耳が聞こえない人とコミュニケーションする時、手話ができない、筆談できない時は途方に暮れてしまいそうです。
9月1日に放送された『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「SDGsのつボ」コーナーでは、「コミュニケーション支援アプリ」について紹介しました。
災害時に強みを発揮するアプリ
小高直子アナウンサーが「今日はね、アプリについて紹介しますよ」とつボイノリオに話を振りました。つボイも「どんなアプリでしょう?」と興味津々。
小高「コミュニケーション支援アプリと言います」
つボイ「知らんなぁ。勉強しよう」
このアプリは、愛知県が手話言語・障害者コミュニケーション条例に基づいた取り組みの一つとして、愛知県立大学の災害弱者対策支援プロジェクトと連携して作ったアプリ。
聴覚に障がいがあるなど、会話によるコミュニケーションが難しい方が他の人とやり取りをすることを楽にするアプリのようです。
どうやって使うの?
実際にどうやってやり取りするのか気になります。
小高「文字やイラストを頼りにタップして(選択して押して)いくと、相手に自分の伝えたいことが伝えられるようになっているんです」
まず、アプリを起動すると「避難所」「病院・薬局」「コンビニ・スーパー」「交通機関」というアイコンが並んでいます。
必要なアイコンをタップすると、次に関連する質問が出てくる仕組みです。
例えば「トイレはどこですか?」という質問にたどり着いて、相手に見せれば「あ、この人はこの場所でトイレを探しているんだな」とわかってもらうことができます。
つボイ「障がいを持つ人に手話で聞かれても、僕らわからへんから。パッと画面見せてくれたらええわけや」
確かに、わたしたちは手話で聞かれてもわからない人が大半。
本当は手話を勉強しておけばいいのですが、ごく一部の人しか手話ができないのが現実です。
支援する側が使うには?
困っている人だけがダウンロードするアプリではありません。
小高「支援する側の人が、スマホにこのアプリをダウンロードしておくと困っている人に声をかけやすくなります」
つボイも納得した様子でうなずいています。
手話で話しかけることは難しくても、このアプリがスマホに入っていたら、わたしたちもアプリを使って声をかけやすくなるということ。
つボイ「交通機関で『どこまで行きたいんですか?』って画面見せればいいわけですね」
小高「それだと『交通機関』『対応車』『どこまで行きたいですか?』『お手伝いすることはありますか?』という順番でタップすると出てくるんです」
思わずつボイも「いいねぇ、このアプリ」と驚いた様子。
助け合いのために開発されたアプリ
アプリを開発したきっかけは、避難所で聴覚障がいのある方とコミュニケーションを取ることが難しいケースがあちらこちらで散見されたから。
聴覚に障がいがある方は、普段は筆談でやり取りすることが多いそうです。
しかし、災害が発生して急に設置された避難所に必ずしも紙とペンがあるとは限りません。紙とペンがないか、準備が追い付かないケースが多いのではないでしょうか。
たくさんの人が持ち歩いているスマホのアプリなら、ダウンロードしていたら使いやすいはず。
つボイも「スマホなら、避難するときに持って行きますしね」と納得。
愛知県が作ったアプリですが、誰でもダウンロードできるとのこと。多くの方が使うようになれば、緊急時にお互い助け合うことに繋がってよさそうです。
「SDGs(エスディージーズ)」とは、「誰一人取り残さない」という考えに基づき、誰もが人間らしく生きる環境を作るため、国連で採択された17個の持続可能な開発目標のこと。
『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「SDGsのつボ」コーナーは、小高直子アナウンサーが一見難しそうなSDGsについて、わかりやすく説明しています。
(葉月智世)
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2021年09月01日11時26分~抜粋