名古屋からクルマで2時間程、三重県度会郡南伊勢町に行ってきました。
南伊勢町にはリアス式海岸の五ヶ所湾があり、魚介類がとても多く獲れる場所で、美味しいものがたくさんあるそうですが、その中であるひとつの海産物にスポットを当てているという会社があると聞き、お邪魔しました。
詳しいお話を、株式会社みなみいせ商会の…
取締役事業部長 小川伸司さんに伺いました。
このみなみいせ商会は、昨年10月に南伊勢町の自治体が出資した地域商社です。
町の水産資源を活用した商品開発や雇用を生むため、地域経済を豊かにするために設立されました。
仕事を通じて街の若い方にやりがいや生きがいを見つけてもらうのも目的のひとつだそうです。
南伊勢町は、平均年齢が県内でも唯一60歳を超えていて、高齢化が進んでいる自治体。
人口流出率も県内一ですが、まだ開発がされていないからこそ、豊かな自然の残る素晴らしい町。
平均気温も16度で年間を通して温暖で住みやすいところなんです。
住んでいる方も暖かくて、単身赴任で南伊勢町に来ている小川さんもストレスフリーなんだとか。
そんな南伊勢町で、小川さんがいま一番推していこうと考えているものは「サバ」。
町内には2つの活発な漁港があって、1日に100t獲れる日があったり、年間で2万t獲れることがあるんだそうです。
特にサバの漁獲量は全国でもトップクラスの水揚げ。
南伊勢のサバはゴマサバ・マサバなどがありますが、3月8日(サバの日)には、伊勢神宮に奉納されるんだそうです。
伊勢神宮に奉納されるほどのサバですが、イチ推しになるのはどうしてでしょう?
地元の人ぞ知るという感じなんでしょうか?
実は、地元の方はサバに対して価値を見出していないんだとか。不思議ですね。
昔からこの地域では「魚は買うものではなく頂くもの」という考え。
そして頂くのはカツオやトンボマグロの高級なお魚なので、どちらかというと「サバなんて」という考えなんだそうです。
そしてなんと、この南伊勢のサバを買うところも地元にないそうです。
地元で獲れたサバはほとんどが東京・大阪に出荷されてしまうのです。
「地元の美味しいものを県外の人にも知ってもらいたい」というお話はよく聞きますが、その逆で「県外の人は知っているけど、地元の人は美味しさにあまり気づいていない」というのは珍しいですよね。
県外に限らず「焼き魚・みそ煮と言えばサバ」というサバ好きも多いですよね。
そんなサバが南伊勢町でたくさん獲れているということを知ってほしいそうです。
そこで今回は3種類の加工品を作ったそうです。
「おかげ鯖」
「鯖しゃぶ」
「しめ鯖」「冷燻」
サバは傷むのが早いため、急速冷凍技術により鮮度を保って加工されます。
瞬間冷凍後にマイナス20度以下の冷凍庫で24時間以上保管するため、魚に寄生するアニサキスもなくなり、安心安全に食べられます。
すべて真空パックされていますよ。
今回の取材でいただいたのは、まず 「鯖しゃぶ」をいただきました。サバのしゃぶしゃぶです。
ダシにくぐらせて、少し色が変わったところでポン酢を付けて…
とろっとろです…。
程よく脂が乗っていますが、すっと引いてさっぱりとろけてしまいました。美味しかったです。
また「冷燻」は桜の煙で燻されていて、表面は香ばしく中はしっとりでした。口の中に香りが残ります。
「しめ鯖」は身が引き締まっていて、程よく脂が乗っていて絶妙な酢加減。
3種類全然違ってそれぞれが本当においしかったです。
実はいただいたサバは1か月前に獲れたものだそうですが、そんなことを感じさせないほど新鮮でしたよ。
地元で食べられていないのはもったいないと思いました。
現在この「おかげ鯖」は業務用にしか販売していないそうですが、4月からは一般の家庭用にインターネットでも購入できるそうです。
詳しくは3月末に「みなみいせ商会」で検索してみてくださいね。
「今後はサバに限らずイワシやアジ青魚を中心に多くの方に食べやすく、使いやすい加工品を作っていきたい」
「企画や開発など、若い方に魅力的な仕事を提供していきたい」
今後の希望を語る小川さんでした。
皆さん南伊勢町・南伊勢のサバ、これから要注目ですよ。
(石坂窓花)
株式会社 みなみいせ商会
三重県度会郡南伊勢町五か所浦719-20
0599-77-6995
南伊勢町にはリアス式海岸の五ヶ所湾があり、魚介類がとても多く獲れる場所で、美味しいものがたくさんあるそうですが、その中であるひとつの海産物にスポットを当てているという会社があると聞き、お邪魔しました。
詳しいお話を、株式会社みなみいせ商会の…
取締役事業部長 小川伸司さんに伺いました。
自治体出資の地域商社
このみなみいせ商会は、昨年10月に南伊勢町の自治体が出資した地域商社です。
町の水産資源を活用した商品開発や雇用を生むため、地域経済を豊かにするために設立されました。
仕事を通じて街の若い方にやりがいや生きがいを見つけてもらうのも目的のひとつだそうです。
南伊勢町は、平均年齢が県内でも唯一60歳を超えていて、高齢化が進んでいる自治体。
人口流出率も県内一ですが、まだ開発がされていないからこそ、豊かな自然の残る素晴らしい町。
平均気温も16度で年間を通して温暖で住みやすいところなんです。
住んでいる方も暖かくて、単身赴任で南伊勢町に来ている小川さんもストレスフリーなんだとか。
神宮奉納のサバ
そんな南伊勢町で、小川さんがいま一番推していこうと考えているものは「サバ」。
町内には2つの活発な漁港があって、1日に100t獲れる日があったり、年間で2万t獲れることがあるんだそうです。
特にサバの漁獲量は全国でもトップクラスの水揚げ。
南伊勢のサバはゴマサバ・マサバなどがありますが、3月8日(サバの日)には、伊勢神宮に奉納されるんだそうです。
伊勢神宮に奉納されるほどのサバですが、イチ推しになるのはどうしてでしょう?
地元の人ぞ知るという感じなんでしょうか?
町民にはサバが不人気?
実は、地元の方はサバに対して価値を見出していないんだとか。不思議ですね。
昔からこの地域では「魚は買うものではなく頂くもの」という考え。
そして頂くのはカツオやトンボマグロの高級なお魚なので、どちらかというと「サバなんて」という考えなんだそうです。
そしてなんと、この南伊勢のサバを買うところも地元にないそうです。
地元で獲れたサバはほとんどが東京・大阪に出荷されてしまうのです。
「地元の美味しいものを県外の人にも知ってもらいたい」というお話はよく聞きますが、その逆で「県外の人は知っているけど、地元の人は美味しさにあまり気づいていない」というのは珍しいですよね。
サバの加工品
県外に限らず「焼き魚・みそ煮と言えばサバ」というサバ好きも多いですよね。
そんなサバが南伊勢町でたくさん獲れているということを知ってほしいそうです。
そこで今回は3種類の加工品を作ったそうです。
「おかげ鯖」
「鯖しゃぶ」
「しめ鯖」「冷燻」
サバは傷むのが早いため、急速冷凍技術により鮮度を保って加工されます。
瞬間冷凍後にマイナス20度以下の冷凍庫で24時間以上保管するため、魚に寄生するアニサキスもなくなり、安心安全に食べられます。
すべて真空パックされていますよ。
サバ加工品の味は…
今回の取材でいただいたのは、まず 「鯖しゃぶ」をいただきました。サバのしゃぶしゃぶです。
ダシにくぐらせて、少し色が変わったところでポン酢を付けて…
とろっとろです…。
程よく脂が乗っていますが、すっと引いてさっぱりとろけてしまいました。美味しかったです。
また「冷燻」は桜の煙で燻されていて、表面は香ばしく中はしっとりでした。口の中に香りが残ります。
「しめ鯖」は身が引き締まっていて、程よく脂が乗っていて絶妙な酢加減。
3種類全然違ってそれぞれが本当においしかったです。
実はいただいたサバは1か月前に獲れたものだそうですが、そんなことを感じさせないほど新鮮でしたよ。
地元で食べられていないのはもったいないと思いました。
現在この「おかげ鯖」は業務用にしか販売していないそうですが、4月からは一般の家庭用にインターネットでも購入できるそうです。
詳しくは3月末に「みなみいせ商会」で検索してみてくださいね。
「今後はサバに限らずイワシやアジ青魚を中心に多くの方に食べやすく、使いやすい加工品を作っていきたい」
「企画や開発など、若い方に魅力的な仕事を提供していきたい」
今後の希望を語る小川さんでした。
皆さん南伊勢町・南伊勢のサバ、これから要注目ですよ。
(石坂窓花)
株式会社 みなみいせ商会
三重県度会郡南伊勢町五か所浦719-20
0599-77-6995