クレジットカードの返済方法でよく聞く「リボ払い」。
ポイント還元率のアップや年会費無料など、さまざまな特典が付いているケースがありますが、本当に得なのでしょうか。
また、そもそもリボ払いとはどんな支払方法なのでしょうか。
『北野誠のズバリ』の1コーナー「ズバリマネー相談室」、8月17日の放送では小宇佐・針田(こうさ・はりた)FP事務所のファイナンシャルプランナー・針田真吾さんが、この「リボ払い」について解説しました。
分割払いの手数料はどれくらい?
クレジットカードの支払方法は主に「一括払い」、「分割払い」、「リボ払い」の3種類があります。
一括払いは翌月などにまとめて支払うもので、分割払いはカード会社が決めている回数(12回や36回など)の中から自分で選び、その回数分に分けて払うもの。
回数が多いほど当然手数料が高くなりますが、針田さんによりますと、だいたい12.25~15%ほどという年率と回数を元に、分割手数料という指数が用意されているそうです。
カード利用100円につき、3回払いの場合は2.04円、5回だと3.04円、10回だと6.80円という手数料が付きます。
例えば、10万円の商品を10回払いで買い物した場合は、6,800円が手数料ということになりますので、毎回10,680円ずつ払っていくことになります。
北野「昔、やしきたかじんさんと2人、デパートの地下で、『ここのシュークリーム、うまいねん』って言うて、でっかいシュークリームを2つ買って、650円ぐらいやってんけど、『一括ですか?分割ですか?』って聞かれて。
俺もたかじんさんも一瞬『エッ、聞くんや』って思って、『一括で』って言うたんやけど、帰ってから『分割にしたら良かったな~。いくらぐらい毎月払うんやろなあ。誠、失敗したなあ。つい一括でって反射神経のように言うたけど』って」
毎月、69円ずつなどと明細に書かれることになるのでしょうか。
リボ払いの落とし穴
分割払いも回数が多いとそこそこの手数料になるようですが、これがリボ払いだとどうなるのでしょうか。
針田さん「これは支払額を指定して返済するという方法で、分割払いは回数を決めるんですよね。
リボ払いは毎月いくら払うという金額を決めることになるんですが、例えば今月は家計が苦しいけど、来月はボーナスが入ってきますと。
ここで分割を利用するよりは月1万円のリボでというふうにやれば、分割だと3万円になる所が1万円で済みますとか、金額で選べるのが特徴」
買物ごとに1万円ではなく、そのカード返済全体で月1万円ということになりますので、わかりやすいといえば、わかりやすいですね。
そうすると便利なように見えるのですが、続けて針田さんは、使い方を誤ると恐いことになると警告します。
針田さん「10万円使おうが30万円使おうが、月1万円と決めたら支払いは1万円なんですよね。ということは、(お金に関する)管理が苦手な方が利用すると、未払い残高が増えてパンクということになりますから、ちょっと危険ですよね。
(設定する)金額によっては、いつまで経っても返済が終わらない。金利は15%で、法定金利が18%ですから(結構高い)」
どんな時ならリボ払いは便利?
毎月の返済額が自分で決めた額以上にはならないので、返済は楽なのですが、その分返済期間は長くなってしまいますし、金利は付けられ続けるということになります。
針田さん「1回だけの消費であれば、リボも分割もそんなには変わらないです。これが繰り返し何回も使うと、リボの方が(支払額が)多くなるように計算されています」
例えば、毎月3万円を3か月連続で9万円買物した場合、3回とも分割払いをした人と、1万円のリボ払いをした人の場合で比較します。
初回支払い時は分割払いだと10,204円でリボ払いは10,375円と、ほとんど差がありません。
2回目の支払いは、分割払いだと2回分の買い物で20,408円、3回目は3万円あまりとなります。
一方、リボ払いの人は2回目も3回目も1万円ちょっととなるので、負担は楽な代わりに当然、元本の減るスピードは遅くなります。
針田さんの計算によりますと、リボ払いの場合は元本が0円になるのは10か月目、分割払いの場合は6か月目になりますので、4か月も差が出ることになりますし、金利は2.5倍ほどの差がつくそうです。
ではどんなケースなら、リボ払いを使ってみても良いのでしょうか。
針田さん「年率15%の金利であれば、極力利用しないことに越したことはないのですが、例えばエアコンがこの時期に壊れてしまったとか、どうしても要りますよと、でも今すぐお金が出せないという場合に限り、利用するというのはアリかもしれません」
何度も利用せずに、キャンペーンの恩恵を受けつつリボ払いを選択するのも手かもしれません。
最後に北野も、リボ払いの利用は慎重にと呼び掛けていました。
(岡本)
北野誠のズバリ
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2020年08月17日14時12分~抜粋