健康のためにウォーキングをしているという人は多いです。
しかしこの季節は、暖かい部屋から外に出ることに躊躇する方もいるのでは?
12月26日放送の『北野誠のズバリ』では、「暖かい室内から寒い屋外へ出てのウォーキングは身体に悪い?」との疑問に、心療内科本郷赤門前クリニック院長で医学博士の吉田たかよし先生が回答します。
冬のウォーキング
まずは相談内容です。
「今年7月から人間ドック対策でウォーキングをしています。冬の間、暖かい室内から寒い室外に出てのウォーキングは体によいのでしょうか、よくないのでしょうか」(55歳・男性)
暖かい室内から寒い屋外へ出てのウォーキングは健康的に問題ないのでしょうか?
吉田「ウォーキング自体が健康にいいのは当然です。冬は暖かい室内と寒い屋外の温度差によって、血圧と心臓に急な負荷がかかりやすいです。これはヒートショックと呼ばれているものです。心筋梗塞や脳卒中のリスクは高まります」
「今年7月から人間ドック対策でウォーキングをしています。冬の間、暖かい室内から寒い室外に出てのウォーキングは体によいのでしょうか、よくないのでしょうか」(55歳・男性)
暖かい室内から寒い屋外へ出てのウォーキングは健康的に問題ないのでしょうか?
吉田「ウォーキング自体が健康にいいのは当然です。冬は暖かい室内と寒い屋外の温度差によって、血圧と心臓に急な負荷がかかりやすいです。これはヒートショックと呼ばれているものです。心筋梗塞や脳卒中のリスクは高まります」
風呂場のヒートショック
吉田「ただヒートショックは身体に全面的に悪いものではなくて、やり方次第では身体に良い効果も出ます。
真冬にウォーキングするのは基本的には健康にプラスですが、ヒートショックの性質をよく知っておいて、安全でかつ健康への効果が高まる歩き方をしていただきたいです」
風呂場のヒートショックはよく聞きますが、ウォーキング時のヒートショックはどうなのでしょうか?
吉田「お風呂の場合は脱衣場と浴室がとても寒い、湯船はとても暖かい。温度差がとても大きいので、ヒートショックで心筋梗塞を起こしたり、気を失って湯船でおぼれる事故は多発しています。だから脱衣場も浴室も温めていただきたいです」
真冬にウォーキングするのは基本的には健康にプラスですが、ヒートショックの性質をよく知っておいて、安全でかつ健康への効果が高まる歩き方をしていただきたいです」
風呂場のヒートショックはよく聞きますが、ウォーキング時のヒートショックはどうなのでしょうか?
吉田「お風呂の場合は脱衣場と浴室がとても寒い、湯船はとても暖かい。温度差がとても大きいので、ヒートショックで心筋梗塞を起こしたり、気を失って湯船でおぼれる事故は多発しています。だから脱衣場も浴室も温めていただきたいです」
冬に気をつけること
吉田「ウォーキングの場合、裸になるわけではないので、温度差はお風呂ほどではない。ただ寒さだけではなくて、運動することによっても血圧は上がるので、この二つの効果が重なると、やはり心筋梗塞、脳卒中を誘発してしまいます。
だから予防には、ぜひ外に出る前に、室内で2~5分ほど、足踏みしたり、肩をぐるぐる回したり、準備運動で身体を温める。外に出ても最初の5~10分はできるだけゆっくり歩くことです。
あと、首や手足が冷えると血圧が上がりやすいので首はネックウォーマー、手は手袋、足は厚手のソックスで寒さから身を守っていただきたいです。 また、朝は心筋梗塞を特に起こしやすい時間帯ですので、散歩はお昼以降が望ましいです」
準備運動、手足を温かく防寒する、昼以降にすることがポイントですね。
だから予防には、ぜひ外に出る前に、室内で2~5分ほど、足踏みしたり、肩をぐるぐる回したり、準備運動で身体を温める。外に出ても最初の5~10分はできるだけゆっくり歩くことです。
あと、首や手足が冷えると血圧が上がりやすいので首はネックウォーマー、手は手袋、足は厚手のソックスで寒さから身を守っていただきたいです。 また、朝は心筋梗塞を特に起こしやすい時間帯ですので、散歩はお昼以降が望ましいです」
準備運動、手足を温かく防寒する、昼以降にすることがポイントですね。
冷たい空気を吸わないために
マスクを付けずに屋外のウォーキングをすると、冷たい空気が入ってきます。
この時期は冷たさだけでなく「乾燥にも注意が必要」と吉田先生。
吉田「運動で呼吸が増えると気道が刺激されやすくなって、特にぜんそく、咳が出やすい方は、冷たく乾いた空気で気道がきゅっと狭くなり、咳、息苦しさの原因になってしまいます。
そうでなくても、中高年になると、乾いた冷たい空気を一気に吸うと気管支や肺の老化を促進してしまいます。
だから予防のコツは口元を何かで覆うこと。マスクでもいいですが、ベストは厚手のネックウォーマーで口とか鼻まで覆ってしまうことです。
あと、吸うのはできるだけ鼻で吸って、吐く方は口から吐いた方が楽に呼吸できるので運動中もストレスなく、酸素を取り込めます」
この時期は冷たさだけでなく「乾燥にも注意が必要」と吉田先生。
吉田「運動で呼吸が増えると気道が刺激されやすくなって、特にぜんそく、咳が出やすい方は、冷たく乾いた空気で気道がきゅっと狭くなり、咳、息苦しさの原因になってしまいます。
そうでなくても、中高年になると、乾いた冷たい空気を一気に吸うと気管支や肺の老化を促進してしまいます。
だから予防のコツは口元を何かで覆うこと。マスクでもいいですが、ベストは厚手のネックウォーマーで口とか鼻まで覆ってしまうことです。
あと、吸うのはできるだけ鼻で吸って、吐く方は口から吐いた方が楽に呼吸できるので運動中もストレスなく、酸素を取り込めます」
いいヒートショック
先ほど吉田先生は「ヒートショックは適度に健康によい効果がある」と話しました。どういうことでしょう?
吉田「カナダの大学の研究ですが、冷たい刺激を人体に与えると褐色脂肪細胞が活性化して、体内の脂肪を燃やしてくれて、全身の代謝も高まるというデータが出ています。寒中水泳の後体がぽかぽか温まるのはこの効果です。
オランダの大学の研究では、冷たい刺激によってインシュリンの働きが良くなるので血糖値が上がりにくくなるというデータも出ています。
アムステルダム大学の研究では、毎日冷たいシャワーを浴びた人は病気で会社を休む人が約3割少ないというデータも出ています。冬に冷たいシャワーを浴びるのは心筋梗塞などのリスクの方が重大なのでおすすめしませんが。
ずっと暖かい部屋に閉じこもるのではなくて、きちんと防寒対策をした上で、散歩するくらいが適度なヒートショックになってくれます」
寒いとつい家に閉じこもりがちになりますが、防寒対策をして、適度にウォーキングをするのが健康に一番いいようです。
(みず)
吉田「カナダの大学の研究ですが、冷たい刺激を人体に与えると褐色脂肪細胞が活性化して、体内の脂肪を燃やしてくれて、全身の代謝も高まるというデータが出ています。寒中水泳の後体がぽかぽか温まるのはこの効果です。
オランダの大学の研究では、冷たい刺激によってインシュリンの働きが良くなるので血糖値が上がりにくくなるというデータも出ています。
アムステルダム大学の研究では、毎日冷たいシャワーを浴びた人は病気で会社を休む人が約3割少ないというデータも出ています。冬に冷たいシャワーを浴びるのは心筋梗塞などのリスクの方が重大なのでおすすめしませんが。
ずっと暖かい部屋に閉じこもるのではなくて、きちんと防寒対策をした上で、散歩するくらいが適度なヒートショックになってくれます」
寒いとつい家に閉じこもりがちになりますが、防寒対策をして、適度にウォーキングをするのが健康に一番いいようです。
(みず)
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