レポドラ日記

美濃和紙の原料を再利用した着火剤「GARABO」は超有能

美濃市と言えば、特産品のひとつに「美濃和紙」がありますね。

その和紙に使われている原料は「コウゾ」という植物ですが、実際に和紙の原料として使われる部分はコウゾのほんの一部だそうです。
残りは基本的に焼却処分というもったいない現状を受けて、その残りを"たき付け材"として商品化した、石原商店の石原亮介さんにお話を伺ってきました。

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コウゾという植物は燃えやすい




美濃和紙の原料となるコウゾはクワ科の植物で、高さが約3mまで成長します。
太い幹が縦にすっと伸び、そこを中心にして、紅葉のように葉の先が分かれている葉っぱが生えています。

実際に美濃和紙で使う場所は、コウゾの幹の皮のみ!
皮を剥いだ芯(ガラ)の部分は、一部工作素材として使われますが、基本的には焼却処分されるそうです。

つまり、コウゾが美濃和紙の原料として使われるのは、ほんの数%。
なんとか活用できないかと今まで多くの人が知恵を絞りました。

そんな中、石原さんは昨年の9月に、美濃市内でコウゾの芽かきボランティアに参加した近くの友人からガラを入手。自宅の薪ストーブに使ったところ、簡単に火がつき、長く燃え続けたんだとか。

なんとガラは気泡と油分を多く含むため、"たき付け材"としては非常に優秀!
実際に、昔は風呂やかまどのたき付け材として活用されていたそうですが、時代の流れとともに、電気やガス、灯油に代わり、需要が減少しました。

昔からコウゾは着火剤として親しまれていたんですね。

とにかく優秀すぎるGARABO

石原商店ではバーベキュー用の着火剤として販売しており、秋には薪ストーブ用の着火剤「GARABO」を販売予定です。
この名前の由来は、ガラが「ボッ」と火がつくことに由来しているそうです。



左が1回~2回分。右が3回~4回分のGARABO。

そんなGARABOの特徴は様々。

一つは、簡単に火がつくこと。
ライターの火をあてて、10秒ほどでGARABOに火がつきます!



実際にやっていただきましたが、手品のような早さでした…。

また、火が長く持つこと、煙が臭くなく、灰も出ないこと。
さらに、1回分の使用量が少ないので、持ち運びが便利!



石原さんが持っている量だけでも、1回~2回分の着火剤に。そして軽い!

今回、石原商店のGARABO工場にお邪魔しましたが…



ガラが巨大ジェンガのように・・・

石原商店では工房からガラを引き取るところから始まり、このように3、4か月ほど乾燥をさせるそうです。
その後、ガラの長さを均等に切り揃えるんですが、石原さん達が全て手作業で行っています。
GARABOは手間暇かけて作られているということがわかりました。

これから販路を拡大するそうなので、GARABOの人気もこれからボッと火が点きそうですね。
(小林美鈴)
GARABO
1回~2回分 380円
3回~4回分 580円
「道の駅にわか茶屋」にて販売
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2018年05月22日16時47分~抜粋

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