木曜日の「オトナのいろどりっ!」は、関富子先生のお料理レシピ。
毎月のテーマに沿ったレシピを1品ずつご紹介いたします。
9月のテーマは「秋の味覚を満喫!料理」。9/28は、旬の「秋サバ」を使った「サバの味噌煮」です。
誰も教えてくれなかった!「サバの味噌煮」を美味しく作る3つのコツ。
失敗しない3つのポイント
サバの味噌煮は家庭料理の定番ですから、作ったことがある人は多いはず。
しかし生臭くなったり、味が染み込まなかったりと、おいしく作れなかった経験がある方も多いのではないでしょうか?
関先生によると、ちょっとしたひと手間で、これらの問題は全て解決されるそうですよ!
早速作りましょう。
まずは、買うサバです。
2枚おろしでも3枚おろしでもどちらでもよいですが、関先生のオススメは骨つきと骨なしができる2枚おろし。2枚おろしと3枚おろしでは味が少し違うとか。
切り方は家族の人数に応じて、半分だったり、6つに切ったり、いろいろ変えてみてください。
ただし、皮には飾り包丁を入れること。これで味がぐっと染みこみます。以前の「さんまご飯」の時と同じですね。
さて、ここで、まずは一手間、サバをざるに並べてさーっと1回熱湯をかけます。
そうすることで、魚の生臭みを取ることができます。
熱湯をかけるのは、両面がいいですが、片面だけでも大丈夫。でも、お湯にくぐらせるのではなく、熱湯をかけるのが、臭み取りにはよいですよ。
これからいよいよサバの味噌煮を作りますが、いったんサバは横においておきます。
サバの味噌煮なのに、最初からサバは煮ません。それに、お味噌も最初から入れません。
ここもおいしく作るポイントなのです。
まずはだし汁、これはお水に和風だしの素で大丈夫。それに、砂糖、みりん、酒を入れて沸騰させます。
ここでやっとサバの登場です。火を弱めてからサバを並べます。
煮汁が冷たいうちに魚を並べてしまうと、魚の臭みが煮汁に移ってしまいます。
ですから、サバは煮汁をいったん沸騰させてから入れるんです。
ここでわっと一煮立ちさせてアクを取ります。
そしたら、忘れずにショウガも入れましょう。これは、千切りでも薄切りでも大丈夫。入れたら、紙蓋、落し蓋をして、3~4分煮ます。ここでまず甘みを含ませます。
煮たら落し蓋をとって、アクを取り、ちょっと火を弱めます。そして、ここでやっと味噌の登場です。
味噌は赤でも白でも合わせでも、何でも構いません。
必ず煮汁で溶きながら入れます。ポンポンポンと入れてはいけません。
味噌を加えた後は、もう落し蓋はしません。紙蓋に味噌が引っ付いてしまうから。
あとはコトコトコトコトコトコトと、ときどきお鍋を傾けて、サバに煮汁をかけながらながーく煮ていきますと、煮汁がトローッとしてきます。
程よいとろみがついたら完成です。
おいしい一品はできても…食卓の問題
箸を入れるとスッとほぐれるサバの身。
とろみがついた濃い味のお味噌が、サバとよく絡んでいます。
最後に白髪ネギを添えてもおいしいですね。
この味噌煮、味噌がとろーっとしていますが、ただただ煮込んだだけ。片栗粉などは入れていません。
そういえば、味噌汁を作るときは、味噌の風味が逃げないようにと、火を止める直前で味噌を溶かし入れますよね。
今回の味噌煮はというと、味噌を煮込んでとろみを出します。
これは、味噌汁とは別バージョンの味噌の使い方と覚えたほうがよさそうですね。
ここで丹野「サバの味噌煮に合う汁物は何?」と料理にまったく関係ない質問を関先生にぶつけます。
確かに、味噌煮でこってりとおいしい味噌を堪能できるから、そこにまた味噌汁はちょっと、という気持ちもしますよね。
関先生のおすすめはお吸い物。
「やっぱり!」と丹野も嬉しそう。
「わかめとか、豆腐とか、ネギとか…」と言う丹野に、
「マツタケでいいじゃない!」
関先生の豪快な一言が飛び出します。
うーん、素朴な家庭料理の食卓に奮発するのは…たまにはしてみたいかも。
材料とレシピ
【材料】
・鯖(秋サバ)50g×4切れ
[煮汁]
・だし汁 1カップ
・砂糖 大さじ2
・みりん 大さじ1+1/3
・酒 大さじ2+2/3
・赤味噌 50g
・生姜 お好みで
・さらしネギ
【作り方】
① 1本の鯖を2~3枚におろし、1人あたり50gくらいの大きさに切り分ける。
② 生姜は千切り、ネギはさらしネギにする。
③ 4切れが平らに入る鍋に、[煮汁]の材料を煮立てて、この中に鯖を並べる。ひと煮立ちさせてアクをとり、火をやや弱くして生姜をふりかけ、落としブタをして3~4分煮る。
④ 再度アクをとり、煮汁で味噌を溶き、鍋に入れて、トロミがつくまでコトコトと煮る。
⑤ ④の味噌煮を皿に盛り、②のさらしネギを飾る… できあがり。
(榊原)
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