今年の7月24日は祝日がずれて「スポーツの日」となりましたが、祝日の『北野誠のズバリ』で不定期に行われているのが、「松竹芸人特集」。
北野と同じ所属事務所、松竹芸能の芸人がゲストに登場しますが、今回は「元」所属だった、コントユニット「チョップリン」の小林幸太郎さんと西野恭之介さん。
関西でかつて多くのお笑いに関する新人賞を獲得し、2019年には『第74回文化庁芸術祭賞優秀賞』を受賞する実力派ですが、3月に事務所を辞めたとたんに新型コロナの影響で仕事が減ってしまうなど、「（運を）持っていない」と言われてしまうコンビです。
放送ではチョップリンのこれまでの半生についてトークが展開されましたが、ここではチョップリンを結成する前の話について取りあげます。
野球の専門学校に行こうとするも挫折
小林さんと西野さんは兵庫出身で小学校から高校まで一緒の同級生ですが、芸人になろうと思ったきっかけは、小林さんが西野さんを誘ったこと。
小林さんは高校で軟式野球を楽しんだ後、大学受験に失敗。
浪人生活に進んだものの夏前に挫折してしまったため、新たな進路に選んだのが、広島にある硬式野球の専門学校。
社会人リーグの選手と一緒にプレイできるとあって受験しようとしたところ、また断念。
その理由は…。
小林さん「あまりにも田舎すぎて。駅降りたら散髪屋が15件ぐらいあるんですよね。普通コンビニとか居酒屋とかあるじゃないですか。散髪屋しかなくて」
西野さん「切り合いになるやん」
散髪屋さんだらけの町から関西に戻りフリーターをした後、2、3年後に松竹芸能に所属し、お笑いの道に進んだそうです。
俳優を目指して1人上京
その空白の2、3年ですが、小林さんは実は役者を目指して事務所に入っていたそうです。
西野さん「一緒に喫茶店でバイトしてたんですけど、コイツが当時誰も持ってない、出だしの携帯電話を契約して、通信兵みたいなでかいヤツを置いてたんですけど、1回も鳴ったところ見たことない」
さらに小林さんは大阪では役者の仕事がないと思ったのか、一時期東京に住んでいたそうですが…。
西野さん「100万ぐらい貯めて、東京の武蔵小金井っていう所にアパートを借りて、行ってくるわっていうので、僕ら友達で『がんばれよ』って送り出して」
夢の実現のために上京する小林さんを励まして送り出した西野さんですが、その数日後、大阪で信じられない光景に出くわします。
空がグレーだから挫折!?
西野さん「よく行くうどん屋があるんですけど、みんなで行ったんですよ。
店に入ったら、東京にいるはずの小林が一番奥でうどんすすってたんですよ。『エッ!?』と思って1回（扉を）閉めて、もう1回見たらやっぱり小林で。
『どないしてん？』って聞いたら、『帰ってきた』と。引くでしょ」
北野「ただの『Go To トラベル キャンペーン』や」
えらく早い夢の実現…ということもなく、理由を聞いてみると…。
小林さん「部屋を借りて、初日は家電を揃えて。2日目仕事を探しに新宿に出たんです。ほんなら新宿の空が、もうなんか見たこともないグレーの空をしてたんです。
今まで僕ら神戸に住んでて、ちょっと無理やなと、挫折…」
西野さん「精神弱ない!?散髪屋多いな、えらいゲリラ豪雨来そうやなみたいな感じやろ？」
ドキュメンタリー番組で「多くの挫折を経て、今はお笑いで活躍」とは取りあげられないエピソードの数々です。
実家に戻りづらくなり行った先は？
そうして、わずか3日で荷物を実家に送り返して、東京から戻ることに。
さすがにすぐには実家に戻りづらいと思った小林さんは、JR芦屋駅近くにある「ホテル竹園芦屋（甲子園で試合をする選手が宿泊することで有名）」に1泊した後、先程のうどん屋に行って、西野さんたちに見つかったというわけです。
その後、実家に帰った小林さんですが、家族の反応は意外にも普通だったと言います。
小林さん「なんでかなと思ったら、荷物が先に届いてたんですよ」
その後、小林さんはお笑いのオーディションを1人で受けたりした後、西野さんを誘って結成し、現在に至ります。
小林さんの半生を聞いたパーソナリティーの片山淳子は、「行動力とか、早いよね決断がいろいろ」と小林さんを褒めましたが、北野は「あきらめるのも早いがな！」とバッサリ切り捨てていました。
（岡本）
北野誠のズバリ
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2020年07月24日14時52分～抜粋