多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

実は人類の役に立っている?身近な魚「メダカ」の生態とは

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』(CBCラジオ)、「愛ちゃんと木村先生」は、加藤愛アナウンサーが、三重大学大学院 生物資源学研究科 名誉教授でおさかな博士の木村清志先生から魚に関するあれこれを学ぶコーナーです。

1月11日放送のテーマは「メダカ」。とても身近な印象があるメダカですが、実際はどんな魚なのでしょうか。

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名前の由来は「そのまんま」

まずは名前の由来から。

体は小さいけれど、目が大きいメダカ。背中側はほぼ水平にまっすぐですが、お腹側はポコーンと膨らんでいます。

目は頭の真ん中にありますが、体全体で見ると体の上の方にあります。このように「目が高いところにある」ことから「メダカ」という名前が付いたと、一般的にいわれているそうです。

加藤「あ、じゃあもうそのまんまですね」

木村先生「そのまんまですね(笑)」

目が大きい=「メデカ」でも良かったのでは?と考えた多田しげおでしたが、「目の位置が高いのでメダカ」と知って納得したようです。

2種類の「ニホンメダカ」

日本でよく見られるのは「ニホンメダカ」ですが、実は南日本にいる「ミナミメダカ」と
北の方にいる「キタノメダカ」の2種類に分かれていて、よく見ると色が違うといいます。

どちらも日本の固有種。キタノメダカは青森~秋田~福井~京都~兵庫の日本海沿岸に、ミナミメダカは岩手県より南の太平洋沿岸に生息しています。

この2種類を総称したものが「ニホンメダカ」。どちらも住んでいる場所は池や湖や沼、農業用水といった流れのないところで、よく水田に入り込むという同じような生態だそうです。

エサは、動物プランクトンや植物プランクトン。卵を産むのは春から夏(4月~8月)にかけて。メスはお尻の周りにぶら下げている卵を水草に付けて、そこでふ化させます。

メダカの寿命は通常1年で、この間に何度も産卵します。成長が大変早いため、寿命が短くてもどんどん子どもを残すことができるのです。

人類の役に立つ理由

とても身近なメダカですが、実は人類の役に立っている魚です。メダカはすべての遺伝子が解析されているため、医学の分野で特に使われることが多いそうです。

低温にも高温にも強く、水槽の表面が凍っていても下の方で生き伸び、春になると再び出てくることができます。

逆に40℃を超す夏の日向水(ひなたみず)の中でも生きることができるほど非常に環境に対して強いため、実験に適しているというわけです。

遺伝子が解析されていることから、遺伝子が関係した人間のさまざまな病気の解析によく使われています。人間が健康に生きるひとつの元になっている魚ともいえます。

医学の分野で活躍する魚

脊椎動物で人間と同じ内臓を持つメダカは、医学や病理学の研究にとって大変使いやすい魚ということです。

多田「医学の進歩に貢献してくれていて、元々生命力のたくましい強い魚ならば、人もたくましくなれるかも…というその元になる魚なんですね」

加藤「だからとても重宝されているということなんですね」

とても小さく寿命も短いメダカですが、人間が健康に生きるための情報を与えてくれる重要な魚だということがわかりました。
(minto)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2024年01月11日08時32分~抜粋

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