多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

この時期の外出で悩むこと。ギンナンはなぜ臭い?

イチョウの木が黄色に色づきギンナンが落ちる季節となりましたが、この落ちたギンナンを踏んだ時に独特のニオイが発生します。
このニオイの正体はいったい何で、発する理由があるのでしょうか?

12月3日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、パーソナリティの多田しげおが「ギンナンのニオイ」について、東京大学名誉教授の長田敏行先生に伺いました。

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銀杏は種子

イチョウは裸子植物と呼ばれています。進化としては古いタイプの木です。イチョウにはオスの木とメスの木があります。
ギンナンがなるのはメスの木だけです。

多田「ギンナンはイチョウのどの部分に相当するんですか?」

長田先生「ギンナンそのものが種子そのものです。固い部分はイチョウの構造では中種子、種子の真ん中あたりです。外側があって、真ん中があって、内側がある。三層と考えたらいいと思います」

ギンナンは果実ではなく種子だそうです。これが進化として古いタイプの木の特徴です。イチョウの木には実はできません。

種は三層構造になっていて、一番外側の柔らかい部分も含めて種です。
固いところが真ん中、その内側に食べる部分があり、外層、中層、内層と3つに分かれています。

あのニオイの理由は、意外にも…

では、あの独特のニオイはどの部分から出ているのでしょうか?

「一番外側の、外種子の部分です」

例のニオイを「バターが腐ったニオイ」と例える長田先生。

では、なぜイチョウは種子の部分に臭いニオイを出すようになったのでしょうか?
外敵から種子を守るため、あるいは交配等で重要な役割があるとか、何か重要な理由がありそうです。
この疑問に対する長田先生のお答えは…

「それはイチョウに聞いてください」

つまり、今の研究ではまったくの謎だそうです。

恐竜も食べていた

さて、イチョウはどれくらい前から存在しているのでしょうか?

「これは非常に古くて、地球の歴史は古生代、中生代、新生代とありますが、その真ん中の中世代、つまり恐竜の栄えた時代だと思います」

ということは恐竜はギンナンを食べていたでしょうか。

長田先生「食べていたことは事実です。それはハッキリとした証拠があります。
アメリカからカナダ、特にカナダに恐竜の化石がたくさん出るところがあり、そこでは恐竜のフンもたくさん見つかっています。その中にギンナンがたくさん入っていることが知られています」

恐竜はギンナンをたくさん食べていました。ただし我々人間と違い、恐竜はニオイを発する部分を含めてギンナン全体を食べていたそうです。
となると、恐竜はあのニオイを好きだったのでしょうか?

「それは恐竜に聞いてください」

これも永遠に謎のようです。

堅い皮ごと食べる?

コーナー終了後、居酒屋を経営する方からのギンナンについてのエピソードが寄せられました。

「先日30代のお客さんですが、そのギンナンをポリポリいわせながら、外の堅い皮ごと食べている方がいてビックリしました」(Bさん)

多田は「社会人になってすぐの頃、食べたことがなくて、出された時にそのまま口に入れ、『固い!』。口の中で割って指で出して食べたことがありましたね」と振り返りました。

これから茶わん蒸しのギンナンを見るたび、恐竜も食べていたんだなぁと、中世代に思いを馳せることになりそうです。
(みず)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2019年12月03日07時20分~抜粋

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