多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

冬場に多発!死にもつながる「ヒートショック」を防ぐには?

12月4日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』(CBCラジオ)には、こんな投稿が寄せられました。

「寒い日に温かいお風呂に入る、最高に気持ちいいですね。でもこの時期、浴室から脱衣場に行く時、ものすごく寒いので注意が必要なんですよね」

ますます寒くなるこれからの季節、気をつけたいのはいわゆる「ヒートショック」。
今回は東京都市大学 人間科学部教授、早坂信哉先生にこの「ヒートショック」について伺いました。

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5℃以上の温度差で血圧が上昇

人の身体は温度差が5℃以上あると血圧が上昇し、心臓や血管に大きな負担をかけるといわれています。
例えば、暖房がきいたリビングから移動して、寒い脱衣所で裸になる時などは要注意というわけです。

一方、血圧は暑くても上がるため、42℃以上のお湯に浸かっても血圧が急上昇してしまいます。

高齢で動脈硬化が見られる方の場合は、強い圧力が急にかかることで血管が耐えられなくなります。
これが頭の中で起こると脳出血となり、血管の内側が詰まると脳梗塞や心筋梗塞につながります。

死に直結する危ないパターン

例えば湯船の中でこういったことが起こると、そのまま溺れてなくなってしまう可能性も高くなります。
ヒートショックがきっかけで最終的に溺れてしまうのが、死に直結する最も危ないパターンというわけです。

冬場のヒートショックで亡くなる方は、年間約1万4千人ほど。実はそのうちの大半は、湯船で溺れて亡くなってしまったケースだといいます。

ヒートショックのリスクが高いのは高齢者で、入浴中の事故は65歳以上の方が圧倒的に多いそうです。

また若い方であっても糖尿病や高血圧、高コレステロール、肥満、喫煙などの動脈硬化が進むような状態を放置している場合は、ヒートショックのリスクが高くなります。

ヒートショックを起こさないために

ヒートショックを起こさないために最も大切なのは、「急な温度差をなくす」ということ。
湯船の蓋をせずにお湯を張る、または入浴前に熱いシャワーで1~2分ほど湯をかけることで、浴室を温めることができます。

急に熱い湯に浸かることもヒートショックの大きな原因のひとつ。手桶で5~10杯のお湯を手足の末端からかけて、徐々に身体をお湯にならすことが大切だそうです。

入浴前の「水分補給」も大切。血液がドロドロになると、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしやすくなるため、あらかじめコップ1杯の水を飲んでおく必要があります。

夜中のトイレも要注意

お風呂で起こるヒートショックと同じ理屈で、夜中のトイレも実は要注意。
トイレは暖房が付いていないことが多いため、寝室との温度差がかなりあります。

温かい布団から起き上がって、冷え切ったトイレへ行くのももヒートショックの可能性が高くなる行動。
そのため一枚羽織る、必ずスリッパを履くといった工夫が必要です。

これからの季節は、家の中で起こりうるヒートショックに特に注意しましょう。
(minto)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2023年12月04日07時19分~抜粋

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