レポドラ日記

原料に和紙!?暑い岐阜の街で涼しい夏着物が誕生

岐阜市問屋町はかつては日本一と言われた繊維の街です。
夏は全国でも屈指の暑さを誇る岐阜市、ここから夏にぴったりな涼しい着物が生まれたそうです。

しかも使われているのは、岐阜県の名産品・美濃和紙だというのですが…

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美濃和紙を使ったカジュアルな夏着物「爽衣(そうえ)」

やってきたのは、岐阜市の呉服卸業者・柏屋商事。
代表の武藤昭成さんにお話を伺いました。

夏にぴったりな着物とは、美濃和紙を使ったカジュアルな夏着物「爽衣(そうえ)」
和紙独特のひんやりとした触り心地や乾きやすさが特徴です。



和紙の着物、実際にどうやって作っているのかというと、紙状の和紙を細長く切り、より合わせ糸にしてその和紙の糸を横糸に使って織り上げたそうです。
色や柄は郡上本染や名古屋黒紋付染で染めているそうで、とっても鮮やか。





麻のような肌触りで、涼しいのが特徴。
他の繊維と比べて軽いことや、通気性もよく清涼感もあり、触り心地がよいと夏向けで良いこともたくさんなんです。

美濃和紙を着物に使った理由

では、そもそもどうして美濃和紙を着物に使うようになったのでしょう。

きっかけは、2014年に始めた「岐阜シャツプロジェクト」。
繊維で栄えた岐阜市をアピールしようと、県内の美濃和紙を使い、暑い岐阜の夏を涼しく過ごせるシャツを作りました。

和紙を使ったシャツは、吸水性が高く汗を吸いやすく速乾性もあり、ひんやりとして綿よりも軽く、夏にぴったりの素材で反響も大きかったんだとか。



この技術を着物に取り入れることで、熱いイメージの着物をひんやりとさせることができ、夏でも着易い着物にできると考えたそうです。

また、よりフォーマルな場でも着られるようにと浴衣ではなく、夏着物に仕上げたそうです。

今回は夏着物の他にも、男性用の肌襦袢や帯「角帯」も作られました。



自分で色や模様などを決め染める体験もでき、世界でひとつだけのオリジナル美濃和紙の夏着物をつくることができますよ。

ちなみにお話を伺った武藤さんの夢は、岐阜の学校教育に和装を取り入れ、夏祭りまでに自分で浴衣を着られるような子を増やしていくこと。
着物・浴衣など和装や岐阜への愛をたくさん感じました。

そんな熱い想いのこもった夏着物ですが、着心地はとっても涼やかですよ(笑)。



これからも夢に向かって頑張ってください。

(レポートドライバー 清水藍)
柏屋商事
岐阜県岐阜市問屋町2-4
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2018年05月31日16時46分~抜粋

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