声優は手渡してもらった台本を最初に読むとき、どのような手順で読み込んでいるのでしょうか?
案外知られていない台本読みや書き込みの”ルーティン”について、ベテラン声優の神谷明と日髙のり子が明かしました。
9月5日放送の『神谷明・日髙のり子 TALK!×3』から。
台本をもらってからすること
日頃から気になっていることがある、と話を切り出す神谷。
台本を始めに頂いてから、読んだり合わせたりする時の"ルーティン"について、普段どんな風にやってる?と日髙に尋ねます。
日髙は最初に頭から台本を読んだ後、"修正台本"の修正箇所を写し、セリフを変えたりするそうです。
そして、自分のシーンを出して声を当てるのだとか。
また、長台詞で何度もやってもできないところは、話すスピードをメモするそうです。
台本は当日渡しが当たり前だった昔と違い、今では"事前の予習"が必要なようです。
神谷「今は事前に用意してくれちゃうから責任もついてくるわけだよね。大変だよね」
人によって異なるサイン
台本に書き込む印は人によってさまざま。
日髙の場合、大きいブレス(息継ぎ)の時はナナメの線を言葉と言葉の間に入れ、小さいブレスの時はVサインを打つそうです。
一方、神谷の場合、大きいブレスのときはVサイン、小さいブレスの時は傍点、たくさんブレスがある時は「○」を付けるんだそう。
ゆっくり喋る箇所は神谷は「S」、日髙は「ゆ」。ひと息で喋るところは全部を丸で囲むそうです。
神谷「みんなそういうサインって持ってるんだよね」
こういう裏話はほとんどしたことがないそうです。
練習は飽きない程度に
日髙「台本って指示書になっていて情報がいっぱい詰まっている。メモ書きがいっぱいありますね」
神谷「芝居の場合はOKになるんだけど、(声の仕事は)自分で自分に指示を出している」
続いて、気持ちの高め方を尋ねる神谷。
神谷「しっかり読み込んでいきます?本番でグッと集中します?」
日髙「あ~…どうだろう。昔はある程度で行って、絵を見てからそうしてましたけど。今はもう(台本を)頂いちゃっているので、仕上がりに近いところまで持っていってしまうかもしれないです」
神谷「えらいね」
他人のセリフを聴いて変わることもあり、現場次第の部分も。そのため、神谷は事前に気分を高め過ぎないようにしていたとか。
その理由は「神谷さん、飽きちゃうから」とディレクターに言われていたから。
声優業はつくづく自分の性格にものすごく合う仕事だと話しました。
(nachtm)
神谷明・日髙のり子 TALK!×3
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2021年09月04日23時00分~抜粋