レポドラ日記

県外から就職で猟師に!三重県南伊勢町のインターンシップ

名古屋から2時間ちょっとかけて、三重県南伊勢町阿曽浦に行ってきました。

この南伊勢町にあるタイなど、魚の養殖を主に行っている友栄水産では漁業体験ができたり、学生向けのインターンシップも行っています。そのインターンシップに県外から参加した2人の学生が、今年4月に入社されたそうです。

若いふたりが南伊勢の海に見る夢とは?

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左から友栄水産代表の橋本純さん、そして4月から社会人として働き始めた伊沢峻希さん、佐々木幸也さん。

小さい頃から魚が大好きで、魚に関わる仕事に就きたいと思っていた佐々木さん。
実は名古屋の専門学校で水族館に関わる勉強をしていましたが、「建物の中ではなくやっぱり海の上で働きたい!」と思ったそうです。
つまり魚に関わる仕事=漁師だったというわけです。

そして友栄水産でのインターンシップに参加。
求人はなかったんですが就職を志願して、念願の漁師になれたというわけです。



一方の伊沢さんは、神奈川県出身の都会育ちで、海や魚とは縁のない生活でした。

ジャーナリズムやマスコミ関係に興味があって、早稲田大学に進みましたが、学生時代に東京で一人暮らしを始め、普段自分が食べているものがどのように作られているのか疑問に思い始め、農林水産業に興味を持つようになったんだとか。



そして大学の夏休みや春休みに生産現場に直接足を運びました。
そのひとつがこの友栄水産のインターンシップだったのです。

インターンシップを通して漁師という仕事に興味が湧き、さらに南伊勢町に惹かれた伊沢さん。
この街の魅力をもっと多くの方に発信したい、と考えたのです。

周りの学生は大手企業を受けていましたが、目標がしっかり決まっていたので特に不安はなかったそうです。
その伊沢さんも佐々木さんと同様に友栄水産への就職を志願したのだとか。

「自分の基準に従ってやりたいことをやれているので、今は充実感でいっぱい」

この春からふたりは夜明け前に起きて出荷作業やマダイの養殖をしたり、いけすの網を洗ったりと、先輩の指導を受けて働きながら夢を叶えています。



また伊沢さんは南伊勢町の地域おこし協力隊員として、広報やSNSで漁業の魅力を発信しているそうです。

家業として継ぐケースが多い猟師という仕事、やっぱり県外からの就職者は珍しいそうです。

その理由の一つは漁業権。
代々家系で受け継がれていくものでしたが、時代の流れで過疎化が進んだり、後継者が不足していることから、今後は県外出身者にも漁業権が得られるかもしれないそうです。

橋本代表が新入社員に求めているのは、まずは一人前になって仕事をこなすこと。

今はまだ目の前の仕事をこなすことで精一杯だけど、仕事に慣れてきたら自分の時間を作り、ステップアップして楽しんで欲しいとのこと。

友栄水産はタイの養殖がメインの会社ですが、その他にも漁業体験やゲストハウスを通して魚のことを伝えることも仕事のひとつ、と語ります。
2人の今まで培ってきた横の繋がりも大切にしていきたいそうです。

これからの南伊勢町を引っ張っていく佐々木さんと井沢さんに、今後の夢を尋ねてみました。

「まずは与えられた仕事を任せてもらえるくらいにしっかりとこなすこと。そして学生時代の4年間寿司店でアルバイトをしていたスキルを活かし、飲食店が開きたい」(佐々木さん)

「目の前の仕事を一生懸命覚える事が最優先。教えてもらえる環境にあることに感謝して早く1人前になって、趣味にも時間を使えるようになっていきたい」(伊沢さん)

これからの活躍が楽しみですね。
私もパワーをもらってしまいました。
ありがとうございました!



(石坂窓花)
友栄水産
三重県南伊勢町阿曽浦345
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2018年05月29日16時46分~抜粋

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