11月21日放送『北野誠のズバリ』では、「夫と別居状態でも、妻が離婚に応じないのはなぜ?」という『週刊朝日』の記事を取り上げました。
先日亡くなられた女優の樹木希林さんが、40年以上に渡り夫の内田裕也さんと別居していたことは有名ですが、別れない理由について、あるトーク番組で「夫という重しがあることで生きていけるから」と答えられていました。
このエピソードは絆を感じるものですが、世間では絆のない別居状態の方が多いようですが、なぜ結婚生活を続けているのでしょうか。
北野誠と弁護士の原武之先生、水曜アシスタントの大橋麻美子の3人でトークを展開しました。
別居状態なのに離婚はしない…妻の考えとは?
一番は金銭的な問題
DVの場合は当然離婚すべきですが、原先生はまず「性格の不一致などが理由であれば、離婚せずに別居し続けた方が得」としました。
その理由については、「生活費をもらえるという利点があるからで、一般的に男性の方が年収は高いため、女性にお金を払う流れになりますし、離婚して女性が働き始めてもすぐに良い給料というのはなかなか難しいので、もらった生活費とパートでというのが比較的多くなる」と説明しました。
すかさず大橋が「別居してても、"男性側が払えば" ですよね。強制力はあるんですか?」と確認。
離婚の場合でも養育費を払わずに逃げるケースがありますので、きちんと払うかどうかが大事なポイントです。
原先生は「公務員やサラリーマンの場合は給料が決まってますから、調停を申し立てて決定をもらえば、差し押さえできます」と答えました。
別居中に鍵を変えられたら
例えば、2年ほど別居している方がひさびさに家に帰ろうとした時、鍵が変えられていて家に入られなかったというケースの場合、これは別居状態でも婚姻状態は続行していると言えるのでしょうか。
原先生「別居していたから不用心ということで鍵を変えたのでしょう。結構、変えますよ。みなさん」
北野「鍵を変えるということは、女性の方は離婚をするのが前提なんですか?」
原先生「そうですよね。別居して復縁ってほぼないですね」
あっさり回答されてしまいましたが、鍵を変えた連絡が無かったということは、やはり家族の一員としては見られなくなったということのようです。
では、別居中の夫はどんな心境なのでしょうか。
北野「生活費をもらって、子供が大きくなってお金が入用になったら、”車欲しいねんけど”、"旅行に行きたいねんけど" って言われて、会ってお金を出して、またその後なしのつぶてが続く。でまた何かあった時に "お金欲しいねんけど" って言うてくるのは、ATMじゃないですか?」
原先生「それが嫌だったら、離婚調停を申し立てるということですから。その労力を考えたら、”家族の形がいろいろあるよね” という考えでも良いと思いますけど」
北野「(笑)"いろいろあるよね" って、先生、明るく言いましたけど」
これまでいろんなケースを見てきた原先生だけに、実感のこもったコメントです。
離婚すると男性が得?
税金などの扱いは別として、離婚して養育費や慰謝料をもらうことと、別居状態はあまり変わらないように見えるのですが、経済的なこと以外でも、妻側の複雑な感情により結婚を続ける理由があるようです。
原先生「例えば、離婚したら男性が自由になるのが許せないので、離婚しないという女性もいますし」
北野「こいつを自由にさせたらアカンと。ある種の意地ですか?」
原先生「自分だけ大変な思いをして、なんで旦那は自由に遊べるの?ということはよく聞きますね」
大橋「それは許せないから離婚しないっていう。複雑ですよね」
原先生「あとは子供の前では夫婦を演じて欲しいというのもありますね」
別居状態の家庭だと「夫婦関係が破綻してるんだったら、別れたら?」と考えそうですが、事情も家それぞれのようです。
(岡本)