中日ドラゴンズの根尾昂選手が二刀流デビューを果たし、話題となっています。
5月21日の広島戦で8回1イニングを1安打無失点に抑え、続く9回にも打席に入りました。
23日放送『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、地元のドラゴンズファンからの反響が大きく、根尾選手に関する多くのおたよりを紹介しました。
いきなりの二刀流登板!
根尾選手の突然の二刀流デビューに、野球中継を観ていた人も驚いたようです。
「しまった!見損ねた。
テレビをつけたら大量リードで負けていたので、テレビを消して出かけちゃったんです。
まさか根尾くんが投げていたなんて、観たかったなあ」(Aさん)
さすがに9点差もつけられると、観るのを止めても仕方がありません。
「ピッチャーの姿が見られてうれしいです」(Bさん)
「巨人ファンで強いドラゴンズを望む者としてひとこと言わせてもらいますが、中日の育成方針がわかりません。
これで客寄せパンダで収益があればと考えていないかな。
やるなら根尾をショートか外野でレギュラーで出して、勝ちパターン7回か8回1イニング限定、セットアッパーというのはどうでしょうか」(Cさん)
そして翌日の各スポーツ新聞では、二刀流デビューについて賛否両論の意見が巻き起こっていました。
今、投げる意味がある?
ここで、先程までニュースを読んでいた塩見啓一アナウンサーが引き続き登場。
スポーツ実況を行っている塩見に対し、根尾選手の二刀流についてどう思っているのか聞いてみました。
塩見「まだピッチャーとしてどうこう言えるレベルではないと思うんですよね。
もちろん時速150kmが出るっていうのはすごいですよ。
彼はピッチャーの投げ方をするし、球持ちも良いということなんですけれども、じゃあ優れたピッチャーとしてやっていけるかどうかというのは、まだわからない」
では、今のままではあまり期待ができないのかといいますと、塩見は別の理由で二刀流の意味があるといいます。
塩見「1軍で投げる前に、1回2軍で投げてるんですよ。(注:5月8日のウエスタン・リーグ阪神戦)
打たれたんですけどね、投げた場所が甲子園だったんですよ。
その時に『あっ、この手があったのか』と。
キャンプの時にどうも練習してるらしいっていうのはちょっと聞いてはいたんですけど、どうなんだろうとは思ってたんですよ。
最近は岡林(勇希選手)とか石川(昂弥選手)、鵜飼(航丞選手)とか出てきてるじゃないですか。
その中で根尾はちょっと過去の人になりかけるかもしれないなという心配があったんですけど、その手があったかと」
甲子園で登板した意味
「その手」とは、試合を行った球場にヒントがあるようです。
塩見「甲子園で投げたというのがポイントなんです。
彼、甲子園の優勝投手(高校野球で2018年に春夏、大阪桐蔭高校が優勝)ですからね。
大きな舞台で優勝した選手は、その後の舞台でも強いんですね。
甲子園で活躍できる選手は、日本シリーズでも活躍できるところがあるわけですけど、彼は(高校では)二刀流でやってたのが、プロに入ったらショート、ショートじゃなくて外野ねっていうふうになっていったわけじゃないですか。
だんだん彼のモチベーションが下がっていったかもしれないなって思うんですが、甲子園で投げたことによって、彼の中でいきいきとしたものが蘇って、一気に才能が花開くような気がするんですね。
そういうことからすると、ピッチャーとしても使えたら素晴らしいんですけど、将来的には1番か3番かわからないですが、中心選手にしようとしてるなっていう感じはしました」
今後も二刀流に期待?
では、球団は今後どのような期待をしているのでしょうか。
塩見「首脳陣の中にピッチャーとしての才能があるなと見ている、落合(英二)ヘッドコーチのような人もいますし、捨てがたいものがある。
やっぱり、(根尾選手は)ドラフトで何球団も欲しいって言われて、ドラゴンズが引き当てた選手じゃないですか。
そのまま眠らせておくのは惜しいわけですよ。
でも今は外野に使おうと思ったっていっぱいいるから、じゃショートでっていうことになってくると、ショートを守れなきゃいけないこともあるから、いつになるのっていうことになってくるんですけれども、その期間を一気に短縮できるかもしれないという気がするんです」
最後に塩見は「みんな喜ぶわけじゃないですか。もちろんこれは反対だっていう人もいますけど、喜ぶ人がこれだけいるってことは、やっぱりこの使い方はいいぞと思いますよ」と、根尾選手の二刀流に好意的な見方を示しました。
(岡本)
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2022年05月23日09時19分~抜粋