三省堂国語辞典が8年ぶりに内容を全面改訂。今週17日に全国の書店に並びます。1960年の初版刊行から版を重ね、今回で8回目の刷新となりました。
今回の改訂では、黙食、人流、置き配など、およそ3,500語の新語が掲載される一方で、スッチー、コギャル、ミニディスクなど、およそ1,100語の言葉が消えました。
新たに加わった言葉、掲載されなくなった言葉を見ていくことで、時代の移り変わりが見えてきます。
12月14日放送の『北野誠のズバリ』では、『NEWSポストセブン』の記事から、これらの言葉について取り上げました。
死後の世界ならぬ「死語の世界」
「死語の世界があるわけですよ」と語る北野誠に、「恐山だけちゃうんですね」と返す事故物件住みます芸人・松原タニシ。それは「死後の世界」です。
27歳の山内彩加アナウンサーに、北野が「コギャル」と伝えるも、山内は「コギャルって小っちゃいギャルなんですか?」と、やはりこの言葉を知りません。
松原は「えっマジで?コギャルを知らない…とか?」と、信じられない様子。続けて、「松岡さん」と、この番組の月曜アシスタント・松岡亜矢子の名前を出します。
北野「松岡さんは、元コギャルやね」
山内「そうなんですか?」
北野「ルーズソックス、ヤマンバ、ガングロ」
松原「あれ全部含めて、コギャル」
ここで山内が「なんで"コ"が付くんですか?」と素朴な疑問を口にします。
松原「女子高生やからちゃいますか?ギャルがハタチぐらいみたいなイメージ」
山内「進化系みたいな感じなんですか?」
北野「進化系いうか、若い系」
なんとなく山内にも伝わったようです。
なんで“とっくり”って言うの?
「MD、ミニディスク」。これは山内も知っていました。でも理由は「母が持ってました」というもの。
「MDなんて。ピン芸人からしたら、僕らの時代はもう音ネタするのに絶対に必要でしたから」と、振り返る松原。
スチュワーデスを指す「スッチー」。この言葉も「キャビンアテンダント」という呼称が一般化したことから、久しく聞かない言葉となっていました。
この他にも、記事ではスーツを指す「背広」も死語として取り上げています。
話の流れで、「"とっくり"もわからなかったです、最初」と山内。
松原「タートルネック?あれトックリセーター」
山内「なんで、"とっくり"っていうんだろうって思ってました」
「ジレ、ジュレ、ジョレ、ジュリー」
洋服繋がりで、同じく山内が疑問に思っていたのが「チョッキ」。
「ジュレやったっけ?」とおぼろげな記憶をたどる北野に、「ジュレは、ぽん酢のジェル状のやつです。ふぐとかに乗せるやつね」と松原。
北野「俺が『ベストを買いに来たんです』って言ったら、『ジュレですね』って言い返された」
松原「ジュレ?ジュレってなんやそれ?」
これは北野の思い違い。ジュレではなく、「ジレ」でした。
北野「もうあかん…五段活用ちゃうの?」
松原「ジレ、ジュレ、ジョレ…」
北野「ジュリー」
松原「ジュリーが最高進化系です、沢田研二さん」
このやり取りに、「わはははは!」と爆笑する山内。
アイスコーヒーは冷コー?アイコ?
「冷(レイ)コー」これは主に関西地方で広がった、アイスコーヒーを指す言葉です。
「アイコっていいますね、今」という山内の言葉に、「えっ?」と固まる北野と松原。
北野「16歳ちゃうのか?」※伊藤つかささん、富田靖子さん主演のドラマ・映画『アイコ十六歳』
松原「僕は、アイコは『カブトムシ』のaiko」
北野「アイコいうたら、16歳しか」
山内「みんな違う認識(笑)」
「乳母車」「下駄箱」
これは、それぞれ「ベビーカー」「シューズボックス」です。
イタメシは「痛い飯」?
「バタンキュー消えたんか…」としみじみし、「イチコロ」と笑う北野。
山内によると「イチコロは言いますよ!」とのこと。
ただ「ナウい」は「言わなーい」と山内。松原の時代ですでに「死語っぽかった」といいます。
山内の世代では、「イタメシ」も知りません。「えっ?イタリアンのこと、イタメシって言うんですか!」と山内はビックリ。
北野「痛い飯やないで、『バシーン!』」
山内「あははははは!『コラ!』」
北野「『どういうチャーハンや、ピシッ!』」
山内「あはははははは!」
大笑いの山内。
事故物件は竜宮城だったのか
「アベックもわからないですね」という山内。「ペアルック」と勘違いしていたようです。
山内はもちろん「ビフテキ」もわかりません。「食べたことないか?略してんねん」という北野のヒントで、「ビーフ…ステーキ?」とようやく正解しました。
松原「ショックやな。事故物件に住んでいる間にこんなに時間が進んでいたとは…玉手箱みたいになってますよ!竜宮城行ってたんですか、僕」
北野「お前おかしいやろ!事故物件にはそんなタイやヒラメの舞い踊りがなかったやろ!」
松原「オーブとラップ音しかなかった」
事故物件でオーブとラップ音にうっとりしている間に、いつの間にか時代が進んでいたようです。
写メールがないのに「写メ」とは
松原「シャッターを"切る"も言わないの?」
山内「"写メ"とかも言わないらしいですよ、今」
そもそも「写メール」がないので、「写メ撮ろう!」という言葉は完全に死語になっています。
消えた言葉の数々を思い、「ショックやわ」と呟く北野と松原。
「俺ら世代が違うから、しゃべっててわからんことがあったら、会話の途中でもええから『それ何ですか?』って聞いてな!」と、山内にお願いする北野。
「そやないと、俺たち通り過ぎていくから」「それでやっと自覚できるわけですよね、僕らは」と危機感を募らせる北野と松原でした。
(minto)
北野誠のズバリ
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2021年12月14日13時16分~抜粋