布団に隠れてラジオに浸った思い出
神谷ともラジオで何度か共演経験がある赤坂さん。
神谷「音楽とラジオ、どちらが先に目覚めさせてくれた?」
赤坂「ほぼ同時ですね」
小学校高学年の頃にトランジスタラジオをあてがわれ、船乗りで通信士の父親に"電波の中にいろんなものが詰まっている"と吹き込まれたといいます。
1曲でも多く仕入れようと布団に隠れ、「ビートルズって何だ?何ジンだ?」とラジオに興味津々で明け暮れたとか。
中高生のときにはラジカセを買って録音できたのが衝撃的だったそう。
神谷にとっても少年時代のラジオは唯一の娯楽。
テレビがまだなく、夢中で聴いていたらグループサウンズが現れたそうです。
それ以前はカンツォーネやシャンソンが自然に流れてくる時代。
アメリカンポップス全盛の時代になり、イタリアやフランスの曲が突然入ってこなくなった覚えがあるとか。
現地より相当遅れて入ってきた印象があったと神谷。
一方、早い人は米軍基地から仕入れてレコードをかけ、ビートルズはほぼタイムラグなしに入ってきたと赤坂さん。
神谷は赤坂さんの一世代くらい上にあたるため、記憶にある光景も多少異なるようです。
1曲に2-3時間!ハマったビートルズ
「少し上がドストライク世代」と語るビートルズにドハマりした赤坂さん。
リクエスト曲のビートルズ 『Roll Over Beethoven』は「何とも言えないスイッチが入って、ひと夏毎日2-3時間ずっと聴いていた」らしく、相当な入れ込みよう。
神谷「取り憑かれたように聴いていた訳ですね」
赤坂「そこから音楽の旅が始まるんです」
チャートで何位だろうが、何枚売れていようが、エルビス・プレスリーの古い曲だろうが、ストーンズだろうが、「ドカーンときたら、自分が気持ち良ければ」食わず嫌いなくどんな曲でも聴いていた赤坂さん。
音楽にまつわる様々な知識がどんどんつながり、「自分の地球儀がグルグル回り始め、興奮して眠れなかった」と回顧します。
ロックバンドからラジオDJの道へ?
こうしてロックやポップスの魅力の虜になった赤坂さん。
当時のラジオパーソナリティーの方々にうまく誘導され引き込まれたのも大きかったようです。学校の放課後や休み時間も音楽の話題が尽きなかったとか。
赤坂「勉強で敵わないから音楽の知識で負かしてやろうと。知ってるもん勝ちみたいな」
神谷「僕らの時代はやっぱり(それは)あったと思いますね」
アマチュアバンドのバンドリーダーまで務めた赤坂さん。
真っ暗な会場の非常口からいきなりオートバイが飛び出してくるような、芝居掛かったロックコンサートを開いた武勇伝も飛び出します。
「演奏側としては(排気)ガスが苦しかった」と笑いも。
演奏中にしゃべるコーナーもあり、芝居小屋がちょうど四谷のスタジオのそばだったそうで、
赤坂「ここで話題になれば、ラジオ局の人が見に来てくれて、オーディションを受けさせてくれるのでは?」
下心も芽生えます。
情報もコネもなく、どうやったらDJになれるかも分からない時代。
ここから赤坂さんのストーリーがいよいよ始まるようです。
神谷「とても還暦とは思えない」
恵須川「言葉のチョイスが上手く引き込まれる」
達者なトークに唸るMCの二人でした。
(nachtm)
セットリスト:
M1 ビートルズ 「Roll Over Beethoven」
M2 キャロル 「ファンキー・モンキー・ベイビー」