多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

そっくりな淡水魚「コイ」と「フナ」ってどう違うの?

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』(CBCラジオ)、毎週木曜日の「愛ちゃんと木村先生」は、加藤愛アナウンサーが、三重大学名誉教授でおさかな博士の木村清志先生から魚に関するあれこれを学ぶコーナーです。

1月25日放送のテーマは、よく似た淡水魚「コイ」と「フナ」の違いについて。「コイ」といっても観賞用の「ニシキゴイ」ではなく、いわゆる「マゴイ」です。

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コイは「こいのぼり」のようにスレンダー

まずは見た目の違いから。コイはひげがありますが、フナはありません。

形も違いがあります。コイは目から口までの部分が長く、フナは短い。
そしてコイはどちらかというと「こいのぼり」のようにスレンダーなのに対して、フナは体の幅が広いといいます。

続いては生態の違い。こちらは「似てるといえば似てる」そう。
どちらも川の流れの強い上流ではなく、中流や下流、あるいは池や湖や沼に住み着いています。

エサはどちらも、水底にいるイトミミズ類やいろいろな幼虫、貝類、水草や付着している藻類などを食べるそうです。

飲み込むだけで歯がない

コイはどちらかというと「動物食」。喉の奥にある「咽頭歯(いんとうし)」というところで、巻貝や二枚貝をバキッと割って食べることができます。

そしてコイもフナも、顎に歯がありません。

池でコイにパンなどのエサを与える様子を思い出してみると、口をパクパク開けてポコポコと吸いながら食べるところを思い浮かべることができます。

木村先生「あれを見てもわかるように、グッと飲み込むだけで歯がないんです」

加藤「はぁ~」

言われてみれば確かにそうです。

寒さに弱いコイ

多田「サメなんかはすごい歯がギャーですけど、確かにコイもフナも歯がないですね!」

加藤「言われてみれば確かにそうだなと思いました」

コイのようにフナにも咽頭歯はありますが、どちらかというとコイの方が力強くバリバリと硬いものを噛んで食べることができるようです。

このように生態はそっくりなコイとフナですが、意外な違いがあるようです。

「飛騨古川では11月の下旬になると水路が凍ってしまうため、そこに住んでいるコイはしばらくの間は別のところで過ごす」

こんな話を聞いたという加藤。

加藤「それはコイが寒さにあまり強くない、弱いからってことなんですか?」

木村先生「比較的弱いです」

コイよりは、フナの方が低温に強いそうです。

塩分にも弱いコイ

さらに塩分に対しても違いがあるようです。こちらもコイの方が弱く、フナの方が河口などの塩分の濃いところでも暮らすことができるといいます。

ダムがない場合、河口の塩分は潮の満ち引きで変わります。満潮の時は上流まで行き、引き潮の時は下流に下がります。

コイはフナに比べると、比較的塩分の薄いところにしか生息していないそうです。

加藤「じゃあ、温度にしても塩分にしても、フナの方が適応能力があるっていうことなんですか?」

木村先生「そういうことですね」

よく似た見た目をしていて、生態も似ているコイとフナ。
ただコイに比べると、フナの方が寒さや塩分に強いということがわかりました。
(minto)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2024年01月25日08時35分~抜粋

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