8月19日放送の「つボイノリオの聞けば聞くほど」のニュースコーナーでは、香港のオークションで日本産ウイスキーが約1億円で取引きされたという話題を取り上げました。
国産ウイスキーの人気は年々高まりをみせており、多くの銘柄が高値で売買されています。
このセンセーショナルなニュースに、つボイノリオはなぜかしょんぼり。
一体何があったのでしょうか。
1億円のウイスキー
落札されたのは、1985年から2014年に製造された「イチローズモルト・カードシリーズ」の54本セット。
埼玉県秩父市に蒸留所がある「ベンチャーウイスキー」が発売したもので、ボトルのラベルにトランプのカードがデザインされているのが特徴です。
落札価格は719万2000香港ドル(日本円で約9750万円)、落札したのはアジアの女性コレクターでした。
ベンチャーウイスキーの肥土伊知郎社長は、「高い評価はありがたいが、ケタはずれの値段で飲んでもらえるのか心配だ」と話しています。
このニュースに、リスナーからもおたよりが寄せられました。
イチロー違い、トランプ違い
「世界的に日本のウイスキーがこんなに人気があるとは知りませんでした。私、『イチローズモルト・カードシリーズ』と聞いて、なにかしら野球のイチロー関連のウイスキーかと思いきや、どうやらイチロー違いで…」(Aさん)
名前の響きで、今年シアトル・マリナーズで現役を引退した「イチロー」選手を思い浮かべてしまったAさん。
しかし、Aさんの勘違いはこれだけにとどまりません。
「それぞれにトランプにちなんだ名前が付けられてたんで、アメリカのトランプ大統領のことかなあと思いました」(Aさん)
Aさんはイチロー違いとトランプ違いを併発してしまっていました。
確かに、ついつい2人を連想してしまうネーミングです。
価格高騰への不安
「『マッサン』(NHK)で、日本初の国産ウイスキー製造までの苦労は見ましたが、それが今大輪の花を咲かせた結果になったことは嬉しい限り。
他にも日本酒、ビール、ワインと、国産品が海外で高い評価を得ていることは日本のものづくりが認められた結果だと思います」(Bさん)
ウイスキーは昨今のハイボール人気とあいまって、国内でも品薄状態が続いている銘柄もあります。
樽に原酒を詰めてから一定期間寝かせる必要がある長期熟成物は、急激な需要の高まりに対応することができないのです。
小高直子はかつての焼酎ブームの時代を思い出し、「人気がありすぎて値段が本来の価格より高騰してしまうと、本来のお酒好きの人たちが高すぎて飲めなくなる」と危惧します。
売れても儲からない市場
この流れですと、「このオークションは、製造者が出しているわけじゃないですよね。買った人がオークション出してるんでしょ」と気づいたつボイ。
「私のあれと一緒やわ。CD、レコード」と、自分との共通点を見つけ出しました。
「昔、エレックで出したレコード、倒産しました。ようさん巷にあります。『つボイさん、中古ショップでね、5,000円ぐらいで売ってましたよ』」
友人からこう聞かされたつボイでしたが、全然嬉しくありません。
「倒産品で処分されたものですから、ジャスラックもなんにも入ってこうへん」
中古市場で売買されても、自分にはびた一文入ってこないと嘆きます。
価格差は無視!
「ここも、一生懸命作りました。こんだけの値段になった。社長のところにこんだけの努力が返ってくるかっていったら、返ってこうへんのですよ」
ベンチャーウイスキーの肥土社長と、自分の境遇を重ね合わせるつボイ。
小高「で、今その5,000円だったつボイさんのCDはいくらに…?」
つボイ「また下がった」
小高「(笑)」
つボイ「それでも関係ない。上がろうが下がろうが、関係ない」
オークションに出回る約1億円のウイスキーと、中古市場に出回る自らの5,000円のCD。
両者の価格差は完全に無視しつつ、肥土社長のやるせない気持ちに想いをはせるつボイでした。
(minto)
つボイノリオの聞けば聞くほど
この記事をで聴く
2019年08月19日09時08分~抜粋