今年はインフルエンザの流行がすでに始まっているようです。12月6日放送の『北野誠のズバリ』の「ズバリぶった斬り」では、「日本人のマスクの使い方が間違っている」ことを取り上げました。
「中高年よろず相談室」でおなじみの心療内科本郷赤門前クリニック院長で医学博士の吉田たかよし先生に、正しいマスクの使い方を伺いました。
予防接種の効果は?
ダイヤモンドオンラインの「インフルエンザ予防にならない!日本人の7割が間違えているマスクの使い方」の記事からです。
インフルエンザ予防といえば、うがい、手洗い、マスク。
しかし、このマスクの使い方を日本人の7割が間違えているそうで、かえって感染のリスクを高める使い方をしている人も多いようです。
この記事をうけて北野が吉田先生に質問します。
インフルエンザの予防でまず考えられるのがワクチンの接種です。
北野「インフルエンザの予防接種は、今年流行るであろうというやつを予測しているんですね」
吉田先生「現在のインフルエンザのワクチンは主に4種類入っているものですが、それぞれの種類の中でも毎年微妙にタイプが異なります。
今年はこれだろうとピンポイントで予測をして4つ選んでいます」
北野「ワクチンを打っても、インフルエンザになる場合ありますよね?」
吉田先生「インフルエンザのワクチンの主な目的は『罹らない』ということではなくて、『罹った時に重症化するのを防ぐ』ということです」
北野「僕もワクチンを打っているのにインフルエンザに罹ったことがありますが、微熱程度でとても軽かったです」
吉田先生「それは効いていたということですね」
マスクの使い方
続いて、日本人の7割が間違っているというマスクの使い方について。
吉田先生「マスクですが、感染した人が他にうつさないということについては絶大な効果を持っています。
ところが、罹ってない人が予防するということには、ちっとも役に立っていないということは昔からわかっていました。
アメリカで大規模に調査したら、マスクしている人としていない人のインフルエンザの感染率は同じというデータが出ています。
どうしてかとその理由を詳しく調べたら、結局、マスクの使い方が間違っていました。
日本人の7割が間違っているという今回の調査結果ですが、おそらくアメリカ人はもっと間違っていると思います」
マスクの表面を触らない
では、どういう使い方が正しいのでしょうか。
吉田先生「マスクの正しい使い方ですが、絶対やっていただきたいことは『マスクの表面の方を触らない』ということです。
これが日本人の間違ったマスクの使い方の中で一番危険なことです。
なぜなら、本来は自分の口や鼻に入ってくるインフルエンザのウイルスをマスクの外側でブロックしている。ということは、外側にはいっぱいウイルスや細菌がついているわけです。
だから外す時にそこを触ったらまったく意味がない、それどころか逆効果ということもあります」
北野「外す時は、耳のところだけ触るようにするんですね?」
吉田先生「あるいは触ってしまったら、すぐ手を洗うことです。ほとんどの方が触って、ヘタしたらそのまま食事をとったりしています。
その後、またつけるのも、全然意味がないです」
北野は「マスクは耳のところしか触ってはいけない。表面を触ったら意味がないということですね」とまとめました。
せきのエチケット
吉田先生「そしてできるだけ小刻みに交換することです。
感染症を扱っているお医者さんは1日に10枚、20枚も替えます。
理想はそうですが、一般の方にそれをやれといっても無理なので、私は『一外出ごとに一枚』としています。
地下鉄、バスに乗っている時は、普通にマスクしていても外側はウイルスや細菌がうじゃうじゃくっついていると思ってください」
マスクの状態がイメージできると対処方法がわかりやすいですね。
それに加えて咳にも要注意です。
北野「咳き込んでいる人見たら、怖いなと思いますね」
吉田先生「咳のエチケットはしっかりやって欲しいです」
咳のエチケットとは、咳・くしゃみをする時は、マスクやティッシュ・ハンカチ、袖を使って、口や鼻を押さえることです。
手で押さえると、その手で触ったドアノブなど周囲のものにウイルスが付着するので絶対にやめましょう。
(みず)
CBC
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2019年12月06日13時14分~抜粋