北野誠のズバリ

学生生活は「就活」まみれ!止まらない内定の早期化

日本経済新聞が報じたところによると、政府は現在大学1年生で2029年春に卒業見込の学生から、就職活動の日程前倒しを検討することがわかりました。

現在は卒業年度の6月以降に選考を始めるよう企業に要請していますが、インターンなどを通じて青田買いをする企業があり、実態に応じた就活ルールの見直しを検討。
説明会や選考を始める時期を早めたり、春休みなど長期休みの期間に選考したりするなどといった案があがっているとのことです。

12月27日放送『北野誠のズバリサタデー』(CBCラジオ)では、このニュースについてパーソナリティの北野誠と加藤由香アナウンサー、大川興業総裁の大川豊がコメントしました。

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3年生ですでに内定

かつて就職活動で153社落ちたという経験を持ち、それ以来就活の動きを注目している大川によれば、今年は約92%の大学生が内定を取っているとのこと。
さらに選考が来年の6月開始であるにもかかわらず、2026年度卒業予定の学生でもすでに4割が内定を受けているそうです。

現在は人材不足により完全に売り手市場で、企業が前のめりで採用に動いており、下手をすると1年生の時から青田買いが始まっているとか。

星野リゾートや、ユニクロなどで知られるファーストリテイリングでは学年に関係なく内定を出すと宣言しており、さらに青田買いの動きが進みそうです。

学生生活の良さが失われる

「就活が前倒しになると活動が萎縮してしまう」と危惧する大川。

大学生には勉強だけではなく、サークル活動やアルバイト、海外でのボランティアなど、社会に出ると経験できないことがあります。
本来なら他人との出会いや経験ができる時期であるはずが、就職メインの大学生活を過ごすことになってしまいます。

その結果「自分のやりたいことや可能性がわからないまま企業に合わせてしまうのではないか」と懸念。

北野「コロナ禍があった時、キャンパスライフが謳歌できないまま就職になってしまったのは残念だった」

就職活動の意味がなくなっている

最近の就職活動には、他にも問題があります。

エントリーシートの作成や面接の練習をAIで行なっている学生も増えており、企業側も学生の真の能力を見抜きにくくなっているのです。
これではお互い、何のために採用を行っているのかわかりません。

大川「例えば卒業してももう1回受けられるとか、留年しても何回でも企業に挑戦できるとか。
第2新卒っていうのも新卒と一緒に受けられるとか、そっちの方をもっと広げていただかないと」

さらに、売り手市場と言われている一方で「就活のつらさから命を絶たれる若者も少なくない」と指摘する大川。
2024年で141名、うち学生は54名と言われていて、心のケアも含めて国や自治体の対応が求められます。

大学までは試験の点数、ある意味数字で合否が決まっていましたが、就活になるといきなり「ガクチカ(学生時代に一番力を入れてきたこと)」や人間性など、あいまいなもので判断されると大川は指摘。

急に基準が変わることに対応できない学生も多いのかもしれません。

北野は最後に「早めから青田買いをしている企業を政府が名指しで注意しないとなくならない。また、第2新卒など幅広い取り方をすべき」とまとめました。
(岡本)

 
北野誠のズバリ
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2025年12月27日09時10分~抜粋

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