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丹野みどりのよりどりっ!

丸くて小さいけど食卓が華やぐ珠玉の珍しい料理

2018年03月25日(日)

グルメ

木曜日の「オトナのいろどりっ!」は、関富子先生のお料理レシピ。
毎月のテーマに沿ったレシピを1品ずつご紹介いたします。

10月のテーマは「冷めてもおいしい!お弁当料理」。
今回は「珍珠丸子」です。

華がある中華料理


「え?もう一度お願いします」

丹野みどりが思わず聞き返すのもわかります。
素晴らしいイントネーションで発音される関先生。中国語っぽいことは分かりますが…

「チンジュウワンズ。珍しい、玉のような、丸子で肉団子って意味なんですけど」

先生が作ってきてくださった料理は、丸い肉団子みたいな、シュウマイみたいな感じ。
ですが、周りはイガイガともち米がくっついています。

「今日は紅白で仕上げてまいりました」

白い肉団子とピンクの肉団子、お皿に並んでいるだけでおめでたい感じがあふれています。
華やかでかわいいと思うと同時に、作るの大変じゃないの?と思ってしまいますが…

「もち米を使うので、お水に浸けとかなきゃいけないよって時間を省けば、あとはとっても簡単です」

もち米の下準備さえ頑張ればよい、ということですね!早速作り方は?

まずは、その下準備に手間がかかる、もち米から。
といっても、最近は一晩浸けておく、なんてことは必要ありません!
2、3時間で十分なんだそうです。ちなみに今回、関先生は2時間浸けてきました。

「ものすごーく、私、急ぐわーって方は、ちょっとぬるま湯に浸けておくと、より早い」

冷たい水、ではなく温かいぬるま湯。そんな裏技があったなんて、目からうろこです。

今回みたいに紅白で仕上げたい時は、浸す水に赤い食紅をちょっと入れたピンクの水を用意しましょう。

さあ、もち米を水に浸したら、ざるに開けて水を切り、上からペーパーで軽くポンポンポンポンポンと押し付けて水気を取ります。
もち米が水っぽいと、これから肉団子に纏わせる時に引っ付きにくくなってしまうので、ここはしっかり水を切りましょう。

もち米の準備ができたら、肉団子作りに入ります。
中華料理ですので、豚挽き肉を使います。今回はちょっと豪華に、細かく切った剥きエビも入れていきます。
下味として、ショウガ汁、ネギのみじん切り、それから砂糖、醤油、塩、酒、うまみ調味料を入れて、よく混ぜます。
ごく普通のエビ入り肉団子、ですね。もうこの時点でおいしいことは確実。

あとは茹でようか、どうしようかな、というところですが、ここでもち米の登場です。
直径2cmくらいのピンポン玉ぐらいに丸めた肉団子にもち米をまぶします。
そしたらあとは蒸し器にお任せ。20分くらいで蒸しあがります。

蒸し器の中で花が咲く


しかし、最近のお母さんたち、どうも「蒸す」ことに抵抗がある方が多いようで…
と、関先生が話し出すと、丹野はおずおずと

「先生、蒸し器がない…」

「言うと思ったのね」
お見通しでしたか、関先生。

しかし、これから寒くなる季節、蒸し料理も多くなってきます。
確かに電子レンジも便利ですが、やっぱりおいしい茶碗蒸しを作ろうと思ったら、蒸し器が欲しくなりますよね。
今は、お鍋の中にちょっと開くだけの簡単な、簡易のものも売っています。

売っているといえば、
「先生に言われてですね、1番底値のミキサーね、これは買いました」
以前紹介した、ポタージュ名人にしてくれる、2,980円のミキサーです。ミキサーを買ったんなら蒸し器も…

「蒸し器かー、蒸し器なー…」

逡巡を始める丹野みどりでした。

蒸し器の話は置いておいて、蒸しあがった珍珠丸子の話をしましょう。
ふたを開けると、お米がパーっと立ってきて、まるで蒸し器の中で花が咲いたみたいになるそうです。

「そうすると人間の心理として、パッとこう、手が出るのね」

しかーし、ここで珍珠丸子を取り出してしまうと、もち米の性質でお肉からパラパラパラッとお米が落ちてしまうんです。

蒸しあがったら、ふたを取って良いし、何なら蒸し器からおろしても良いんですけど、絶対5~10分待ちましょう。
そうやってちょっと落ち着かせれば、肉団子にもち米がばっちりくっつきます。
最後にぐっと一手間我慢、ですね。

こうして珍珠丸子は完成なのですが、
秋ですし、茹でたむき栗、これを芯に入れて、肉団子を作り、白いもち米をまぶして蒸すと、

「和食の『イガ栗蒸し』って料理につながっていくの」

中華料理から一気に和食、ですか。
それにしても

「どこの料亭ですか、それ」
丹野みどりの言葉が響きます。

食卓に華を咲かせましょう


さて、出来上がった珍珠丸子ですが、見れば見るほど、行楽のお弁当もいいですが、

「なんだかんだ年末年始のね、お正月のおめでたいときのおもてなし料理なんかにこんなのが出てきたら、びっくりします」

ちょっとこう、腕を上げた、と見られ、鼻が高くなる料理ですよね。人が集まる席で出そうものなら、「どうやって作ったのー!?」なんて言われること、請け合いです。

見た目もさることながら、お味は?

「なにこれ、横浜中華街」

味の感想が場所ー!?という丹野みどりへのツッコミは良いとして、
中華街で出される料理といえば、「からし」をつけて頂くのもよさそうですよね。
ちょっと大人な味になりそうです。

蒸す時にお肉に火が通るのはもちろん、もち米もそこで炊き上がりますね。
もち米とお肉という組み合わせですが、やはり米と肉はうまい。
蒸している時に肉汁がもち米に移って、何もかけなくても味がしっかりとしていておいしい。もちろん、冷めた状態で頂いておりますが、おいしいです。

あと10週で今年も終わります。
ハレの日にぴったりな、この料理。お祭り、そしてお正月の食卓にいかがでしょうか?

材料とレシピ


【材料】
・挽き肉(豚) 200g
・むき海老 30g
・生生姜 小さじ2/3
・ねぎ(みじん切り) 大さじ2
A
・砂糖 小さじ1
・醤油 小さじ1
・塩 小さじ1/2
・酒 小さじ1
・うま味調味料 少々
・もち米 適量
B
・水・食紅水

【 作り方 】
①もち米を洗い2等分して、水と薄い食紅水の中に2、3時間浸け、もち米が柔らかくなったら、ざるに開けて水気をしっかり切る(もち米が乾く位に)。
②生姜を絞りねぎは刻んでおく。
③海老は塩水で洗い背腸を取り、細かく刻み挽肉とあわせる。生姜汁・ねぎのみじん切り・とAの調味料を入れて良く混ぜ合わせる。これを8等分にして、直径2cmほどの団子にする。
④団子の上に①のもち米をまぶす。
⑤蒸気の上がった蒸し器に、④を間隔をあけて並べ、強火で20分くらい蒸す。花が開くようにもち米がたつ。触らずに、さらに5~10分待ち、もち米を肉だんごに定着させる。
(ディレクター榊原)
丹野みどりのよりどりっ!
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2017年10月19日16時38分~抜粋
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