レポドラ日記

さよなら丸栄!名古屋の老舗デパート最後の催事

6月30日の午後8時、名古屋・栄の老舗百貨店「丸栄」が、惜しまれながら閉店しました。
江戸時代の「十一屋呉服店」の創業から数えて403年の歴史に幕を下ろしたことになります。

その閉店を前に丸栄の歴史を振り返る『丸栄のあゆみ パネル展 -伝えたい記録、残したい記憶-』が開催されました。
足を運べなかった方にも、どんな内容だったかをレポートさせていただきます。

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丸栄、403年の歴史



お話を伺ったのは、営業推進部 営業推進課 課長の中井さんと宣伝装飾担当の坂井さん。
心温まるお話をありがとうございました!

6月30日の閉店まで、丸栄ではこれまでの歴史を振り返る「丸栄のあゆみパネル展」が開催されました。

丸栄は創業400年以上の歴史がある老舗百貨店です。
前身となったのは、1615年(元和元年)、名古屋で創業した呉服店「十一屋」。この年は尾張徳川家初代藩主の徳川義直(徳川家康の子)が清洲城から名古屋城に居城を移した年でもあります。

そしてもうひとつの母体は、1937年(昭和12年)に名古屋へ進出した京都の丸物百貨店が作った「三星」。

この2つの店舗が太平洋戦争中の1943年(昭和18年)に国策で戦時統合し、「栄の地で丸く栄える」という願いを込めて名付けられたのが「丸栄」なのです。

現在の建物は1952年(昭和27年)に建築家・村野藤吾氏の建設で作られ、百貨店で初めて日本建築学会賞を受賞。1954年と1983年の2度にわたる増築を経て今に至ります。

最後の展示会『丸栄のあゆみ パネル展』



そんな丸栄の最後の催事となった『丸栄のあゆみ パネル展 -伝えたい記録、残したい記憶-』。

会場では、1615年の創業から現在に至るまでの歴史を紹介するパネルをはじめ、広告物やポスター、70年代から90年代までの案内係の制服などが展示されていました。



この丸栄の懐かしい写真パネル、よく見るとお客さんの顔が並んでいます。
ゴールデンウィーク期間中に来場された方の笑顔を撮った写真で作られたモザイクアートなんだとか。



中井さんと坂井さんの写真も発見しました!



丸栄と前身の十一屋の、非常に精巧に再現されたジオラマも展示されていました。



お邪魔したのは閉店前の平日だったにも関わらず、多くの来客でにぎわっていた会場。
皆さんカメラを片手にじっくりとパネルや展示品を見ていらっしゃいました。



このパネル展は5月17日から1ヵ月半にわたって開催されていたんですが、実は開始当初より展示品が増えていたのだそう。

というのも、お客さんや取引先、さらにはOG、OBからも「良かったらこれも展示してください」と提供されたそうです。
丸栄に関わる皆さんの想い出が詰まった展示だったんです。



いらっしゃったお客さんからの反響も多く、坂井さんや中井さんがお客さんから直接想い出話を聞くこともあったそうです。

たくさんのエピソードが詰まった歴史ある丸栄への想いが、会場内にメッセージボードとして展示されていました。



予想を遥かに超える数が集まったというメッセージ。
「さみしい」「残念」という声はもちろん、私と同じように親子三世代で来ていた思い出を綴っている方や、同じタイミングで定年される方の想い。
読んでいるだけで涙が出そうになった社員の方もいらっしゃるとか。

私自身、パネル展を見ていて思い出すことも多く、中継中にお話を聞きながら泣きそうになってしまいました…



丸栄さんにはプライベートではもちろん、お仕事でも大変長くお世話になりました。
本当にありがとうございました!
(松本結花)
レポドラ日記
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2018年06月26日16時46分~抜粋

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