多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

足を振り上げる、布団を蹴飛ばす。こどもの寝相が悪いのはどうして?

12月7日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』(CBCラジオ)には、加藤愛アナウンサーのピンチヒッターとして加藤由香アナウンサーが登場しました。

最近、加藤が気になっているのは、1歳5か月の娘の寝相の悪さについて。
「脳の不思議」でおなじみの、自然科学研究機構 生理学研究所名誉教授の柿木隆介先生に「こどもの寝相と脳の関係」について伺いました。

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レム睡眠とノンレム睡眠

娘の足が加藤の顔にゴンと当たる、ベッドから落ちそうになる、布団を蹴飛ばすなど、娘の寝相の悪さが心配だという加藤。こどもはなぜ、寝相が悪いのでしょうか。

柿木先生によるとその秘密は、レム睡眠とノンレム睡眠といった「睡眠の種類」が関わっているといいます。

レム睡眠は英語で「REM sleep」。REMとは「rapid eye movement」の意味で、急速な眼球運動のことです。

脳は覚めていて、身体は比較的休んでいるのが、レム睡眠の特徴。一方、脳は休んでいて、身体は動くのが、睡眠の8割を占めるノンレム睡眠の特徴です。

このように人間の睡眠は脳を休ませる時間と、身体を休ませる時間が交互に起こって成り立っています。

こどもが寝返りを打ったり動いたりしている時のメインは、ノンレム睡眠だそうです。

布団から手を出す「バンザイポーズ」

脳は身体にいろいろな指令を出していて、睡眠中も調整しています。
大人はコネクションがしっかりしていて脳から警戒信号が出ているため、ベッドから落ちることはあまりありません。

こどもはこのコネクションがしっかりしていないため、身体が勝手に動く傾向にあります。
特に、ノンレム睡眠で脳が休んでいる時はコントロールできないため、身体が勝手に動いてしまうそうです。
こどもの寝相が悪いのはこのため。動き回っても何も問題はありませんが、見た目としては動き回っているため、寝相が悪く見えるということです。

しかし、こどもの寝相は脳と睡眠の質だけが原因ではありません。
もうひとつ、体温も関係しているようです。

赤ちゃんや小さいこどもは体温が高く基礎代謝量が多いため、大人よりも暑がりです。

「バンザイ」のポーズで寝ていることが多いのは体温調整のため。身体の中に余った熱を外に出しているのです。
5~6歳頃になるとこのポーズは少なくなるそうです。

夏と冬の寝相の悪さの原因

一方、こどもの冬の寝相の悪さは、大人のせいかもしれません。
大人の感覚で「寒いだろう」と温かい格好をさせすぎると、赤ちゃんにとっては暑くてしかたがないということになってしまいます。

こどもが、夏と冬に特に寝相が悪いのはこのため。
実は親が思うほど、こどもは寒がっていないのです。

赤ちゃんや小さいこどもは、寒くなったらゴロゴロしながら自分で温かい布団の方に入って来るため、これからの時期、親はそんなに心配しなくて良いという結論が出ました。

ただ、小さい子はお腹を壊しやすいので、腹巻をしてあげるとより良いそうです。

寝相の悪さは、小さなこどもにとっては大切なことであるということがわかりました。
(minto)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2023年12月07日08時28分~抜粋

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