多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

真っ赤な身体と金色の目。深海魚「キンメダイ」の色の秘密

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』(CBCラジオ)、毎週木曜日の「愛ちゃんと木村先生」は、加藤愛アナウンサーが、三重大学名誉教授でおさかな博士の木村清志先生から魚に関するあれこれを学ぶコーナーです。

12月14日放送のテーマは、深海魚の「キンメダイ」。真っ赤な色が特徴ですが、実はこれは深海魚の特徴でもあるそうです。

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深海では見えない赤い体

「深いところでは、赤い色はなくなる」と木村先生。深海では波長の長い光は吸収されるため、赤であろうと黒であろうと同じになるそうです。

つまり深海魚の身体の赤さは、外から見ることができない色、つまり真っ黒と同じでカモフラージュになります。深海から上に出てくると派手な赤い色をしている、というわけです。

多田「つまり上に上がってくるとえらい派手な真っ赤っか。でも深海にいる時にはほとんど識別がつかず、真っ黒とほぼ同じ。だから真っ赤にして自分の姿を隠してるという色なんですね」

加藤「カモフラージュするんですね」

キンメの由来は金色の目

深海魚ならではの赤色が特徴のキンメダイのもうひとつの特徴は「目」。こちらも深海魚ならではです。

キンメダイの視力について「もちろん目はいいはずです」と木村先生。
深いところは光が弱くなります。そこで餌を探したり、いろいろな情報を取るのに、深海魚は目を大きくして、なるべく弱い光を効率よく利用する必要が出てくるといいます。

木村先生「大きな目に入った光を、目の奥で一旦反射させて、それをまた利用しています」

目の奥で光が反射するため、目が光って見えます。このことから「金色の目=キンメ」と呼ばれるようになったということです。

多田「ということは、深海で真っ赤な色で身体はほとんど見えなくなっていて、目ん玉だけが金色にピカッ!と光ってるわけですね」

加藤「まさにキンメ。金色の目、キンメダイということなんですよね。色も見た目も深海魚の特徴が詰まったお魚ということです」

世界中にいるキンメダイ

干物で売られていることが多いキンメダイ。日本近海に生息しているというイメージが強い魚ですが、実際は全世界にいるそうです。

木村先生「キンメダイも深海魚なので、日本近海だけではなくて世界中にいます。熱帯から温帯の冷水帯にも広くいます」

通常は、約300~800メートルの深さのところの岩場に住んでいますが、子どもはやや浅い約100メートルの深さのところにいるそうです。

キンメダイは夜と昼で水の中を垂直に移動しています。これは垂直に移動する餌を追いかけている、ということかもしれないといいます。

多田「キンメダイって世界中に分布してるんですね」

加藤「チョウチンアンコウの時にも、『全世界にいることが多いですよ』と教えてもらいました」

日本近海だけでなく、世界中に生息しているという深海魚。赤い身体に、ピカっと光る目。加えてこれも深海魚の特徴のひとつ、ということです。
(minto)
 
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2023年12月14日08時29分~抜粋

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