北野誠のズバリ

北野誠×井上トシユキ 『72時間ホンネテレビ』から見るコンテンツ論。

11月2日~11月5日に渡り、インターネット放送局AbemaTVで元SMAP、稲垣吾郎さん、香取慎吾さん、草彅剛さんの3人による『72時間ホンネテレビ』が配信されました。

11月6日『北野誠のズバリ』ではITジャーナリスト井上トシユキが、これからのネットの可能性について語りました。
パーソナリティの北野誠、月曜アシスタントの松岡亜矢子も会話に加わります。

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ネットに本音が漏れるのを期待する


「なんと延べ7,400万人が見た元SMAP3人の『72時間ホンネテレビ』が話題に」とタイトルコールする井上トシユキ。

「『72時間ホンネテレビ』ってタイトルがついてますけれども、皆さん、ネットっていうのは"本音が垣間見えるメディア"というイメージが、良くも悪くも、まだあると思うんですよ」

著名人のブログを見る、ツイッターをフォローするなどは、その有名な人、あるいは好きな人の本音が垣間見れてこないかな、という期待感なわけです。

井上「今回、3人が事務所から独立をして、初めての大型企画。しかもタイトルが『ホンネテレビ』。これは、好きな人からすれば、興味はムチャクチャありますよね」と井上。
北野「ホンマに72時間やってて、あんまり休憩もしなくてやりましたから」
松岡「私、いま(香取)慎吾ちゃんのインスタグラムをずーっとフォローしてるんですけど、凄い量が上がってきますね」

規制が少ないネット番組


「又吉(直樹)君のドラマも地上波より、あっちの方でやって良かったやんって、皆に言われてますからね」と北野。

ピースの又吉直樹さん原作の『火花』は、アメリカの動画配信サービス"Netflix"(ネットフリックス)でドラマ化され、後にNHKの地上波で放送されました。しかしこの時は、番組の最後に「原作を尊重した表現をした」という内容の注釈が付きました。

「ネット配信は、地上波に比べてまだ規制が少ないですし、今は良く宣伝でやってますけど、自動車同士で戦うって、千原ジュニアさんと浜田雅功さんの」と井上。

Aamazonプライムビデオで配信されている車を使ったバトルバラエティー。飛ばす、ぶつかる、壊すなど何でもあり。

「予告編観てても、ホンマに車、ガンガン飛ばしてるし。あんなんなかなかできませんからね」と北野。

地上波では危険だということと、自動車メーカーに配慮するため、とても放送できません。

ホンネテレビを見た人の数


「そうなってくると、じゃあネットは今後どうなるんだ、ってことに注目が集まっていくわけなんですけれども」と井上。

元SMAPによる『ホンネテレビ』の視聴者が延べ7,400万人。この数字、重複なしでどれぐらいの人が見たの?というと、なかなか難しいようですが、近いと思われるのが草彅剛さんのYouTube。

草彅さんがYouTubeに、自分が撮った動画としてアップロードした動画の総再生数が536万回。おそらくこの辺じゃないかと言われています。

「実際、デイリー新潮さんが、関係者に記事でコメントをとってるんですけども、推計で言ったら多分、視聴率6パーから7パーちゃうかと言ってるんですよ。
となると、500万だったら、だいたい5パーですわね。100万人1パーですから。だいたい、この辺の500~600万人ぐらいが重複なしで、見てた人数だろうと想定ができるわけですね」

広告の打ち方が変わる


「7,400万人だったら、500万人が一人当たり15回ぐらい繰り返して見た、ということになるわけですよね。ってなってくると、広告の打ち方が変わってくる」と井上。

いまネットで動画を観る時に、例えば、年齢などを登録します。それが、今後有料化されたらクレジットカードの登録や、携帯キャリアの通信費との合算で払うという登録をすることになります。その場合、年齢、職業など、ある程度のことはわかってしまいます。

「スポンサーからしたら、自分がモノを売りたいドンズバなターゲットに向かって、500万人に対してマックス15回ぐらいCM流すことができる。あるいはキャンペーンの告知ができる。という目算が成り立ってくるわけですよね」

ネット番組のスポンサーが増える


500万人全部がターゲットにならなくても、その10パーセントなら50万人です。スポンサーはこれは「うちが本当に買って欲しいターゲット層なんだ」という50万人に直接、ネットのブラウザなどで広告が打てます。あるいは、メールの登録をさせてキャンペーンの告知ができます。

「こうなれば、乗っかってくる企業が出てくると思うんですよ。と言うことは、ギャラがどんどん払えるようになる。となってくると、"地上波よりも制限が少ない"と、ネット特有の"ホンネが垣間見えるかもしれない期待感"を合わせると、これは、今後無視できない勢力になってくる可能性がありますよね」と井上。

ラジオの聞き方も違う


北野「AbemaTVとかも、みんなコンテンツやから。もう、僕らってコンテンツの一つやって自覚持たないと、結局YouTubeも俺のラジオも地上波のテレビも変われへんねん。それを、それぞれの生活の中で、楽しんではるかしかないから」

コンテンツとは、日本語で言うと中身、内容、ウリという意味です。

井上「どのチャンネルで、どうやって摂取しとるかですわね」
北野「逆に言うとラジオはradiko.jpがあったから助かってるとこありますよね。スマホで聴けるって言うのが、今までのラジオと、もう全く違う聴き方になってますからね」

終わった話題を今話す


土曜日放送の『ズバリサタデー』で共演した酒井直斗とのやり取りを井上が、こう話しました。

「土曜日、出番が遅いので、後から来る酒井直斗君が、冒頭の僕の小話をradiko.jpで聴くんですよ。一回だけタイムシフトで聴けるから。もうとっくに終わってるはずの話を、いま来たばっかりの酒井君と話が出来るって、凄いことですよね」

衛星、ネット、夜中のツイキャス


北野「これから皆が、どのチャンネルで、どんなコンテンツを作っていくかっていうのは戦いになると思いますけどね」

井上「ネットとテレビが、ホリエモン騒動とかの頃に、どっちが食うんだ食われるんだみたいな話になって、三木谷さん出てきて、TBSのどうのこうのってあったけれども、いよいよそれが始まった感じですね」

北野「そうですよね。だって今回、織田裕二さんと松嶋菜々子さんがWOWOWでドラマやるもんね。衛星放送のWOWOWとネットのAbemaTVがあって、そんなん言うてる時に、夜中にね、タニシがツイキャスやったりとかしますからね。そのツイキャスでも、朝まで延べ何千人か見てるわけですからね」

タニシとは、もちろん事故物件芸人の松原タニシ。夜中の心霊スポットや、事故物件への宿泊の模様をツイキャスで中継もします。

元SMAPがネットで成功したら


北野「ツイキャスなんかで、若い女の子が、ただ歯を磨いてるだけで、300人ぐらい見てますからね。たぶんそれもコンテンツ。"コンテンツとは何か"ということを考えさせられますよね」
井上「本当にこれで、元SMAP3人がネットで成功したら、これ、追随する人も出て来ますよね。昔の、いわゆるオールドタレントがネットで、昔のファンの中高年に向けてやる、というのも出てくるでしょうね」

というわけで、今回の「コンテンツ」はいかがだったでしょうか?
(尾関)
北野誠のズバリ
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2017年11月06日15時24分~抜粋

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