北野誠のズバリ

コロナ禍が産んだ路上パフォーマー・サックス侍は「動くパワースポット」

『北野誠のズバリサタデー』、お笑い芸人の工作太朗が気になる場所や人に取材を行う「工作員潜入レポート」のコーナー。

7月24日の放送では、名古屋の街角に神出鬼没の路上パフォーマー「サックス侍」さんを取り上げました。浪人笠をかぶった侍の格好で、サックスを奏でるサックス侍さん。見た目の“いかつさ”とは裏腹に、人々をうっとりさせる音楽を奏でています。

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『子連れ狼』の武士道の世界観

サックス侍さんが路上ライブを始めたのは今から5年前。侍に扮するようになったのは、ちょうど1年前から。

「なぜいきなり侍の格好になったんですか?戦略ですか?」と尋ねる工作に、サックス侍さんは「コロナがきっかけです」と教えてくれました。

去年の今ごろ、SNS上に自粛警察が増え、「路上ライブでもフェイスシールドのようなものを考えないと」と思っていたサックス侍さん。

そこで「そうだ笠がある」と思いついたといいます。

元々、侍の格好をすることに意味はありませんでしたが、後付けで『子連れ狼』の武士道の世界観を意識しているんだとか。
 

フォロワー数、約4万8,000人

こうして侍の姿でパフォーマンスをするようになったサックス侍さん。普段は会社員をしています。

これまでは仕事後に路上ライブをすることは体力的に難しかったものの、コロナ禍でテレワークとフレックス出勤に。平日の活動ができるようになり、活動の幅も広がりました。

サックス侍さんのTwitterのフォロワー数は、約4万8,000人!

「この1年は8,000人しか増えていないんです」と謙遜するサックス侍さんですが、工作のフォロワー数はわずか2,000人……

この事実を知ったサックス侍さんは、「あっ大丈夫です!フォロワー数が全てではないです!僕もたまたまなんです」と、必死で工作をフォローしてくれたそうです。

「いやいや、よくできた社会人の答えね。気を遣ってくださってる、ありがとうございます」と、サックス侍さんの気遣いに感心する北野誠。
 

音楽アプリ「nana」で上位に

侍の格好を始める以前から、音楽アプリ「nana」でサックス奏者としてかなりの人気を集めていたサックス侍さん。

その人気に伴って、Twitterのフォロワー数も伸びたといいます。

「好きなサックスでセッションできる場所はないか」と探していたサックス侍さんが行きついたのが「nana」でした。

「アプリが始まったばかりというタイミングも重なり上位になった」と、どこまでも謙虚なサックス侍さん。
 

若い女性が「指パッチン」?

「大変なことは?」と尋ねた工作に、サックス侍さんは「ないです」とキッパリ。

「好きなことをやってるだけなんで。演奏すれば皆さんしっかりと耳を傾けてくれて、変な絡み方をしてくる人も誰もいません」とのこと。

しかし一度だけ、サックス侍さんが不可解に思った出来事があったそうです。

それは「若い女の子達がやたら指パッチンをしてくること」。

不思議に思って調べると、親指と人差し指で作る「指ハート」であることが判明しました。

「指パッチンで挑発してると思い込んでいた」というサックス侍さんに、「しっかり、おじさんのエピソードが聞けてほっとした」と工作。
 

「見た目に逃げるのは好きじゃない」

サックス侍さんは、高校生のお子さんがいる44歳。この活動を始めたのは、子どもが中学にあがったタイミングだったといいます。

家族旅行などの家庭行事が減ったことで、趣味にあてる時間ができたんだそう。

路上パフォーマーの活動を始めてうれしかったことは、「私の演奏を聴いて感動してくれること」とサックス侍さん。

「僕は見た目に逃げるのは好きじゃないんです」とサックス侍さんが語るように、本来の目的はサックスを聴いてもらうこと。

「中身が評価されているのは非常にうれしいです」と、率直に語ってくれました。
 

自分の“好き”が誰かの為に

曲はバラードが中心。「サックス侍」で検索をすると、ライブを観た人たちの「癒された」「感動した」「涙した」という声を目にすることができます。

サックス侍さんには「コロナ禍で生活がひっ迫していたり、心が病んでいる人がいるかもしれない。こんな時期だからこそ音楽で癒してあげたい」という強い思いがあります。

「自分の“好き”が誰かの為になれていれば、これほどうれしいことはない」と、信念を語ってくれました。

これからも「名古屋の“動くパワースポット”として、どんどん活動範囲を広げていきたい」とサックス侍さん。

「『変わった人が名古屋にいる』と、県外の人から観光スポットとして認知されるようにがんばっていきたい」という大きな目標があります。
 

路上パフォーマー同士の交流

サックス侍さんが名古屋の街に出没するタイミングや場所は決まっていません。

その理由は、サックス侍さんが会社員だから。「『このタイミングでやろう』と、その時々で始める方がやりやすい」ということです。

先日このコーナーで紹介した、名古屋市の金山総合駅北口に毎日立つ「舞夢男爵(まいむだんしゃく)」について、「あの人は本当にすごいですよ!ストイック!」と語ったサックス侍さん。

名古屋の路上パフォーマー同士、「オフの格好で」食事に行くこともあるんだとか。

「それもちょっと取材さしてもらえ」と、路上パフォーマーたちのプライベートに興味津々の北野でした。
(minto)
 
北野誠のズバリ
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2021年07月24日11時08分~抜粋

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