多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

「ナマズが暴れると地震が起こる」は本当?

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』(CBCラジオ)、毎週木曜日の「愛ちゃんと木村先生」は、加藤愛アナウンサーが、三重大学名誉教授でおさかな博士の木村清志先生から魚に関するあれこれを学ぶコーナーです。

3月7日放送のテーマは「ナマズと地震の関係」について。「ナマズが暴れて地震が起きる」「地震が起きるとナマズが暴れる」という言い伝えもありますが、実際はどうなのでしょうか。

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微弱な電気を感じる器官

「大きな地震の前にナマズが暴れた、というのはよくある話」と木村先生。

昔から食用とされていたナマズ。昔はタライで、今は水槽でナマズを購入しますが、地震の前や最中にナマズが暴れて水槽から飛び出したという話はよくあるそうです。

ナマズに限らずある種の魚には、微弱な電気を感じる器官が頭にあるといいます。

この器官は特に、夜行性の魚などが視力が使えない状態で餌を取る時、また南米などの濁った水で姿の見えない餌を探す場合に使われるもの。

ナマズもこの器官がある程度発達しているそうです。

巨大ナマズが地面で暴れた?

地震の前にナマズが異常行動をしたという実験結果もあるそうです。

昔から「巨大なナマズが地面の中で暴れたから地震が起こった」といういわれもありますが、実際に異常行動をした後に地震が起こる確率は非常に低いといいます。

木村先生「だから地震以外でも、ナマズは時々なんらかの環境の変化で暴れる時があるんですよ」

加藤「地震以外にも」

木村先生「結局、結論としては実用にはならない、当てにはならないと。暴れたからといって、地震が起こるとは限らない。地震が起きるときにはよく暴れる、という関係なんですね」

ナマズと地震の因果関係

たまたま昔の人が、ナマズが暴れていた時に地震とリンクして考えたことが「ナマズと地震」に因果関係があるといわれてきた原因のようです。

多田「何かに関してしょっちゅう暴れるけども、普段の何かで暴れる時は『別に』で。『地震だ!』『そういえば暴れとったな』。そればかりが目立つということだったのかもしれませんね」

なにかと暴れるナマズ。そのうちのひとつが地震というだけで、地震の時だけ暴れるわけではない、ということです。

世界的に重要な食料資源

日本の淡水魚の中でも、とても大きい魚として知られているナマズ。
実際によく食べられてきた魚ですが、世界的に見ても非常に重要な食料資源だそうです。

ナマズの仲間は、世界中の特に淡水域では重要な食料資源。
世界最大級の大きさで知られる「メコンオオナマズ」などは、とても大きくおいしい白身の魚です。

南米、東南アジア、アフリカなど、特に熱帯域で食用とされていて、東南アジアでは食用のために養殖もしているそうです。

フライでおいしい「パンガシウス」

日本のスーパーでも「パンガシウス」という名前で東南アジアのナマズが売られています。

木村先生「フライにするとまあまあおいしいです。現地で食べるとおいしいですけどね」

日本でも、平安時代にはすでにナマズを食べていたという記録が残っているそうです。

木村先生「歴史ができる前から、人はナマズを食べていたんじゃないですかね」

淡水魚のナマズは、海のない県でも昔から身近な魚。
たんぱく源として重要な役割を担ってきた、おいしい白身魚というわけです。
(minto)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2024年03月07日08時30分~抜粋

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