石塚元章 ニュースマン!!

バーチャル五輪開催に見る「現代オリンピックが抱える課題」

2021年04月27日(火)

スポーツ

コロナ禍での東京オリンピック開催の是非が問われる中、IOC(国際オリンピック委員会)は「オリンピックバーチャルシリーズ」の開催を発表しました。

これは、史上初となるIOC公認の「バーチャル(仮想)スポーツ」や「eスポーツ」の大会です。

4月24日放送の『石塚元章 ニュースマン!!』では、石塚元章がこの「オリンピックバーチャルシリーズ」について解説。この大会を通して見えてくる「現代オリンピックが抱える課題」について語りました。

バーチャルシリーズ、最大の目的は?

2021年5月13日~6月23日の期間で開催される「オリンピックバーチャルシリーズ」。

種目は野球、自転車、ボート、セーリング、モータースポーツの5つ。

野球は、「パワプロ」の略称で若者に人気の「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」が採用されました。

IOCの担当者は「これなら世界中の参加者が自宅や自宅近くの練習施設から参加できる」と話しています。

石塚いわく、この大会の最大の目的は「若者に興味を持ってもらいたい」ということ。

「オリンピックどうでもいいじゃん、面倒くさいし」と無関心な若者に、オリンピックに対する興味を持たせるための仕掛けのひとつだといいます。

「楽しそうだなと思う半面、オリンピックの現代の課題が背景に見えてくる新しい試み」と語る石塚。
 

オリンピックが盛り上がらない理由

この話題に「世界中のスポーツを普通にインターネットで見られるようになって。オリンピックで世界の人を見なくても、いつも世界の人を見られるんですよね」と、渡辺美香アナウンサー。

インターネットの普及により、今では世界レベルの大会も簡単に観戦することができます。

石塚はこの渡辺の発言に、伝説の人気旅番組『兼高かおる世界の旅』(TBSテレビ)を思い浮かべました。

渡辺「すっごい興奮しました!」
石塚「『えー! アメリカってそうなの? 現地の人、こういう猟の仕方してるの?』」

『兼高かおる世界の旅』が一世を風靡したのは、「みんな海外に行けなかったからでしょう」と石塚。

「今は皆海外に行けるし、海外を紹介するクイズ番組もやたらやってるんで。それと似たところがあるかもしれないね」と、オリンピックが盛り上がりに欠ける理由について考察します。
 

国歌の代わりに「チャイコフスキー」

さらに、オリンピックにはもうひとつの現代的な課題があります。
それは「ロシア国歌が流せない」ということ。

ロシアは、国歌ぐるみのドーピング問題で主要大会への参加が認められていませんが、ドーピングに加担していなかった選手のみ、個人資格で出場することができます。

そこで浮上したのが、国歌の問題。

オリンピックで優勝した場合、通常であれば国歌が流れます。
しかし、個人資格で出場したロシアの選手ロシア代表ではないため、ロシア国家を流すことができません。

そのため、チャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第1番」を使用することが決定しました。

石塚「チャンチャンー、チャンチャンー、チャンチャチャチャン」
渡辺「すごく素敵で華麗な、朗々とした曲で(笑)ある意味聴きごたえがありそうです」
石塚「『そっちの方がいいや』っていう人もいるかもしれない」

こういったオリンピックにまつわる動きから、「オリンピックの現代的な課題がちらほらと見える」と語った石塚でした。
(minto)

 
石塚元章 ニュースマン!!
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2021年04月24日07時28分~抜粋
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