レポドラ日記

伝統行事「お月見どろぼう」が復活!

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10/4は中秋の名月でした。
名古屋市名東区の極楽学区では、昔からの伝統行事「お月見どろぼう」が行われました。

CBCラジオのレポートドライバー清水藍が、さくちゃん・なっちゃんと鈴木清二さんにインタビューしました。



「お月見どろぼう」とは、中秋の名月の日に、こどもたちがお月見のお供え物のお菓子やお団子を盗んでまわる伝統行事なのです。

こどもの行事なのに「どろぼう」とは物騒だと思われる方もいるかもしれませんが、もともと「十五夜には畑の作物をとってもお咎めがない」「こどもたちに食べ物を盗まれることは縁起が良い」と言われており、むしろ好ましい行事だったのです。

実はこの「お月見どろぼう」、名古屋のこの地域だけで行われていたわけではありません。
昔は日本の各地で農村を中心に行われていたそうです。

名古屋市東部にあたる名東区や南東部の緑区、両区に隣接する日進市や東郷町では、地域の絆を強めたい、との考えから、この風習を現代風に変えて復活させたのです。

こどもたちを地域で育てていこう、と鈴木さんが声を掛け、7年前から行われるようになりました。

では「お月見どろぼう」の遊び方について説明しましょう。
地域によってシステムは違いますが「お月見どろぼう」に参加する「宿」と呼ばれる家は、こどもが持っていきやすいよう玄関前にお団子やお菓子を並べておきます。



これ、どこかで見たことありませんか?
そう、これはまさに「日本版ハロウィン」なんですね!

鞄の中にはたくさんのお菓子が…



今年、極楽学区では229軒が参加しました。

鈴木さんはこどもたちが安全に「宿」を回れるようマップも作りました。
こどもたちはこのマップを片手に「お月見どろぼう」のマークを目印に、それぞれの家を回ります。

小学5年生のさくちゃんとなっちゃんは
「地図を見ながら回るのでゲームみたいで楽しい」
「大きなお菓子を用意してくれている場所から攻めます」
と、作戦を教えてくれました。

しかし!この「お月見どろぼう」には、以下のように厳格なルールがあるのです。

1)自転車や車で回るのではなく歩いて回ること
2)もらう時には「お月見どろぼうです」と言うこと
3)お家の人に会ったら挨拶すること
4)お菓子は1つしか持っていかないこと
5)途中でお菓子を食べたらゴミは持ち帰ること



遊びの中にも教育的要素や近所の方々との交流があり、まさに地域の子育てですよね。

地域の方からはお礼のお手紙が来たこともあるそうで「これからも地域みんなで行事を続けていきたい」と鈴木さんは語ります。

中秋の名月の伝統行事「お月見どろぼう」。
名古屋市名東区極楽学区には元気なこどもたちの元気な声が響いてましたよ。

これからも素敵な伝統行事が続いていきますように…



(清水藍)
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