国会議員に月100万円ずつ支給される「文書通信交通滞在費」。
現在の制度では、例えば選挙が月末近くに行われて新人議員が当選した場合や、月の初め頃に議員を辞職した場合、在職期間が少ししかないにも関わらず、満額の100万円がもらえます。
昨年10月31日、衆議院議員選挙が行われた際にこの問題が浮き彫りとなり、国民から多くの批判を受けたため、先頃、支給金額を日割りにする法律が成立しました。
一見、改善したように見えるこの法律ですが、根本的な問題点が解決していないと多くの国民から不満が出ているそうですが、どのような点が問題なのでしょうか。
4月18日放送『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、いわゆる文書交通費の日割り法に対するリスナーからの意見について、パーソナリティのつボイノリオと小高直子アナウンサーが紹介しました。
根本的な解決にならず
文書通信交通滞在費は給与とは別に支給されるもので、議員の仕事のために行う調査研究や電話代、郵便代、滞在費などを目的としたものです。
請求書などで精算するわけではなく、実際に使った額に関係なく、毎月100万円が支給されます。
そのため用途が不明という点と、金額が固定である点が問題視されています。
リスナーからこのような投稿が届きました。
「今頃何の話と思いませんか?
日本中コロナ対応に追われて、何よりもロシアの侵攻で世界中が騒然としている中、ああでもない、こうでもないと議員の既得権をまだこね回していたんでしょうか。
しかも、日割り支給がやっとで、使途の公開や未使用分の国庫返納などは引き続き与野党で協議するなど、大改革でもやってるつもりなんでしょうかね。
現状追認、懸案先送りばかりの国会なんぞ、手弁当でもやりたいという志のある少数精鋭の議員がいれば十分です。
『調査研究広報滞在費』と名称を変えたところで、その使い道を公表せず領収書もいらないのであれば、先生方のおこづかいゲットでしかないですよ。
そもそも日割支給そのものが論外以外の何者でもありません。責任者出て来い!」(Aさん)
この改正、納得できる?
同じような意見が、他にもあります。
「国民の目からすれば、まったく不十分であります。与野党ともに領収書の添付だけは避けたいという本音がみえみえで失望します。
つボイさんも再三おっしゃってますが、使い道が正しいものであれば、いくら使っても国民は納得しますし、応援しようという気持ちも起こります。
ところが実際は、日割りにすれば国民が納得するだろうという国民をバカにしたような法案を成立させて、次の参議院選挙を頑張ろうなんていう意気込みの連中ばかりなら、今の政治家連中は税金に対する感覚に対し、憤りさえ感じます」(Bさん)
日割りになるケースというのは特殊であり、ほとんどは100万円満額をもらえるケースであるため、目くらましのような感じを覚える方も多いのではないでしょうか。
そもそも、文書通信交通滞在費自体のあり方を変える必要があり、今の改正は「やらないよりはマシ」レベルといえます。
また、名前が「調査研究広報滞在費」と変わるようで、さらに使い道が拡大解釈される可能性があります。
つボイはあらためて「政治家のお金って、領収書を付けることに関してものすごい拒否しますよね。今回の件に限らずですけど」とあきれました。
(岡本)
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2022年04月18日10時54分~抜粋