7月6日は『サラダ記念日』です。それにちなんでサラダのあれこれをご紹介します。
サラダにも歴史があり、今では随分いろいろなサラダが食べられています。
丹野みどりがサラダにまつわる話を、CBC論説室の石塚元章解説委員に尋ねます。
七月七日は唐揚げ記念日?
「この味がいいね」と君が言ったから
七月六日はサラダ記念日
歌人の俵万智さんが初めての歌集『サラダ記念日』を出したのは、今からちょうど30年前の1987年。
歌集のタイトル『サラダ記念日』は、中に収められたこの歌から来ています。
「ところが、本当は唐揚げ記念日だったらしいです」と、石塚はのっけから、意外なことを言い出します。
「本当はカレー味の鶏の唐揚げをボーイフレンドに作って出したら、非常に評判がよかった。これを歌にしようと思ったけど、歌になりにくいのでサラダにしたという真相があります」
これには丹野も「全然違うじゃないですか!」とビックリ。
「しかも、7月6日でもなかった。7日を思いついたけど、七夕なので、なんでもない日の方がいいと思って、6日になったそうです」
丹野は「だいぶ変わってきましたね」と、頭の中を整理します。
サラダは進化している
丹野が最近よく作るサラダはチョップドサラダ。
材料を全部小さく切って、スプーンですくって食べるもの。野菜を刻んでいくことでたっぷり食べられるそうです。
今はやりのサラダだとか。
そもそも人類はいつからサラダを食べているのでしょうか?
「紀元前2000年とかの、古代ギリシャ時代にはすでに食べていた。ただ、野山の野草をつんで、塩をふって、ムシャムシャ食べていたらしい。それでも生野菜を食べるという発想はありました。肉だけ食べているんじゃ、体によくないよねと、自然に分かっていたんじゃないかな。古代ローマでも、酢やオリーブオイルをかけて、野菜を食べていたという記録があります」
今と同じなんですね、と頷く丹野。
「やがて、17世紀になってヨーロッパからアメリカ大陸へ行くようになる。ヨーロッパにない野菜がありますから、それを持ってくる。トマト、ピーマン、ジャガイモなど、素材のレパートリーが増える時代がきます」
野菜を積極的に食べるという発想は、アメリカで完成したそうです。
サラダにはキユーピーマヨネーズ!
日本人がサラダを食べ始めたのはいつ頃からでしょうか?
「もともと野菜はたくさん食べていましたが、生では食べなかった。おひたしとか、煮物、汁物、漬物など、調理した野菜を食べていた。生で食べるのは明治時代になって、西洋文化が入ってきてからです。一般の日本人が生野菜に親しむようになったのは、とんかつの付け合わせの千切りキャベツと言われています」
そして、野菜を美味しく食べられるものとして普及したのがマヨネーズです。
「日本では大正の終わりに、愛知県出身の実業家、中島董一郎さんが、マヨネーズの製造販売をして一気に普及します。これが、今のキユーピーのはしりです」
あと一皿足りない
「昔は、サイドメニューや付け合わせでした。今はメインメニューにもなってきました。スーパーやコンビニも力を入れていますし、健康志向が背景にあるでしょう。珍しい野菜も相次いで売り出されています」
ただ、日本人の野菜摂取量はまだまだ充分とは言えないようです。
「一日平均一人290gくらい食べているそう。350gは食べようよということで、あと60g程度足りない。サラダでも、おひたしでも、何でもいいから、あと一皿野菜を食べませんかということを国が推奨しています」
サラダというと未だにキャベツの千切り、うちのサラダは進化してない!
(みず)
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