神谷明・日髙のり子 TALK!×3

伝統芸能は大切!神谷明が明かす若い人の”弱点”

ひと昔前に比べて恵まれた環境の中で育ち、実力派揃いに見える若手の声優たち。

ところが、ベテラン声優の神谷明によれば、そうした若手たちには意外な弱点があるようです。

8月21日放送のCBCラジオ『神谷明・日髙のり子 TALK!×3』から。

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真似することが第一歩

ザ・トーケンズが1961年にリリースした「The Lion Sleeps Tonight」(邦題:ライオンは寝ている)を聴きながら、思い出話を切り出す神谷。

神谷「この曲、裏声が中心じゃないですか。僕は裏声で一生懸命練習しました」

日髙「うわ~それも思い出。そうやって鍛えられたんだ!」

神谷「真似をして覚える、ってことありますよね」

学ぶの語源は”真似ぶ(まねぶ)”と言われますが、最初の一歩は真似だったのですね。
日髙のり子は洋楽に親しんだ経験がないものの、浪曲好きな父親の影響で力を入れる喋り方が自然と身についたそう。

神谷の時代はあらゆるものが”降ってきた”ので、それを全部覚えたことが後年声優の仕事にとても役立ったそうです。若い人はその辺りが意外に弱点だとか。

神谷「日本調の歌いまわしとか、若い人全然できない。”江戸弁”が喋れないから」

日髙「なんとなく時代劇の喋り方みたいなものも、それらしきセリフが出てくれば照らし合わせて喋ったりできる」

今の若い方はそもそも時代劇に触れたことすらないのでは、と日髙。
 

弱点は”べらんめえ口調”?

かつてのように時代劇や落語が地上波テレビで放送されていること自体減っています。
そのため、「すると、おめぇナニかい?ナニだよ、ナニ」「つれねえなぁ」のような時代劇や落語に出てくる”べらんめえ口調”が身についていないそうです。

正しいイントネーションの言い回しを実演する神谷。

また出演者のみならず、作り手さえもニュアンスがわからず、適切な指示ができていないと付け加えます。
幅広い芸が放送された昔と違い、昨今は芸事も漫才やコントが中心です。

日髙「伝統芸能みたいなものがいま特別なところに行かないと見られない。それこそ歌舞伎を観に行ったり、いろんなことが必要」

神谷「絶対必要ですよ」

声優や役者を目指す若い人は自発的な経験が不可欠なようです。
「人間五十年」で始まる、織田信長が舞ったことで有名な『敦盛』も知らず、歌えないのだとか。
「その意味では今の子たちはかわいそう」と嘆く神谷でした。
(nachtm)

セットリスト:
M1 ザ・トーケンズ「ライオンは寝ている」
M2 ゆず「夏色」
 
神谷明・日髙のり子 TALK!×3
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2021年08月21日23時18分~抜粋

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