令和最初の漫才日本一を決める『M-1グランプリ』の決勝が22日に行われ、ファーストラウンドで過去最高得点の681点をたたき出したお笑いコンビ・ミルクボーイが第15代王者に輝きました。
12月23日放送の『北野誠のズバリ』では、北野誠がミルクボーイと『M-1グランプリ』について言及。
「久しぶりに関西の王道の漫才を見た」と絶賛しました。
「圧勝でしたけどね」
決勝に残っていたコンビで、北野誠がちゃんと名前を知っていたのは、かまいたちと敗者復活を勝ち上がった和牛のみ。
その他は知らないコンビばかりだったため、新鮮だったといいます。
「そう見えても30代やねんね。みんな。『こんな子知らんわ』とかいうても、8年選手ぐらいですからね」と、それなりにキャリアがあるコンビが揃っていたと再確認した様子。
「圧勝でしたけどね、昨日はね」とミルクボーイを称える北野に、「この人らね、2007年結成って言うてはるんだけど。今までどこで何してはったん?っていうぐらいおもろいね」と、ITジャーナリスト・井上トシユキ。
「ナイツ」との共通点
井上いわく、ミルクボーイは「ナイツさんと似てる」。
ありえない言い間違えをくり返す「ヤホー漫才」でおなじみのナイツと、今回優勝したミルクボーイのスタイルが似ているというのです。
ヤホー漫才で一躍有名になったナイツですが、実は引き出しの多いコンビで、「ヤホーではない漫才のパターンもいくつもある」とし、ミルクボーイも同じなのではないかと考察する井上。
「これ、めっちゃおもろいんけど、やっぱりこのパターンだけではなくて。どんだけあと引き出し見せられるか、っていう話ですわな」と、ミルクボーイの今後についても語ります。
さらに、「多分和牛も、水田さんの細かいとこ細かいとこ、重箱の隅、みたいなパターンから、ちょっとあんまり出しきれてない感じがする」と和牛が負けた理由も考察する井上。
M-1はリスグラシューなみの脚が必要
最終決戦に残った「ぺこぱ」については、「新しい漫才の形を出してきたんやな」と思ったと北野。
ミルクボーイが圧勝した理由について北野は、「予選のコーンフレークのネタがあまりにもおもろすぎたんで」と分析。
最終決戦のネタ、「最中」は、コーンフレークに比べるとややおもしろさでは劣るものの、コーンフレークの衝撃が優勝に繋がったと語ります。
「一発目のコーンフレーク見てしもた時に、あれはちょっと衝撃的におもしろかったですね」と大絶賛の北野は、「M-1の漫才の形は、ラスト、直線のリスグラシューなみの脚で最後40秒駆け抜けなあかんのですよ」と、M-1の漫才を先日の有馬記念で有終の美を飾った競走馬に例えます。
「アンタッチャブルとかそういうパターンやったもんね。フットボールアワーもそうやったもんね」と井上も納得した様子。
久しぶりに「漫才見たわ」
今回のミルクボーイは、「関西のこてこての。コントでもなくて、いかにも漫才らしい漫才」で、往年の漫才コンビ「中田ダイマル・ラケット」に似ていると北野。
北野「中田ダイマル・ラケットってこんな漫才でした。ひとつのテーマをずっとこねくり回して時間持っていく」
井上「YouTubeで『ボクシング』みたいなやつがあるから、それ見るとまさにそれで」
「ボクシングなんだけど、ボクシングに行かへんで。ボクシングに至るまでに、お兄ちゃんがこねくりこねくりして。弟さんが困って困ったってつっこみはるという。確かに言われてみれば似てますわ」と、井上も納得。
「関西の王道と言われている漫才の形は、この形ですね」と、ミルクボーイの漫才スタイルについて語り、「多分、審査員の皆さんは全員久しぶりに。僕もテレビの前で『漫才見たわ』」と北野。
コーンフレークの勢い
「和牛もそうやけど、ショートコントやからね」と、最近の漫才は「コント漫才」が多いと指摘します。
「(ミルクボーイは)そうやない。しゃべくりだけで、コーンフレークだけでずっと持って行ったのは。いわゆる、関西の王道の漫才っていうのはあの形でしたね」という北野に、「夢路いとし・喜味こいし」「横山やすし・西川きよし」もそうだったと振り返る井上。
「なみいる漫才師の皆さんは、『ああー漫才見てる』と思っただろう。まさか令和に、昭和の王道の漫才の形を見られて優勝するとは思わなかった」と感服した様子の北野。
最後に準優勝のかまいたちに触れ、「すごい上手かったんですよ。ワンテーマで押し切るっていう形で。『となりのトトロ』見てないだけで、あっこまで持っていくんやから」と、絶賛します。
とはいえ、「やっぱりでも勢いっていうのはね。コーンフレークのミルクボーイにあり過ぎたと思いますね」と、ミルクボーイを絶賛した北野でした。
(minto)
北野誠のズバリ
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2019年12月23日13時24分~抜粋