戸井康成の木曜スクラッパー

取り返しのつかない損害!世界遺産「万里の長城」を破壊した男女の動機

14世紀から17世紀の明の時代に建設された、中国の誇る世界遺産「万里の長城」。
その一部が男女2人によって破壊される事件が発生しました。
2人はなぜ、貴重な遺産を破壊したのでしょうか?

9月10日放送の『戸井康成の別冊スクラッパー』では、戸井康成とアシスタント小林美鈴がこのニュースについて語り合います。

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城壁の裂け目を削って近道に

中国の世界遺産「万里の長城」の一部を掘削機で破壊したとして、山西省の男女2人が拘束されました。
この事件に中国国内は大きな衝撃を受け、国営中央テレビは「取り返しのつかない損壊をもたらした」と伝えたということです。


逮捕されたのは、38歳の男性と55歳の女性でした。
破壊の動機について、2人は工事現場で作業しており、城壁にあった裂け目を掘って大きくしたといいます。

戸井「またスケールの大きいバカがね、現れちゃいましたね」

小林「どうしてかなぁ~?」

報道等で公開された現場写真を見ると、赤茶色の城壁が削られて新たな道が作られています。

時間がもったいなかった?

世界遺産に指定されている万里の長城は、世界最大の軍事施設です。

戸井「万里の長城、知ってる?」

古代中国が舞台のマンガ『キングダム』を愛読しているという小林の回答は…

小林「長~い壁の道、って感じ」

紀元前220年くらいから建造されたとされる万里の長城は、2万キロ以上の長さに及び、現在でも新たに発見されて総延長が増加しているそうです。
巨大なあまり、以前は「人工衛星からも見える」と言われました(実際に観測しても判別できなかったため、この手の記述は削除されたとのこと)。

戸井「歴史的価値のある世界遺産、それを破壊しちゃう。しかも自分たちの国のシンボルですよ?」

小林「切羽詰まってたんですかね、工事が。納期が迫ってて…納期明日なのに5時間かかるから『時間もったいないから近道させてくれ!』って」

戸井「遠回りしなけりゃいけなかったんか(笑)」

小林のストーリーに大笑いする戸井。

戸井「『近道作る』っていう発想が小学生なのよ」

小林「本当ですね」

いずれ新たな観光スポットに?

ショッキングな事件ですが、今後の展開について二人はあれこれ語ります。

戸井「万里の長城、また元に戻すわけにいかんでしょ?」

小林「修復するのか…どうなんですかね」

観光客が訪れる名所になっている箇所から立派なイメージを持たれている万里の長城ですが、実際にはあまりの長さで整備に手が回らず、場所によっては長城だったことさえわからなくなっているほどだそうです。

小林「原型とどめてないですよね」

いくら歴史的建造物とはいえ、付近で生活する人々の暮らしもあります。
長城のレンガで家や家畜小屋を建てたりと、万里の長城を自由に扱う人が中国にはあちこちにいるようです。

小林「信じられない!」

戸井「全然、世界遺産という価値がわかってらっしゃらない」

とはいえ、今回の事件をあえてポジティブに解釈する小林。
1000年後には新たな歴史的価値をもち、損壊された場所もやがて観光地になるのでは?と独自の見解を語ります。

新たな歴史的建造物を”万里の近道”と名付け、インスタスポットになる…と言う小林に「そんなわけない」とツッコむ戸井でした。 
(nachtm)
 
戸井康成の木曜スクラッパー
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2023年09月10日20時49分~抜粋

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