つボイノリオの聞けば聞くほど

年賀状の発行枚数がピークの4分の1に減少。寄付も86%減少

年末年始と言えば年賀状。しかし最近は「年賀状じまい」を始めている人も少なくありません。
2003年をピークに発行枚数は減り続け、昨年は4分の1にまで減少。それにより、影響を受けたところもあるようです。

12月10日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、つボイと小高直子が年賀状の枚数減少とその影響について解説します。

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戦後復興の一環で始まった年賀状

師走になり年末年始が近づくと、年賀状を準備している人も多いのでは、と切り出す小高。
かたや「年賀状じまい」を始めている人も多く、年賀状を利用する人は年々減っています。

つボイ「私は毎年出している立場の人間ですけども」

シニア世代には若い頃から馴染みのある年賀状文化。
一方、今の若い世代は普段から顔を合わせていたり、遠くへ越してもLINEで常にやりとりしたりしている昨今。

ましてや、顔を出して会話したりしているため、年賀状を出すという習慣はだんだん不要になっていったのでは、と思案するつボイ。

小高「若い人なんかは、年賀状を出すという習慣はそもそもない」

物心ついたときからより便利なツールがあるので、習慣がないのでしょう。

今から遡ること80年近く前の1949年。お年玉付き年賀状が始まった年です。
戦後の通信の復興と社会福祉への貢献のため、年賀状の文化が始まりました。

つボイ「私の生まれた年に始まった」

年賀状の枚数はピークの4分の1に減少

正月の風物詩として長らく浸透した年賀状。
スタンプやワープロソフト、専用プリンタの登場も文化を後押ししました。

徐々に発行枚数が増えていき、2003年には44億6千万枚が発行されましたが、その年をピークに減り続け、昨年は10億7千万枚まで減ったそうです。
そんなデータを裏付けるように、街中でもこんな声が。

つボイ「昨日はんこ屋さんに行ったとき、はんこの注文をしてきたんですが。『年賀状はどうですか?最近』と聞くと『本当、少なくなりました』と窓口の人も言っておりました」

今やピークの4分の1くらいに枚数が減っています。

これにより、思わぬ波紋が広がっているところも。書き損じハガキの寄付を集めている団体が困っているそうです。

つボイ「ありますもんね。学校なんかでもありますし。年賀状が減れば、書き損じの数も減る」

書き損じハガキの寄付も86%減少

慣れない筆ペンなどでしたためると、うっかり書き損じることもある年賀状。
書き損じハガキは、集めて郵便局に持ち込むと、新しい切手やレターパックに交換ができます。

この制度によって集められたハガキで、児童福祉などのNPO法人が通信費を節約できていました。
チャイルド・ファンド・ジャパンでは2020年から2025年にかけて、書き損じハガキの寄付が86%も減少しているそうです。

小高「金額にして790万円もの減少ということで」

他のNPOも似たような状況とみられています。

つボイ「他の寄付などで、まかなわなくてはならないわけですよね」

意外なところで活用されていた年賀状。
こうした変化を受け、チャイルド・ファンド・ジャパンでは書き損じハガキ以外に、古本、DVD、ゲーム機、ゲームソフトなどの寄付も幅広く集めています。
業者にまとめて買取りを依頼し、得たお金で途上国に文具を送るという流れになっているそうです。

つボイ「自分が読まない、遊ばないというものが役立っていくというのは嬉しいですね」

年末年始は大掃除や片づけに適した時期。
自分が大切にしてきた品々とどうやってお別れするかを考える際に、こうした活動を思い出してくれるよう、呼びかける小高でした。
(nachtm)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2025年12月10日11時34分~抜粋

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