3月6日放送の『北野誠のズバリ』「中高年よろず相談室」には、35歳男性Aさんからの「車で移動しながらの昼食でめまいが」という相談が寄せられました。
北野が、心療内科本郷赤門前クリニック院長で医学博士の吉田たかよし先生に伺いました。
原因は何?中高年の3人に1人が昼食後にめまい
『食事性低血圧』
まずはAさんの詳しい相談内容を紹介します。
「私は仕事がら車の中で移動中に昼食をとることが多いのですが、先日も運転中にパンを食べていると、突然ふわっとした感覚とめまいがあり、あわてて車を停めました。
このめまいは1分もしないうちに治ったのですが、それ以来、車内での食事が怖くてできません。病気なのでしょうか?何科を受診したらいいのでしょうか?」
食事をした後、軽くめまいがするというのは割とあることだそうです。
吉田先生「これは中高年の方にはよく起こることです。原因は食事をとることによって一時的に血圧が下がることで、医学的には『食事性低血圧』といいます。
脳は人体の中で最も高い位置にありますので、血圧が下がると血液が十分届かなくなって、脳貧血でめまいが起こります」
「食事性低血圧」だと考えてほぼ間違いないと言う吉田先生。
「私は仕事がら車の中で移動中に昼食をとることが多いのですが、先日も運転中にパンを食べていると、突然ふわっとした感覚とめまいがあり、あわてて車を停めました。
このめまいは1分もしないうちに治ったのですが、それ以来、車内での食事が怖くてできません。病気なのでしょうか?何科を受診したらいいのでしょうか?」
食事をした後、軽くめまいがするというのは割とあることだそうです。
吉田先生「これは中高年の方にはよく起こることです。原因は食事をとることによって一時的に血圧が下がることで、医学的には『食事性低血圧』といいます。
脳は人体の中で最も高い位置にありますので、血圧が下がると血液が十分届かなくなって、脳貧血でめまいが起こります」
「食事性低血圧」だと考えてほぼ間違いないと言う吉田先生。
中高年は3人に1人
北野「あれは食事すると胃腸の方に血流がよく集まるからですか?」
吉田先生「そうです。これは若い人も含めて、実は全員に起きてまして、胃腸にたくさん血液を送るから、全身を循環する血液が不足するのは当然です。
ただ、若い時期は自律神経が活発に働くので、血液が減った分だけ、血管をぎゅっと縮めて、血圧の低下を最小限にとどめ、食後も元気に過ごせます。
ところが、中高年になると、自律神経の働きが悪くなってきて、『食事性低血圧』になる人が増えてきます。
65歳以上だと3人に1人の割合で起きています」
吉田先生「そうです。これは若い人も含めて、実は全員に起きてまして、胃腸にたくさん血液を送るから、全身を循環する血液が不足するのは当然です。
ただ、若い時期は自律神経が活発に働くので、血液が減った分だけ、血管をぎゅっと縮めて、血圧の低下を最小限にとどめ、食後も元気に過ごせます。
ところが、中高年になると、自律神経の働きが悪くなってきて、『食事性低血圧』になる人が増えてきます。
65歳以上だと3人に1人の割合で起きています」
こんな人が危険
しかし、これが運転中となると危険です。
吉田先生「これは非常に危険です。高齢ドライバーの事故が社会問題になってますね、私は『食事性低血圧』もかなり含まれていると思います」
若い時は大したことでなくても、高齢ともなると危険性が高まることは他にもあります。
吉田先生「重機を使う工事の作業は危険だし、駅のプラットフォームもめまいを起こして線路に転落することがありますので、気を付けていただきたい。
ご家庭でも食事が終わってすぐに立ち上がること自体危なくて、頭を打って死亡した方もいます」
となると、食後はどう過ごすのがベストなのでしょう?
吉田先生「そういう兆候がある方は、食事30分から1時間くらいはできればイスに座って安静にしていただきたいです」
吉田先生「これは非常に危険です。高齢ドライバーの事故が社会問題になってますね、私は『食事性低血圧』もかなり含まれていると思います」
若い時は大したことでなくても、高齢ともなると危険性が高まることは他にもあります。
吉田先生「重機を使う工事の作業は危険だし、駅のプラットフォームもめまいを起こして線路に転落することがありますので、気を付けていただきたい。
ご家庭でも食事が終わってすぐに立ち上がること自体危なくて、頭を打って死亡した方もいます」
となると、食後はどう過ごすのがベストなのでしょう?
吉田先生「そういう兆候がある方は、食事30分から1時間くらいはできればイスに座って安静にしていただきたいです」
若い世代も糖尿病に注意
このめまい、他にもっと怖い病気が隠れている可能性はあるのでしょうか?
吉田先生「65歳以上だと単なる老化が原因ということも多いですが、30代、40代含めて、真っ先に注意していただきたいのは、糖尿病です。
糖尿病で血糖値が上がると血液に含まれるたくさんの糖分が血管の壁を構成しているたんぱく質にくっついて、これが動脈硬化の一種。
動脈が硬くなるから、食事のあとに動脈を縮めようとしても縮まない、ただの土管のようになってしまって、『食事性低血圧』になってしまいます。
あと、パーキンソン病だったり、女性だと更年期障害ということもあります。
ストレスによって、いわゆる自律神経失調症になっていることもあります」
吉田先生「65歳以上だと単なる老化が原因ということも多いですが、30代、40代含めて、真っ先に注意していただきたいのは、糖尿病です。
糖尿病で血糖値が上がると血液に含まれるたくさんの糖分が血管の壁を構成しているたんぱく質にくっついて、これが動脈硬化の一種。
動脈が硬くなるから、食事のあとに動脈を縮めようとしても縮まない、ただの土管のようになってしまって、『食事性低血圧』になってしまいます。
あと、パーキンソン病だったり、女性だと更年期障害ということもあります。
ストレスによって、いわゆる自律神経失調症になっていることもあります」
コーヒー、緑茶とともに
では、『食事性低血圧』にならないようにするにはどうすればいいのでしょうか?
吉田先生「特に炭水化物の食べ過ぎがよくないです。ご飯、パン、麺類とか。消化吸収が早いのでその分『食事性低血圧』が起きやすいです。量を控えめにゆっくり食べることが必要です」
また、こうした症状を抑えるのに効果的な飲料もあるそうです。
吉田先生「同時に、コーヒー、緑茶を飲んでいただきたいです。カフェインが『食事性低血圧』を防ぐ効果を持っています」
吉田先生「特に炭水化物の食べ過ぎがよくないです。ご飯、パン、麺類とか。消化吸収が早いのでその分『食事性低血圧』が起きやすいです。量を控えめにゆっくり食べることが必要です」
また、こうした症状を抑えるのに効果的な飲料もあるそうです。
吉田先生「同時に、コーヒー、緑茶を飲んでいただきたいです。カフェインが『食事性低血圧』を防ぐ効果を持っています」
自律神経失調症も…
では、Aさんの場合はどうでしょうか?
吉田先生「運転中に食べるのは二度とやらない方がいいです。命にかかわります。
たぶん、相当お忙しいお仕事だと思いますので、そのストレスで自律神経失調症になっている可能性が高いと、私は思います」
北野誠も「ゆっくりご飯も食べられないという状態がストレスになってますよね」と指摘。
「その意味で悪循環になっている可能性が高いので、ぜひ会社の中で上司の方に相談していただきたいです」とアドバイスする吉田先生です。
吉田先生「運転中に食べるのは二度とやらない方がいいです。命にかかわります。
たぶん、相当お忙しいお仕事だと思いますので、そのストレスで自律神経失調症になっている可能性が高いと、私は思います」
北野誠も「ゆっくりご飯も食べられないという状態がストレスになってますよね」と指摘。
「その意味で悪循環になっている可能性が高いので、ぜひ会社の中で上司の方に相談していただきたいです」とアドバイスする吉田先生です。
神経科の受診を
めまいが起こった時は、何科を受診すればいいのでしょうか。
吉田先生「血圧自体は主に循環器内科ですが、ただ『食事性低血圧』は普段血圧が低いわけでなくて、血圧の調整がうまくいかないだけの話なので、この場合は神経科を受診されるといいです」
最後に吉田先生は「受診の前に、ぜひ家庭用血圧計を持っている方は、食事前と食事の後で血圧を測定していただきたいです。このデータが診断にすごく役立ちます」と、アドバイスしました。
(みず)
吉田先生「血圧自体は主に循環器内科ですが、ただ『食事性低血圧』は普段血圧が低いわけでなくて、血圧の調整がうまくいかないだけの話なので、この場合は神経科を受診されるといいです」
最後に吉田先生は「受診の前に、ぜひ家庭用血圧計を持っている方は、食事前と食事の後で血圧を測定していただきたいです。このデータが診断にすごく役立ちます」と、アドバイスしました。
(みず)
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