神谷明・日髙のり子 TALK!×3

尾崎亜美、創作の原点は1メートルの蟻だった!?

シンガーソングライターの尾崎亜美さんが、2月10日放送のCBCラジオ『神谷明 TALK!×3』に出演しました。

パーソナリティの神谷明とは37~38年の長いお付き合いという尾崎さんですが、今回神谷はこども時代の話をせがみます。
その理由はなぜでしょう?

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先頭で行進

神谷「小学校1年生の運動会の時の話を聞きたいと思うんですけど…」

尾崎「それ、神谷さんの大好物ですね。小学校の時は逸話の宝庫なんですよ。もう勘弁してくださいっていうぐらい。
親が一番大変だったと思うんですけど、今となっては面白思い出です。じゃあ運動会の話をしますね」

背が低かった尾崎さんは、朝礼の時など常に整列すると先頭でした。
運動会では、尾崎さんを先頭に、行進しながらいろんなフォーメーションを作るという演目があったそうです。前日のリハーサルまではちゃんとできていましたが…。

尾崎「お母様やお父様、いろんな方もいらっしゃるし、みんなもキラキラの顔して、本番を迎えるんです。当日になったら万国旗が翻ってるんですよ。それは盛り上がるでしょう。そしたら、ちょっと好きなとこ歩いてみたくなるでしょ?」
 

チャンスを狙うも

テンションが上がった尾崎さんは好きにどんどん行進して行ったそうです。緊張して手足が同時に出て前しか見えない子は付いてくるのですが、どうもおかしいと思って立ち止まる子や本来の位置にもどろうとする子で列はぐちゃぐちゃに。

尾崎「私は"みーちゃん"って言われてたんですけど、『みーちゃん、あっちまで行ってしまいました』とか、みんなが先生に言いつけるのね。で、みーちゃんは嬉しくて、みんな一緒かなと思って振り返ったら誰もいなかった。あれ?ってなって」

運動場では一応の形になっていて、今度はもっと面白いことしてやるとチャンスを狙っていた尾崎さんですが、そのうち尾崎さんの次に大きかった人が先頭になったそうです。

尾崎「『みーちゃん大きくなったんや~』って思われたんですけど、実は大きくなってなかったんです。頭の良いカワカミマサコちゃんが先頭になったっちゅう話です」

チャンスを狙っていた尾崎さんですが、先生に先手を打たれていたのでした。
 

1メートルのアリ事件

夏休みの終わった時に、みんなでしていた「どこへ連れてってもらったか自慢」。
背が低い尾崎さんは、大きい子に囲まれて「みーちゃん、どこ連れてってもらった?みーちゃん、どこ連れてってもらった?」とせっつかれ、咄嗟に出たのが「船岡山」。

船岡山は極近所で、『そんなん、いつでも行けるやん』と、みんなから総攻撃を食らい、ここで起死回生の一言を言わないと、尾崎さんの立場はずっとこのままだと思ったそうです。

尾崎「私ね、もの凄い嘘つき少女だったの。嘘の天才だったの。それでその時にハッと思いついたのは、『あのな、それでもな、船岡山の公園の裏に山あるやろ?そこになあ、1メートル のアリがいたんやで』」

一瞬で話題のトップに躍り出た尾崎さん、ハワイに行った人よりも注目を集めてしまいました。

「『ホンマにいたん?』っていうから、すまして『いたで』って言って」と尾崎さん。
 

2年間続けた探検

尾崎「ヨシズミキョウコちゃんって人がね、『みーちゃん、ホンマにいたん?』って必ず聞いてくるのね。日曜日に夢見るんだと思うんだけど、月曜日に『ホンマに?ホンマに?』なんて言うから、『じゃ探検行こうか』って」

尾崎さんはキョウコちゃんと船岡山に水筒を持って、1メートルのアリを見に探検に行ったそうです。探検は3年生の時から2年間続いたということですが…。

尾崎「だんだんキョウコちゃんと、『もしかしたら30センチぐらいやったかもしれんなあ。もしかしたら影で見えたかもしれんなあ』って、5年生ぐらいになってきたら、虚しくなってきて、『止めよっか』ってなって。それ以来は探検に行ってないんですけどね」

2年も経つと嘘つき少女もさすがに虚しくなったそうですが、2年間粘ったキョウコちゃんが何気に凄いです。
 

嘘をついた理由

尾崎「嘘をなぜついたかって言うと、本当の話をする怖さがあったのと、私は本当に言葉がダメだったのでコミュニケーションがうまく取れなかったんです。
でも嘘をついた時だけ、みんながキラキラとして見てくれて、みーちゃんって話を聞いてくれる。嘘をみんなが喜ぶ→もっとつく、みたいになっていくわけ」

例えば「今日の青空はなあ、私が早起きしてペンキで塗っといたんやで」「地下の国と話せる電話が縁の下にあるんやで」などが、口からどんどん出てきたたそうです。
 

音楽の言葉を得る

尾崎「『ホンマ?ホンマ?』って言ってくれる人と、『アホちゃうか?』って言う人と二手に分かれるんだけど、でも、そういうことが結局仕事の原点にあって、今、私は同じことしてるんだよね。

嘘つき少女の延長で今はクリエイティブと言われてるお仕事してるんだけど、根っこは変わらない。そんな子だったの。この頃の話が神谷さんの大好物」

尾崎さんはこの後、ピアノと出会いました。

尾崎「結局、言葉が下手だったけど音楽っていう言葉をもらえて、それでお話できるのなったの。今日も一応話してるでしょ?変な話し方だけど。ちゃんと人と言葉を使って話せるようになったのは音楽の言葉を得てからなの」

嘘つき少女がピアノを得たら、嘘が歌になってシンガーソングライターになったというウソみたいなホントの話でした。 
(尾関)
 
神谷明・日髙のり子 TALK!×3
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2019年02月10日14時00分~抜粋

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