北野誠のズバリ

男湯の清掃に女性スタッフが!違法じゃないの?

『北野誠のズバリ』、身近な疑問・質問・お悩みを解決する「ズバリ法律相談室」のコーナー。2月9日の放送には、「スーパー銭湯で男湯に女性スタッフが立ち入るのは違法にならないの?」という質問が寄せられました。

このAさんの疑問に、オリンピア法律事務所の原武之弁護士が答えます。

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実は「のぞき行為」

「私はよくスーパー銭湯に行くのですが、男湯のゴミの回収やタオルの交換を女性のスタッフさんがやってくださいます。少し恥ずかしい気もしますが、法律的には認められるのでしょうか?」(Aさん)

この質問について、「貸し切りだと誰も入らないことが前提なので許されないが、大浴場は慣行的に入っている」と原弁護士。

しかし異性の浴場に入ることは、本来は「のぞき行為」。軽犯罪法違反または条例違反となるそうです。

原弁護士は「堂々と入っているので、形式的にはのぞきというか微妙ですけど」としつつ、「ただ、見えちゃうのでのぞき行為に該当しますし。プライバシーを侵害しているという部分があるので、形式的には違法なんですけど」と語ります。

実際は違法性がある行為ですが、社会的慣行であるため、処罰はされないということです。
 

おっさんは「もうええかな」

「確かに若い頃はギョッとしてた」と身に覚えがあるという北野誠。しかし「おっさんになると、もうええかなみたいな(笑)」と、今は何とも思わないんだそう。

これまでは慣行と認められていた行為ですが、これからはわかりません。

「もしかしたら、それもダメという時代が来るかもしれませんね」と語る原弁護士に、「嫌がる人も結構出てくるような。問題になるような気がせんでもないんですけどね」と同意する北野。

「時代はどんどん変わってきているので、嫌がる人は増えてくるのかな、と。ある一定のレベルを超えると、そういうのはやめましょうとなる」と、原弁護士。
 

こどもとの混浴年齢の引き下げ

例えば、公衆浴場におけるこどもとの混浴についても、年齢制限を引き下げる動きが全国的に進んでいます。

これまでは「おおむね10歳以上の男女を混浴させないこと」としていた年齢制限の指針を、2020年に厚生労働省が70年ぶりに「おおむね7歳以上」に引き下げたのです。

「昔はちょっとおおらかというか許容されていましたけど。だんだん気になる人が増えてから、条例を浴場ごとに決め始めたんですよね」と原弁護士。

北野「そうですよ、古い話になりますけど、江戸時代なんか混浴が多いですからね」

原弁護士「風呂の入り方っていうのは、日本は独特で真っ裸で入るんで。ちょっとそういう問題が起きやすいんでしょうけど。だんだん『恥ずかしい』とか、『プライバシーがあるだろう』っていう議論になってくると思うんですよね」
 

ペリーもびっくり

北野「その昔、黒船で日本にやってきたペリーも日本の混浴の風習を見た時に、めちゃくちゃビックリしたらしいですから(笑)。『なんて国なんだ、この国は!』って」

原弁護士「普通にのぞけたって話ですからね。男女とも」

男性の浴場を女性のスタッフが清掃することも、日本のこのおおらかさが影響しているのかもしれません。

今後、女性スタッフが浴場に立ち入ることを不快に思うお客さんがいたり、逆にやりたくないという従業員が出てくる可能性もあります。入社時、または配置時に配慮が必要となる時代が来るかもしれません。

北野「コロナで2年ぐらい停滞したままになってるんで、その動きも出てくるでしょうね」

原弁護士「今までの文化が1回変わっちゃうかもしれないですね」

コロナ禍をきっかけに、今まで当たり前だと思っていたことが、実は当たり前ではなかったと気づかされることがあります。

これまで慣行とされてきたことも、どんどん変わっていくのかもしれません。
(minto)
 
北野誠のズバリ
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2022年02月09日14時11分~抜粋

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