多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

お菓子を食べながらふと思った「なんで“おかし”と言うの?」

25年続いたCBCラジオ『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』も29日をもって終了となります。

3月26日の放送では、番組ディレクターの名和あゆみが取材リポートを届けました。
テーマは「お菓子はなんで“おかし”と言うの?」です。
多田しげおが興味津々に聞き入ります。

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始まりは「くだもの」

名和はおかしを食べるのも作るのも大好き。ふと「お菓子って、なんで“おかし”と言うのだろう」と疑問に思いました。

ご飯は生きるために栄養をとるもの、お菓子はそれから余裕がでてきてちょっと甘いものを楽しみに食べるというイメージです。そもそもお菓子はいつ頃からあるのでしょうか?

名和「お菓子の歴史は非常に古く、紀元前5世紀から700年代、時代だと弥生時代、古墳時代までさかのぼります」

多田「弥生時代は日本で米作が始まって、生きながらえるために米を食べる、その頃からもうあったんですね」

名和「大陸の方から稲作が伝わった頃で、食生活ももちろんそれほど発展していません。『お菓子』という概念自体がなかったです。
が、メインのお肉、魚とは別に、楽しみとして木の実とか穀物を簡単に加工して食べる、デザート感覚のものが当時からありました」

「くだもの」と「おかし」

そして、こうしたデザート的なものは総称して「くだもの」と呼んでいたそうです。
これが「お菓子」の概念になっていったのではと考えられています。

なぜ「くだもの」が「おかし」という呼び名になっていったのでしょうか?

時代が進むと、大陸から日本列島に漢字が伝来します。これが5世紀頃と言われています。
それまで日本民族は言葉はあっても文字は持っていませんでした。そこで、言葉に漢字が当てられたわけです。

実は「くだもの」に当てられた漢字が「菓子」だったのです。

「かし」と呼ばれるまで

そして時代が進み、中国の音読みが当てられていきます。「菓子」は音読みで「かし」と呼ばれるようになりました。

デザートのようなものが「くだもの」と呼ばれ、当てられた漢字「菓子」を音読みして「かし」と呼ばれるようになったのです。

その後、遣隋使、遣唐使の時代、彼らが持ち帰ってきたのが、現代の明確なお菓子で、穀類を粉状に砕いて加工したものです。まさに現代のクッキーのようなものです。

その後、砂糖の輸入が始まったり、小麦粉や砂糖、油を加えて練るという文化も入ってきて、現代のお菓子が完成しました。

水菓子とは?

ところで、似た言葉に「水菓子」というものがあります。これは水ようかんのようなものではありません。
正確には、今のフルーツを指した言葉で、懐石料理では食事の最後にデザートのように供されます。

フルーツを「水菓子」と呼ぶようになった理由も「菓子」にあります。
江戸時代、菓子を「かし」と呼んでいたため「くだもの」の呼び名が定まらず、お菓子と区別して「水菓子」と呼ぶようになったとのことです。

菓子という漢字から「おかし」の歴史がわかりました。
(みず)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2024年03月26日07時19分~抜粋

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