10月30日放送の『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、文化庁の「国語に関する世論調査」から「憮然(ぶぜん)」「砂をかむよう」などの慣用句の意味を勘違いしている人が多いという話題を取り上げました。
「憮然」には怒りのイメージが、「砂をかむよう」には悔しいイメージを持つ人が多いのですが、実際はまるで違う意味なのです。
約6割が誤用
この調査結果に、リスナーから驚きの声が寄せられました。
「文化庁の調査で、『憮然』という慣用句を本来の意味と取り違えている人がずいぶんいたということらしいです。
本来は、失望してぼんやりしている様子なんですが、腹を立てている様子と誤った意味で使っている人が56.7%。
『砂をかむよう』という慣用句は、本来は無味乾燥でつまらない様子という意味ですが、正しく使っている人は32.1%。
一方で、悔しくてたまらない様子と誤った意味で使っている人は56.9%でした。
大いにありがたいという意味の『御の字』は、一応納得できますという誤った意味で使ってる人が49.9%に上りました。
私も誤った意味の方だと思っていました」(Aさん)
こどもの成績に憮然
つボイノリオも「憮然はやっぱりね、誤った56.7%の方の感じで。ちょっと不愉快さが混じっている」と理解していたよう。
小高直子は「こどもが『ブーッ!』ってしてる時の、あの『ブーッ!』のイメージ」と、「憮然」という言葉から受ける印象を述べます。
小高「ほんまに小っちゃい子がね、腹立ててる時って『ブーッ!』ってしてますよ」
つボイ「わかりやすいね、こどもって」
そして小高は、「失望していてぼんやりする様子」が憮然だとすると、それはこどもではなくて親の気持ちだと主張します。
つボイ&小高「『あんたこの1学期の成績なんやこれ?』、憮然とする」
小高「あはははは、親の方やった。こどもの『ブー!』じゃなかった」
つボイ「そうや(笑)」
辞書編纂時に追加?
「『砂をかむ』という間違った意味ですが。正しく知ってる私なんかは古いタイプの人間でしょうかね」(Bさん)
その理由として、つボイは「僕らの年代はわかるんですよ」と、つボイは高石ともやさんの「受験生ブルース」を挙げます。
その歌詞の「砂をかむような」というフレーズで、意味を知ったというのです。
「『おっとり刀で駆けつける』という話があります。ゆっくりとと誤解されていますが、大急ぎでという意味なんですね。間違った解釈が新しく変化した言葉になりますかね」(Cさん)
辞書が編纂される時、今まで誤用とされていた言葉が、「間違った意味でも定着している
」ということで、新しく追加されることがあります。
しかし今回調査が行われた言葉は間違って使っている人が半分ぐらいなので、まだ定着したとまではならないのではないかと小高。
小高「パーセンテージが7割8割になってくると、もしかしたら『両方の意味がありますよ』ってことになっていくかもしれないですね」
砂をかんでみるといい
「『砂をかむ』。本来は味気ないことや、感興をそがれることらしい」(Dさん)
こういった言い回しやことわざは、一遍やってみるといいと提案するつボイ。
「砂をかんでみるんですよ。『うわっ、なんやらこれ味気ない』」
そして、学生時代を思い出します。
「修学旅行の時、『寝耳に水』。ビックリして起きましたよ、斉藤君」
小高「ダメ!そういういたずらしちゃダメだよ」
つボイ「『あっ、本当に寝耳に水って驚くんだ!』やっぱり実際にやってみると、昔の本来の意味がわかってまいります」
「驚くからダメだって」と、小高に優しくたしなめられたつボイでした。
(minto)
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2019年10月30日09時44分~抜粋