レポドラ日記

白いモッコウバラの酵母から作ったお酒♥愛してる♥

[この番組の画像一覧を見る]


愛知県半田市にある国の登録有形文化財
小栗家住宅にお邪魔しました。

小栗家は江戸時代から続く歴史ある家系で
現在の小栗家住宅も1870年に建てられた歴史ある建造物ですが
そんな小栗住宅には樹齢150年ほどの白モッコウバラが植えられており
このモッコウバラの酵母を使ったお酒が優良ふるさと中央コンクールという
地域の農林水産物を使って生産した優れた加工食品を表彰するコンクールで
最優秀の農林水産大臣賞に輝きました!



小栗家14代目当主の小栗 宏次さんにインタビューしました。
お忙しいところありがとうございました!



こちらが小栗家の白いモッコウバラです!
建物2階に届くほど背が高く小ぶりのかわいらしい花が咲いていました。

これは三分咲きくらいで、蕾もたくさんあったので
満開になるともっと華やかになりそうです♥
香りもとってもいい香りでした♥

そもそもモッコウバラとは中国から日本に伝わった棘のないバラ
江戸時代には貢物として重宝され
長崎や横浜・半田などの港町で商売されたそうです。

花は白か黄色ですが、一般的には黄色のモッコウバラのほうがメジャー。
例年、4月下旬をピークに花を咲かせ、6月には刈り取り、翌年の開花に備えます。
ちなみに、こちらの小栗家のモッコウバラは日本で最大最古といわれているそう!!

そんなモッコウバラの“酵母”とはどういうことなのか…、というと
そもそも酵母は自然界に存在するカビの一種で、お酒のもとになる物質ですが
モッコウバラを含め、実は花自体に酵母は存在しません。

ハエや蜂などの生物についた酵母が花にくっついたものを抽出して作ったのです。
酵母がくっついた花によって味などが微妙に変わるそうですが
花の酵母を使っているが花の香りがするわけではありません。

花の酵母を使ってお酒を作る技術自体は、20年前からありますが
しかし!花の酵母を使ったお酒は造るのが大変なのです!
酵母がくったいた花は100個から200個に1つ
また、ただ酵母がくっついたお花を見つければよいという訳ではなく、
そこからお酒としておいしい味を出す酵母を見つけ出さなくてはならないのです!!
まさに温泉を掘り当てるような気の遠くなる作業ですが
諦めず3年も挑戦されたのだとか。
その結果、良い酵母の付いた花を3株見つけ2015年に見事お酒が完成しました。

そんな大変なのになぜ造ろうと思ったのかというと
小栗家は1713年にお酒を造り始め、醸造業で栄えました。
江戸時代、小栗家のお酒は江戸でよく飲まれていたのです。
しかし、寛政の改革でお酒造りに規制が掛かり
止めざるを得なくなってしましました。

そんな歴史があり、お酒造りはストップしましたが
酒造りを始めた年からちょうど300年にあたる2013年に
酒造りを再開してみようということに!
更に天然記念物や文化財を保存するだけでなく、活用したいという思いから
花の酵母を利用してお酒造りを始めたそうですよ。


そんな苦労や想いを込めて完成したお酒の名前が
愛してる

命名理由はいろいろありますが例えば…
☆モッコウバラの花言葉が「あなたにふさわしい人」であるから。
☆小栗家のモッコウバラの蔓がハートの形をしているから。
☆小栗さんが「愛してる」という言葉を世界に広めたいと思っていて
けんかしたりお祝いしたりする時に「愛してる」で乾杯すれば
世の中がいい方向に平和になるのではないかという期待から。


愛してるはカクテル風のもの・シャンパン風のもの・辛口タイプの3種類。
いずれも、オンラインショップや、地元の中埜酒造さんなどで販売されています。


また、4月21日㈯からは、モッコウバラ祭りが行われますよ。
小栗家住宅のモッコウバラが一般公開されます。
お祭りの期間中は、小栗家住宅でも「愛してる」が販売されるので
是非モッコウバラを愛でて、さらに愛してるで乾杯してはいかがでしょうか♪

☆松本結花★
関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報