「崖の上」と聞いて頭に浮かぶ言葉は、やはり「ポニョ」。
ですが今回は“さかなの子”ではなく、「崖の上」にいた「ヤギ」のお話です。
『つボイノリオの聞けば聞くほど』、音楽を起点にニュースや情報をお届けする「トーマスの箱」のコーナー。
8月12日の放送では、映画『崖の上のポニョ』のエンディングテーマ、藤岡藤巻と大橋のぞみの「崖の上のポニョ」が流れました。
この曲に乗せて、今週お休みのつボイノリオのピンチヒッターで登場した塩見啓一アナウンサーが解説します。
風の吹く谷だったら「ナウシカ」
千葉県佐倉市、京成本線の線路沿いにある急な崖に、2か月半ほど前から一頭の子ヤギが迷い込んでいました。
この子ヤギは野生のヤギではなく、元々は"飼いヤギ"。
生後半年のこのメスヤギは、5月中旬頃に飼い主の元を逃げ出し、崖に住みついていたのです。
しかし、この崖は高さが20メートルもあり、なかなか人が近づけないようなところ。
すぐ下には京成電鉄が走っています。
草が生い茂っていて餌には困らない場所でしたが、なかなか保護できずにいました。
この子ヤギは崖の上に住みついていることから「ポニョ」と呼ばれ、連日見物客が詰めかける名物ヤギとなっていたのです。
「崖の上にいたから"ポニョ"」と聞いて、「谷に逃げ込んで、そこ風が吹いてたら"ナウシカ"って言われてた」と、ジブリ映画で想像力を働かせる小高直子アナウンサー。
複雑なヤギ関係
「ポニョ保護大作戦」に協力したのは、千葉県睦沢町の「むつざわヤギ牧場」。
メスの子ヤギ「さくら」を、崖の頂上に設置した檻の中へ入れ、ポニョを待ちます。
ヤギには群れる習性があるため、さくらに気づいたポニョはゆっくりゆっくり近寄り、見事檻の中へ。
「メスのさくらちゃんにフラフラ~と寄ってきたの?」と、ポニョがメスヤギに釣られて檻に入ったのかと考えた小高でしたが、実はポニョもメス。
しかしポニョが檻に入った途端、さくらはなぜかケンカを売るようにポニョに頭突きを2回したのです!
慌てたポニョが檻から逃げようとしたところを、牧場スタッフがなんとか保護しました。
「複雑なヤギ関係ですね」と、思わず笑ってしまう小高。
2か月半もの間、崖の上で暮らしていたポニョでしたが、元気でケガもなく体調には問題なかったということです。
餌がなくなる可能性も
「ヤギは暑さに強いのかどうかわかりませんけど、ここから先、もっと暑くなったらちょっと心配だったりしますしね」と心配する小高。
そして、つボイノリオの発言を思い出します。
「そうだつボイさんが言ってた。ヤギの草の食べっぷりって『ものすごい食べるよ!』って言ってたから。あっという間になくなっちゃうかも」
崖には草が生い茂っていたとはいえ、このまま崖暮らしが長引けば、草が枯渇してしまっていた可能性も考えられます。
ポニョ、本当の名前は?
この話題にリスナーからも安堵のおたよりがよせられました。
「無事保護されましたね」(Aさん)
「よほど居心地が良かったんでしょうね。電車にもひかれず、めでたしめでたし」(Bさん)
「崖の上のポニョをリクエストします。待ってた方のさくら、暑いのに檻に入れられてイラだってたんですかね。だから頭突きをしてしまったんでしょう」(Cさん)
崖の上に住んでいたからと、周辺の人が勝手につけた名前「ポニョ」。
しかし小高は「もともと飼ってたんだから、なんか名前あるんじゃないですか?本当の」と気づいてしまいます。
真相はわかりませんが、「もうポニョでいいでしょうね」と納得する塩見と小高でした。
(minto)
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2020年08月12日10時14分~抜粋