つボイノリオの聞けば聞くほど

模様がないと意外と怖い?パンダの秘密

東京都は、上野動物園の双子のジャイアントパンダを来月下旬に中国へ返還すると発表しました。日本でパンダの飼育が始まった1972年以降、国内のパンダがおよそ50年ぶりにいなくなります。

12月16日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、つボイノリオと小高直子アナウンサーが、リスナーの投稿を交えてパンダの話題について触れます。

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パンダに別れを

今回正式に返還を発表した東京都によると、上野動物園での最終観覧日は1月25日とのこと。現在もパンダとの別れを惜しむ人たちで、多くの来場者が訪れています。

さらに、返還後に新たなパンダを貸与するかどうかに関して現時点で中国は明言していません。今年の4月にはパンダの貸与に関して前向きな姿勢を示していたのに対し、態度が一転した状況です。

こういった現状もあり、最後にパンダを見ようとする人たちで上野動物園は一層混雑している様子。

小高「パンダが中国へ返還される前に一目見たいという人が増えることを想定して、12月16日から自由観覧は中止して事前申込制などのルールが決められているそうですよ」

事前予約必須、観覧時間も限られた中、それでもパンダに会いたいという人は多いようです。

パンダを知ったきっかけは?

パンダは漢字で「大熊猫」と書くように、クマの仲間です。初めて日本にやってきたのは1972年、日中国交正常化を記念して友好のシンボルとして上野動物園に貸与されました。

つボイ「私が最初にパンダを認識したのは白蛇伝という漫画です。1958年の作品で、まだまだパンダが一般的ではない頃でしたが、初めて見て『かわいいな』と思いました」

小高「わたしはパンダコパンダですね」

アニメ映画『パンダコパンダ』(監督:高畑勲)が公開されたのは1972年。まさに中国からパンダがやってきた年で、熱烈なパンダブームをさらに盛り上げるきっかけともなったようです。

その後パンダが日本に定着してからも、その愛くるしさで世代を問わず人々を魅了してきました。あなたのパンダはどこからでしょうか?

パンダは怖い?

一方で、リスナーの中からはこんな意見も出ていました。

「うちの嫁さんはそれほど残念がっていません。パンダってどこが可愛いの?と言っています」(Aさん)

つボイ「そう、意外とこういう人もいるんですよね」

小高「実は私もちょっとそっち派で。たれ目でかわいく見えますが毛の色が違うだけで、よく見たら結構怖い顔してるんですよ」

つボイ「メイクでかわいくなってる(笑)」

パンダのたれ目模様は、目を大きく見せて敵を威嚇したり、野生のパンダが暮らす雪山で強い反射光から目を守るためであると言われています。そのおかげで大きくて愛らしい目に見えますが、模様がないと実はクマとよく似た顔立ちをしています。

分類学上はクマの仲間ですが、食性や生態、身体的な特徴は大きく異なっており、基本的には温厚でおとなしく、仲間同士の争いも少ないと言われています。

つボイ「パンダとクマには決定的に違うところがあります。それは指の形。第六指というのがあって、それで笹を掴んだりするわけです」

とはいえクマ科としての強い顎や歯などの身体能力は備えているため、そういった一面も秘めていることは忘れてはいけません。

パンダの恩恵

小高「パンダなんかいなくてもという意見もありますが、好きな人は実際にたくさんいて。パンダ関係のコンテンツが日本にもたらす経済効果はすごくて、そういう部分で考えるとパンダって日本にとって大きな存在なんですよね」

実際に上野動物園には、パンダ目当ての人が大勢押し寄せています。

小高「そういう意味では日中という非常に難しい関係性の中で外交をするにあたって、簡単に仲良くなれるひとつのキーでもあるんです」

日本にとっても外交を考える上でも、いずれにせよ非常に貴重な存在であることには間違いないようです。

かつて「友好のシンボル」として日本へやってきたパンダが日本からいなくなることの意味を考えると、「パンダが見られなくなって寂しい」だけでは終わらない話のような気もします。
(吉村)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2025年12月16日09時15分~抜粋

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