2018念のNHK大河ドラマ『西郷どん』で西郷隆盛を演じた俳優の鈴木亮平さんが、12月30日放送のCBCラジオ『神谷明 TALK!×3』に出演しました。
今回は鈴木さんが俳優になるまでのストーリーを中心に、パーソナリティの声優・神谷明が尋ねます。
最初は『シティーハンター』
鈴木さんはテレビアニメ『シティーハンター』のファンで、神谷明とは3年ほど前にNHKの対談番組で知り合い、交流が続いているそうです。
実は鈴木さんが役者を目指すきっかけになったのも『シティーハンター』だそうです。
鈴木「この番組だから言うわけじゃないんですが、最初声優さんになりたかったんですよ。『シティーハンター』が好きだったので、声優さんだったらこういうフィクションの世界に入り込めるかなと思ったんですよ」
それが小学校4~5年ぐらいの時。中学生になると興味は映画に移り、ジャッキーチェンの作品や『ロッキー』などをレンタルして観ていたそうです。
全てのは役者になるため
鈴木「アメリカにおじさんが住んでいて、親父が僕らをアメリカに連れて行ってくれたんですよ。
その時に感じた衝撃と言いますか。映画の中の世界がここにあるんだと思って。そこから映画の国に住んでる人たちとも喋りたいな、と思うようになりました。そこが原点かなと思います」
鈴木さんは、なんと英検一級の資格を持っています。
鈴木「全て役者への夢と結びついてました。高校を卒業した時、やっぱり役者になるには東京に行きたいと」
英語が好きだから英語を勉強するという理由で、兵庫県を出て東京の大学に入り、そこで役者への道を探そうと思ったそうです。
大学時代には自分のプロフィールを持って、俳優事務所や制作会社へ営業をかけていたそうです。
英検一級を取った理由
鈴木「でもやっぱり、どこも見てくれないじゃないですか。だから何かしらプロフィールに書ける、わかりやすい引っ掛かりが欲しいと思って英検一級を取りました。ここだけの話、取る前に書いてたんですよ」
過去に鈴木さんはジュリア・ロバーツさんのインタビューを読んだことがあるそうです。
そこには、若い頃のオーディションで「ピアノを弾けるか?」と聞かれ「もちろん弾けます」と答え、次にその人に会うまでに必死に練習したというエピソードがあったそうです。
鈴木「ジュリア・ロバーツさんがやったなら、俺もやって良いんじゃないかと思って、そう書いてから必死に勉強して取ったんですけどね」
もともと英語を大学で勉強していたこともあり、2回目の挑戦で英検一級を取得したそうです。
実は活舌が悪い?
役者になりたいと思っても、演じるということが未体験だったため、大学の時には演劇サークルにも入ったそうです。
鈴木「18歳で"あえいうえおあお"から始めて、今も外郎売(ういろううり)は全部言えます。割と映像の役者さんって言えない人、多いですよ」
「外郎売」とは歌舞伎に出てくる長台詞で、今でも舞台出身の俳優やアナウンサー、声優が滑舌の練習用によく使っています。
神谷も口をウォームアップさせるためにやるそうです。
これからはセリフに注目
鈴木「声優さんで尊敬するの、滑舌です。僕、もともと凄く滑舌が悪くて、なんとか今までごまかしながらやってきたんです。僕の大学の同級生で同じ演劇サークルに利根健太朗って声優をやってる人がいるんですけど、僕の5倍はひどかったんですよ」
利根さんは声優の学校に行ってプロになります。
鈴木「しばらく会わないで久しぶりにボイスサンプルをネットで聞いた時に、え?これトネケン?頑張ったねえっていうぐらい、滑舌が良くなってたんです」
神谷「亮平君に滑舌が悪いと感じたことがなかったので、僕はそんなこと言ってなかったんですよ。でも、この放送を聞いた人は、これからはじっくり亮平君の台詞を聞くんだろうなと思います」
鈴木「やめてほしい…(苦笑)」
モデルになる
大学卒業を控え、みんなが就職活動をする頃、自分のプロフィールを持って営業活動をしていた鈴木さんに「身長があるから」という理由でモデル事務所を紹介してくれた人が現れました。
鈴木「当時の僕、自分の写真見ても、よくこんなやつをモデル事務所に紹介してくれたなっていうぐらい、茶髪で小汚い格好してたんですよ。何を勘違いしたか茶髪で演劇やってたんですよね。で、ボロボロのジーンズ履いて。ちょっと何を勘違いしたのかわかんないんすけど」
神谷「そういうのが良い、と思う時期があるんです」
鈴木「ですよね?」
ここで、なぜか意気投合する神谷と鈴木さん。
不思議なめぐり合わせ
モデル事務所では黒髪短髪にして、仕事は少ないながらもモデルをしていたそうですが、そこへ鈴木さんの現在の所属事務所から業務提携の話が持ち上がったそうです。
役者志望だった鈴木さん、その事務所でレッスンを受けて大きな仕事が決まりそうになった時に、正式に今の事務所へ移籍します。それが大学卒業直後の4月。
偶然のめぐり合わせで、タイミングよく役者の道に進みました。
仕事がなくてもワクワク
鈴木「僕は事務所に入るまでの18歳から23歳までの期間を、オーディションというものにどうやって行けばいいのか?どこにそんな話があるのかわからない状態でずっと過ごしてきたんですよ。事務所に入ったらオーディションに行けるようになったので、それだけで嬉しかったです」
最初は仕事がなく3か月ほど空くこともあったそうです。
それでも芝居ができるというだけで、ワクワクしながらオーディションに行っていたそうです。
鈴木「今もよく『苦労してますね』とか『遅咲きですね』って言われるんですけど、僕として楽しかったけどなあっていう感じですね」
オーディションを盛り上げる方法
オーディションでは自分をアピールするためにトランプマジックをしていたそうです。
マジックはバーでバイトした時に店長に無理やり覚えさせられたそうです。役とは関係ないのですが、トランプマジックを披露すると受けるのでしょっちゅうやっていたそうです。
鈴木「ただ途中でキッパリとやめたんですよ」
神谷「なんで?」
鈴木「マジックを披露したオーディションは落ちるんですよね。絶対受からないんですよ。
その場が盛り上がって終わりなんです。
盛り上がるってことと役を取れるってことは別物なんだなって気づきました」
鈴木さんが西郷どんになるのはまだまだ先の様ですが、今日はここらでよかろかい。
(尾関)
神谷明・日髙のり子 TALK!×3
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2018年12月30日14時00分~抜粋