えっ、鼻毛を抜いたら髄膜炎!?

北野誠のズバリ / ライフ・ヘルスケア

7月26日の『北野誠のズバリ』の「中高年よろず相談室」の相談の内容は「鼻毛は必要なの?」(55歳・男性より)です。

「私は年齢的にもいろんな場所に白髪が出始めています。当然、鼻毛もその対象。鼻毛の白髪を抜いていると、どうしても他の鼻毛も抜きたくなります。放っておいても大丈夫でしょうか。
鼻毛って、必要ですか?」

心療内科本郷赤門前クリニック院長で医学博士の吉田たかよし先生に北野誠が尋ねました。

鼻毛を抜くのはよくないの?

北野「鼻毛は医学的にどんな役割をしていますか?」

吉田先生「鼻毛は息を吸った時にフィルターの役割をしています。
空気中には目に見えない小さなほこりが漂っていて、そこに細菌やウイルスも付着しています。そのまま吸い込んだら病気の原因になるので、鼻毛でブロックしてくれているわけです」

北野「鼻毛をあまり抜くのはよくないんですか?」

吉田先生「そうですね、必要なものですから。
さらに、鼻毛を抜くと毛根の部分が引きちぎられて小さな傷ができます。鼻の中は細菌がうじゃうじゃしていますので、その傷口に入り込んで化膿します。
それが毛嚢炎という病気で、毛穴のまわりが赤くはれあがります。これがひどくなると、鼻全体とか、顔にも炎症が広がることがあります。

もっと怖いことには、鼻のすぐ奥は脳です。だから毛嚢炎がこじれると脳をつつんでいる髄膜に化膿が広がって、髄膜炎になることがあります。
これは高い熱が出て、意識障害が起こったり、けいれんを起こすこともあります。
だからたとえ白髪でも鼻毛は抜いてはいけません」

鼻毛を抜く癖の意外な原因

北野「鼻毛を抜くのがくせになっている人がいますね」

吉田先生「多いです。特に心療内科の患者さんには多いです。
問診すると、鼻毛を抜くとちょっと爽快な気分になるとおっしゃいます。
ピリッと痛みが走りますが、その痛みをおさえるオピオイドという麻薬に似た物質が分泌されて、それで確かに爽快な気分になります。

逆にいうと、そういう人はストレスがたまっていて、脳がオピオイドを求めているということです。メンタル面のSOSだと思っていただきたいです」
 

鼻毛が伸びるのは老化現象

北野「空気が汚れていると鼻毛が伸びるというのは本当ですか」

吉田先生「これはまったくのウソだとわかりました。
アメリカで一卵性の双子で研究が行われました。片方は空気の汚れた大都会、片方は空気がきれいな大自然の中で暮らしている人の鼻毛の長さを比較したのです。結果、まったく差はなかったです。

でも、中高年になって鼻毛が伸びるようになったと感じませんか。
実は、中高年になると、みなさん鼻毛は伸びます。これは毛根の老化が原因です。

若い頃は、ある程度の長さになったら次の毛根が発達する準備をするので、古い鼻毛は抜けて新しい鼻毛にバトンタッチをしてくれます。
ところが中高年になると、次の毛根が発達してこないので、古い鼻毛がどんどん伸びてしまう。

お年寄りで、眉毛が長い人、耳毛が長い人がいますが、これもまったく同じ、毛根の老化現象です」

女性も鼻毛にご用心を!

北野「鼻毛も、耳毛も女性より男性が長い気がしますが」

吉田先生「確かにそうです。男性ホルモンによって、耳毛も鼻毛も毛根が活発に働きます。だから女性より男性の方が太く長くなります。

髪の毛は男性ホルモンが多いと薄くなります。
医学的にいうと、髪が薄くて鼻毛が長い人は男性ホルモンが多い証拠で自慢してもいいことなんですけどね。

女性も中高年になると、女性ホルモンが減ってきて男性ホルモンが増えるので、男性ほどではないけれど、鼻毛は伸びてくる傾向があります」
 

おすすめの鼻毛切りばさみ

北野「鼻毛の処理は抜くのではなくて、毛ばさみで切るくらいですか?」

吉田先生「現実的には切るしかないです。けっこうハサミの先端で鼻を傷つける人が多いので、できれば先端が丸くなっているものがいいです。

鼻毛を切る専門のハサミもありますが、割と高いので、私のおすすめはコンビニなどで売っている100円くらいの携帯用の裁縫セット。それの先の丸いハサミが、いちばん鼻毛を切るのに安全かつエコノミーだと思います」

北野「ありがとうございました」

歳をとったら若い時より一層、鼻毛のチェックに気をつけた方がよさそうです。お手入れは必ず切ること。くれぐれも抜いてはいけません。
(みず)
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2019年07月26日14時11分~抜粋

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