4/28のCBCラジオ『丹野みどりの よりどりっ!』に、アニメ映画『もののけ姫』のテーマ曲で一世を風靡した美声の持ち主、米良美一さんが出演しました。
今年CDデビュー20周年を迎えた米良さん。
歌について、生き方について、2年前の大病からの復活などを、パーソナリティの丹野みどりが尋ねました。
くも膜下出血からの復活 米良美一が20年間を語る
『もののけ姫』から20年
「お会いできてどえりゃあうれしいです」
米良さんからいきなり名古屋弁であいさつされ、丹野は「宮崎の観光大使なのに」と呆れます。
「僕、名古屋の食べ物大好きで、味噌煮込みも、ひつまぶしも、味噌カツも大好きです。濃いだけじゃなくてコクがありますから」
名古屋メシが好きという米良さんに、CDデビューからの20年を振り返ってもらいます。
「最初の頃は新しいことづくめで、慣れない現場とか、意外に悪い意味で内気だったんですが、経験が育ててくださいました」
くも膜下出血からの復活
この20年間は決して順風満帆なものではありませんでした。2014年12月8日にくも膜下出血で倒れたのです。
「倒れてから1カ月半、他人から見たらしゃべったり動いたりしていたらしいですが、私はまったく覚えてないです。その間に2回手術をしました。1回目をして、脳の中に水がたまる水頭症となったようで、もう一度至急手術しなければいけなくて」
決して頑丈な身体とは言えない米良さん、2度の大手術に耐え、翌年にはステージに復帰できるまで回復しました。
「1年も経たないくらいですね。12月に倒れて9月に復帰しましたから。いま大活躍されている星野源さんもそうですから多いですよね。経験者としてひとつだけアドバイスさせていただくなら、検査だけはすること。事前に発見して、小さいうちに芽をつんでおいた方がいい」
ベストアルバム『無言歌』
今回のCDデビュー20周年記念として4月5日に2枚組ベストアルバム『無言歌』をリリースした米良さん。本作はどういった内容になっているのでしょう。
「20年間にたくさんのCDをキングレコードさんから発売しています。映画の主題歌、TVアニメの主題歌とか、それらを含めたアルバムの中から、選りすぐりの曲をベスト盤という形で出させていただいて」
このベストアルバム『無言歌』には、1曲だけ新曲が収録されています。復帰後初録音となった「無言歌」です。
「皆さんに聴いていただこうということで。これは発病後、頑張ってレコーディングしました」
この「無言歌」、そしてベストアルバムを通して伝えたかったのはどんなことでしょう。
「生きているといろんなことがあります、調子がいいこともあれば、自分が調子に乗りすぎてだめになっちゃうことも。いまは懺悔と感謝の意味をこめて、皆さんへの恩返しというつもりです。だって、今回本当に命拾いさせていただいたわけですから。できるだけ皆さんに喜んでいただけるような働きをしていきたいなと思っています」
今後は役者にも挑戦
メラメラと激しい人間だったという米良さんの人生。
『もののけ姫』に抜擢された時は、自分に自信がないのに評価されて苦しかったそうです。
「人は変われるし、歌はそういう経験が全部乗っかるもの」
と20年を振り返り、力強く語る米良さん。
今後は11月スタートのNHK大河ファンタジー『精霊の守り人』最終章にトトという心やさしき牧童の役で出演するとのこと。
トトは年齢は145歳、精霊のような知恵者で、身体は子供のように小さい。まさに米良さんにぴったりの配役です。
これからも歌手として、役者としての挑戦する米良さんの活躍に期待しましょう。
(みず)
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