北野誠のズバリ

タクシーに乗っている最中に事故!乗客がするべきことは?

いつでもどこでも目的地に向かえるという便利な交通手段といえば、タクシー。

そのタクシーに客として乗車中に事故が起こった場合、どこに損害賠償を請求すれば良いのでしょうか?

CBCラジオ『北野誠のズバリ』の「ズバリ法律相談室」では、リスナーから届いた法律に関する疑問や質問のおたよりに対して、オリンピア法律事務所の原武之弁護士が回答。

12月7日の放送では、タクシー事故についての質問を取り上げました。

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タクシーに乗っていて事故が発生

今回、紹介するおたよりは次のとおりです。

「仕事が営業職で、よくタクシーを利用します。ただ先日、タクシーに乗っていましたら事故に遭いました。
先の見えづらい交差点で、横から飛び出してきた車と接触しました。

幸い誰も大きなケガはしていませんが、急ブレーキをかけられたので、私はムチ打ち状態で首が少し痛みます。

急いでいたので、運転手さんのお名前と車のナンバーだけ写真を撮って、そのまま仕事に行きました。
この場合、タクシー会社に損害賠償を請求することはできるのでしょうか」(Aさん)

実際に事故を起こした人に請求をしたいところですが、そもそも事故が発生した際、乗客はどのような立場なのでしょうか。

原先生「乗客も事故の被害者ですから、相手がいれば相手に請求できますし、運転手さんの単独事故なら運転手さんに請求できるという立場ですね」

自損事故かそれ以外か、大きく2つに分かれるようです。

事故直後はなるべくいること

では、Aさんのケースは誰に損害賠償を請求すれば良いのでしょうか?

原先生「過失が大きい方に請求するので、相手の過失が大きければ相手に請求しますし、運転手さんの過失が大きい事案なら、運転手さんに請求することになりますね」

この過失の大小を判断するためには、まず警察を呼ぶ必要があります。

原先生「事故の証明書を出してもらわなきゃいけないし、実況見分調書っていう『地図上でこういうふうにぶつかりました』っていうのがないとわからないので」

Aさんの場合は急いでいたためにすぐにその場から離れたようですが、本来は警察が来た時もいた方が良いのでしょうか。

原先生「事故直後、できればいてほしいですね。どんどん記憶が薄れますから。
ただ、いろんな用事があるでしょうし、連絡先を渡すとか何らかのアプローチを残しておく必要があると」

後から聞かれても、事故の状況を正確に答えられないといけません。

乗客が責任を負うケースも

事故に限らず、運転手さんが信号無視などで目的地に着く前に警察に捕まった場合、そこで代車を呼んでもらうか、そこから降りて電車などを使うことになるかと思われます。

そこまでの料金は払う必要がないのかと思いきや…。

原先生「一応約款とかを見ると、下車するまでの料金はもらう権利があると。請求しようと思えばできるでしょうけど、しないだろうなという」

あと、タクシーで乗客が「ここに停めて」といった場所が駐停車禁止で、警察に取り締まられてしまった場合、乗客に責任はないのでしょうか?

原先生「軽く言う分には運転手さんの方が断らないといけないんですが、強く言ってどなったりすれば脅迫・強要。運行を邪魔したと見れば、業務妨害」

反則切符を切られるのは運転手さんですが、その運転手さんから訴えられる可能性があるとのことです。こちらは乗客の側に注意が必要です。
(岡本)
 
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2022年12月07日14時12分~抜粋

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