国際NGOの日本支部であるSavetheChildren(以下、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン)が、日本国内の15歳~18歳を対象に行ったアンケート結果が9月15日に公表されました。
自分たちなりにSDGsに取り組んでいるつもりの大人を見て、こどもたちにはまだまだ不満を持っていそうです。
9月21日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「SDGsのつボ」コーナーでは、こどもからの厳しい意見を紹介しました。
今時のこどもは大人をどう見ている?
9月12日から27日まで開催されている第77回国連総会。
このうちSDGsが採択された9月25日までの1週間は、SDGsの推進と達成に向けて意識を高め、行動を喚起する「GLOBAL GOALS DAY(SDGs週間)」となっています。
これは、毎年国連総会が9月中旬~下旬に開催されるのに合わせて実施されるものです。
これについて説明する南部志穂アナウンサー。
南部「SDGsは、わたしたち1人1人が意識して取り組む姿勢がとても大切だと思うんですが、こどもたちが大人を見る目はとても厳しいようなんです」
国際NGOの日本支部であるSave the Children(以下、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン)が、日本国内の15歳~18歳を対象に行ったアンケート結果が9月15日に公表されました。
アンケートは今年7月に実施され、気候変動と経済的不平等をテーマに実施されたものです。
掲げている割に行動していない
アンケートの中で「日本の企業や政府・国会議員といった組織・大人の取り組みが十分かどうか?」という設問に対して、およそ半数のこどもがすべての大人の行動に対して「不十分で、もっと行動をとるべき」だと回答。
南部「こどもは冷静に見てますからね」
つボイノリオ「そうですね」
その中にはこんな意見が。
「(企業などは)物の効率を追求するあまり使える物も捨てたりするのはどうかと思う。使い捨ての時代はもうやめた方がいいと思う」
「周りにいる大人は気候危機や経済的不平等に対する危機感が薄いなと思う」
他にも、「影響を受けているこどもたちの声をちゃんと聞き、受け止め、その声に応える行動をちゃんと取ってほしい」といった厳しい回答が並びました。
こどもから見た大人はSDGsという目標は掲げているけれど、本当にできているのかという印象を持たれています。
またこのような回答も見られました。
「こどもやそれ以降の世代のことを考えて政策をしたり、もっと早い段階からこどもが政治に関わったり、世の中について考える機会を設けた方が良い」
「将来の世代に問題を先送りするのではなく、今の大人が取り組んでほしい」
教育の機会平等は国力にも影響
こどもたちの意見について、南部は「厳しいものばかりですが納得いく回答」とコメント。
つボイ「大人たちはいま儲かればいいと思ってやっているけど、そのツケはこどもたちに行きますからね」
経済格差からくる教育格差の影響についてもこどもたちは考えています。
返済の必要がない給付型奨学金の拡充を訴える声もありました。
つボイ「なるほどね。教育って大事だし、こどもたちって平等に教育を受ける権利があるはずですし。勉強したいと思えばだれでも持てる環境がないということであれば、どこに問題があるかを考えなきゃいけない」
教育がしっかりしていないと、その国の国力そのものにも影響しかねないとつボイが締めくくりました。
このアンケート結果は誰でも見ることができます。SDGsを考えるきっかけにしてみるのもいいかもしれません。
「SDGs(エスディージーズ)」とは、「誰一人取り残さない」という考えに基づき、誰もが人間らしく生きる環境を作るため、国連で採択された17個の持続可能な開発目標のこと。
『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「SDGsのつボ」コーナーは、一見難しそうなSDGsについて、わかりやすく説明しています。
(葉月智世)
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2022年09月21日11時33分~抜粋