レポドラ日記

高校生の作った「透明標本」がすごい

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CBCラジオレポートドライバーの清水藍です。

早速ですが、ででーん!



とってもインパクトのあるこちら、「透明標本」と呼ばれるものです。

「透明標本」とは、魚などの生物の骨だけに色をつけて、筋肉などそれ以外の部分は透明にし、瓶などに入れたもの。

そんな透明標本を作っている高校生に会いに行ってきました。

やってきたのは愛知県碧南市にある碧南高校。
科学部のみなさんにお話を伺いましたよ。

改めて「透明標本」とは、小さな生物の骨格観察をするために作られるもの。



しかし、最近は観賞用としても人気で、オシャレな雑貨屋さんでも売られています。

気になる作り方はというと…

1 ホルマリン薬品につけて体を固定させる
「固定」とは簡単に言うと、腐らないように処理することらしいです。

2 ピンセットなどを用いて生物の皮や内臓を取り除く
ピンセットが骨などに当たってしまうと骨が折れてしまうこともあるらしく、この作業が一番大変で神経を使うそうです。

3 染色液など染色する
硬骨が赤色、軟骨が青色に染まります。

4 他の薬品に浸し生物の筋肉の色素を抜く

5 グリセリンを浸透させる
こうすると光が通りやすくなるんだとか。

以上の工程で完成します。



ぱんぱかぱーん♪

で、私は知らなかったんですが、お魚を食べる時いわゆる「身」とされる筋肉は、標本を作る際は基本的に剥がさないんです。

というのも、筋肉を剥がしてしまうと骨がバラバラになっていまい、形が崩れてしまうそう。

特殊な薬品を使って筋肉の色を抜き、また瓶の中で光の屈折などを利用することで、筋肉が透けて骨だけが色づいて見えるようになるのです!

そもそも、これを高校生が行っていることにビックリですよね。



薬品に漬け置きする期間もあるため、1つの標本を作るのにも2ヶ月半くらいはかかるんだとか。

部員の水田さん(2年生)のお気に入り標本はカエル!



実は見た目にはわかりませんが、カエルにはオタマジャクシの名残として、お尻の部分には尻尾が小さく残っているんです。

おおおおおお



これは標本にしてみないとわかりませんよね。

また、清水さん(1年生)は中学校の頃から科学部に所属していて、受験の時に科学部が透明標本を作っていることを知り、一目見てキレイだなと感じたそうです。

清水さんは「同じ魚類でも骨の構造が違うのが一目瞭然なので、見ていて勉強になります」と話してくれました。



科学部のみなさんが作った「透明標本」は、愛知県碧南市の碧南海浜水族館で、11月30日まで展示されています。



入り口から入ってすぐになんと65種!120個体!!も置いてありましたよ。

アジやイワシなどの魚類の他に、カエルやイモリ、鳥やネズミ、オオグソクムシなども!





オタマジャクシからカエルへの成長過程も…
皆さんも是非ご覧ください。



碧南高校科学部のみなさん、ありがとうございました。
これからも頑張ってください!
(清水藍)
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